「第三極」も後退
先の参院選結果は、自民か民主かの選択を有権者に迫る「二大政党づくり」が完全に崩壊し、政党間の力関係が大きく変化したことを示しています。
財界やマスメディアが乗り出し、「二大政党づくり」が本格的に開始されたのは2003年衆院選でした。それから10年間に衆参選挙は各4回行われましたが、自民、民主両党の比例代表の合計得票は、自公が政権を失った09年衆院選の4865万票(自民1881万票、民主2984万票)をピークに減り続けています。
両党の合計比例得票率でみると、10年参院選までは過半数を維持していましたが、昨年の衆院選からは40%台に落ち込んでいます。
今回の参院選で自民党は「圧勝」と報じられていますが、比例で獲得した1846万票は、政権を失った09年衆院選時に及んでいません。民主党は、政権に就いた09年衆院選時の比例得票に比べ今回の参院比例票を2271万票も減らしています。
「二大政党づくり」の崩壊は、政党間の力関係の変化をうみだしました。日本共産党は東京都と京都府で比例得票・率とも自民党に次ぐ第2党となりました。また、参院選挙区での得票率で日本共産党候補が民主党候補を上回ったのは、東京(共産12・49%、民主9・80%)、大阪(共産12・79%、民主9・20%)、京都(共産20・75%、民主19・04%)、高知(共産24・14%、民主21・59%)の4選挙区に及びます。
一方、「第三極」といわれたみんなの党や日本維新の会はどうか。今回の参院選での両党の合計比例得票・率は、昨年の衆院選に比べ639万票減、得票率8・23ポイント減です。維新の会は昨年衆院選時より得票・率とも半減させました。
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