あらゆる差別への抗議と多様性を持つ社会のすばらしさを日本政府や社会にアピールする「差別撤廃東京大行進」(主催・People’s Front of Anti-Racism)が22日、東京都内で行われ、約2800人が参加しました。人種差別撤廃条約の誠実な履行を、政府に求める決議文を採択しました。
黒人差別の解消を求めた「ワシントン大行進」を模した黒いスーツの集団が力強く先頭を行進。マーチングバンドや性的マイノリティーなどの隊列が続き、参加者は「差別をやめよう」とコールしながら歩きました。
東京都内にすむ2人で参加した女性は「『韓国人は殺せ』と言うようなヘイトスピーチ(憎悪表現)がまかり通るような状況は怖いし、悲しい」「いろいろな差別につながっているこの問題を同世代にも知ってほしい」と話しました。
3歳と1歳の子どもと参加した女性(39)=同多摩市=は「差別をする側の人も仕事がなかったり、貧困層だったり抑圧されているのだと思います。でも怒りの矛先が間違っている。一緒に歩こうというメッセージを届けたい」。
コリアンタウンのある新大久保も行進。韓国料理店の店先から手を振っていた韓国人男性(28)は「いままで差別を(助長)するデモしか見たことがなかったが、きょうは、国境を越えて一緒に歩んで行けるという、新しい可能性を感じた」と笑顔で語りました。
大阪で行われた「仲良くしようぜパレード」の運営に携わった男性(28)は「感動しました。歴史の一ページに『差別をやめよう』と書き込めたと思う」と話しました。
日本共産党の小池晃副委員長・参院議員、徳留道信都議、新宿区議5人も参加しました。