「慰安婦」問題 赤嶺氏に回答
政府資料に強制証拠
安倍内閣は18日、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が提出した質問主意書に対する答弁書で、「慰安婦」問題に関して日本軍による強制連行を示す証拠が政府の発見した資料の中にあることを初めて認めました。
赤嶺氏は、安倍内閣が「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」(2007年の答弁書)としていることについて、「『政府が発見した資料』とは何か」と質問。答弁書は「内閣官房内閣外政審議室(当時)が発表した『いわゆる従軍慰安婦問題の調査結果について』において、その記述概要が記載されている資料を指す」とのべ、日本軍による強制連行を示す資料である「バタビア臨時軍法会議の記録」があることを認めました。
同記録は、日本軍がジャワ島セマランほかの抑留所に収容中のオランダ人女性らを「慰安所に連行し、宿泊させ、脅すなどして売春を強要するなどした」と明記。答弁書は「ご指摘のような記述がされている」と認めています。
答弁書は「強制連行を示す証拠はなかった」という安倍内閣の認識は「同じである」としていますが、その根拠が根底から覆される内容となっています。
答弁書の誤り認めただちに撤回を
赤嶺政賢衆院議員の話 政府が発見した資料の中に、法務省のバタビア臨時軍法会議の記録があることを認めた以上、第1次安倍内閣が2007年に閣議決定した「強制連行 資料なし」との答弁書が誤りであったことは明白です。
2007年の答弁書は、橋下徹大阪市長(日本維新の会共同代表)など「慰安婦」強制否定派が最大限に利用していますが、安倍内閣は答弁書の誤りを認めて、ただちに撤回するべきです。