志位委員長が訴え
日本共産党の志位和夫委員長は11日、北九州市と福岡市の街頭演説で、一連の党首討論会をふりかえり、「あらゆる問題で『自共対決』は鮮明となりました。抜本的対案をかかげて自民党と対決する日本共産党の躍進で、安倍政権の暴走に痛打をあたえよう」と訴えました。
暮らしと経済
暮らしと経済の問題では、安倍晋三首相の言い分は「これから家計に回ってくる」というものですが、「これからのメニューが何かが問題です」と志位氏。安倍政権のメニューは、解雇自由化など雇用のルール破壊と、消費税大増税という、国民から所得を奪う話ばかりであることが明らかになったと批判しました。大企業の内部留保を活用して賃上げをはかるという日本共産党の抜本的対案に対して、首相も「内部留保が多すぎるのは志位さんの言うとおり」といわざるをえなくなったことを紹介し、日本共産党を伸ばしてこの提案を実行させようと訴えました。
原発問題
原発問題では、政府が「新規制基準」をテコに再稼働を強行しようとしていることを強く批判。志位氏が「新規制基準」では、重大事故のさいの「防災計画」「避難計画」がなくても再稼働を容認するなど、「大穴だらけ」になっていると批判したことにたいし、首相がまともに答えられなくなったと紹介。即時原発ゼロの政治決断をおこなってこそ、再生可能エネルギーの普及が一気にすすむと訴えました。
憲法問題
憲法問題では、自民党が発表している「改憲草案」の危険性が討論をつうじても明らかになったと指摘。志位氏が、「改憲草案」について、(1)憲法9条を改定して、「国防軍」をつくり、「海外で戦争をする国」につくりかえる(2)基本的人権を「公益および公の秩序」の範囲内に抑制するとともに、憲法第10章の「最高法規」のなかに位置づけられ、基本的人権の「永久不可侵」をうたった憲法97条を全文削除するなど時代逆行の危険性を指摘したことにたいして、首相がまともにこたえられなかったとのべました。
外交問題
さらに、外交問題では、「アメリカいいなり政治」の害悪が、TPP(環太平洋連携協定)問題でも、米軍基地問題でも深刻になるなかで、それに正面から立ち向かい、日米安保条約を廃棄して自主独立の日本をつくるという抜本的対案を示しているのは、日本共産党だけだとのべました。
志位氏は、「どの問題でも『自共対決』は鮮明です。そしてどちらに未来があるかも鮮明です。日本共産党を伸ばして、安倍政権の暴走に痛打をあたえ、国民の声で動く新しい政治をつくりましょう」と、熱烈に訴えました。