「しんぶん赤旗」

論戦ではっきり 政治変える道は

2012/12/14 11:37 投稿

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論戦ではっきり 政治変える道は

日本共産党しか示せない改革案

 投票日まで2日と迫った総選挙。焦点となっている「デフレ不況」脱却、憲法問題、原発問題をめぐる論戦をみると、日本共産党の改革案こそ国民の願いに応え、政治を変える確かな道であることが浮き彫りになっています。

デフレ不況脱却
働く人の所得増やす具体策 経済よくし企業にもプラス

fb898602acef14ea37b637822c0858bccc8ebc57 「デフレ不況」からどう脱却するのか―。民主、自民、公明の3党は、効果がない「金融緩和」や公共事業のバラマキ、大企業支援を競い合っています。

 これに対し、日本共産党の志位和夫委員長は、「『デフレ不況』の原因は、働く人の賃金が下がり続けていることにある」と指摘。賃金が下がり、景気も悪くなるという悪循環から抜け出すには、働く人の所得を増やす政策転換が必要だと主張しました。

 いま、大企業は「業績悪化」を理由に、目先の利益を追い求めることに必死になって、リストラ競争に明け暮れています。個別企業でみれば利益につながるようにみえますが、社会全体では、需要が冷え込み、モノが売れず、結局、企業の経営も立ち行かなくなります。

 13万人もの大リストラをすすめる電機産業では、製品開発力が落ち込み、産業として競争力までなくなる懸念も生まれています。

 そこで志位氏は、今こそ目先の利益追求に走る企業まかせにしない“政治の出番だ”と訴えています。

 ―労働者派遣法の抜本的改正などで正社員として安心して働ける日本にする

 ―中小企業への手当てをしながら最低賃金を大幅に引き上げる

 ―大企業と中小企業の公正な取引ルールをつくって下請け単価を適正化する

 こうした施策は、眠ったままになっている260兆円の内部留保のごく一部を還元しただけで実行できます。使われなかったお金が動き出し、内需を活発にして、日本経済をまともにする道が開かれます。

 日本共産党は、大企業をつぶそうとか、経済がどうなってもいいとは考えていません。大企業に相応の社会的責任を果たしてもらうことが、経済をよくし、企業の経営にとってもプラスになると提起しているのです。

原発問題
原発こそ究極の高コスト 即時ゼロが現実的で実現可能

65beb6817295547bc743524cb6d60fed73e0a60b 今回の総選挙で民主党や自民党は「いますぐゼロは無責任」などと攻撃しています。しかし議論で日本共産党が掲げている「原発即時ゼロ」がもっとも現実的で責任があり、実行可能な方向であることが浮き彫りになっています。

 「30年代に稼働ゼロ」(民主)「10年後に廃炉めざす」(未来)という党もありますが、その議論は再稼働を前提にしたもの。大飯や敦賀など直下に活断層が見つかりました。“絶対安全”といえる状況などなく、事故が起きたら誰も責任を取れません。再生可能エネルギーは原発の40倍もの潜在発電能力を持っており、実行可能です。原発を止めたまますべて廃炉にするのが一番です。

 財界などは「原発をなくすと電気料金が高くなる」と脅し、「原発は低コスト」と宣伝しています。

 志位氏は、「究極の高コストは原発ではないか」と提起。政府や財界の試算は、「安全神話」に立ったもので、原発事故の除染や賠償、廃炉の費用も「核のゴミ」の保管・処分費用もまったく入っていないことを明らかにしました。

 発電に要する費用だけに限って試算しても、原子力は10・25円(キロワット時)、火力9・91円、一般水力3・91円と原子力が最も高くなっています。(立命館大学大島堅一教授の試算)

 原発のコストはこれだけではありません。政府は使用済み核燃料の処分費用を約19兆円と見込んでいますが、これはその半分の量を再処理するだけの費用にすぎません。これに賠償や廃炉など事故収拾費用や電力業界が求める高速増殖炉サイクルの費用などを考えるとコストは際限なく膨れ上がります。

 志位氏は「即時原発ゼロ」を日本共産党の躍進で実行させようと訴えています。

憲法問題
9条守るよりどころとなる党 軍事同盟解体が世界の流れ

 総選挙の大争点になっている憲法問題―。自民党も、民主党も、日本維新の会も、未来の党も、口をそろえて「集団的自衛権を行使できるようにせよ」「国防軍を創設せよ」「憲法9条を変えろ」と主張しています。選挙戦では、これを許さない論陣を張る日本共産党の姿が鮮明になっています。

 志位氏は、2003年に米国が引き起こしたイラク戦争を例に訴えています。当時、日本では「イラク特措法」が強行され、自衛隊がイラクに派兵されました。これは憲法違反の海外派兵でしたが、憲法9条があり、「集団的自衛権の行使はできない」との政府解釈のため、同法には「武力の行使に当たるものであってはならない」(第2条)という重要な条文が入れられ、「戦闘地域には行かない」という建前をとらざるを得ませんでした。

 これまでのすべての派兵法にも同様の条文が入っています。9条が歯止めとなっているのです。

 集団的自衛権の行使や憲法9条の改定は、イラク戦争のような戦争で自衛隊が最前線で米軍と一緒に戦闘を行うこと、日本が「殺し殺される国」になることです。

 憲法改定派は「日米同盟強化のため改憲が必要だ」と言います。

 しかし、今の世界で軍事同盟として機能しているのは日米軍事同盟、米韓軍事同盟、NATO(北大西洋条約機構)の三つしかなく、圧倒的少数派です。

 21世紀の世界は、ASEAN(東南アジア諸国連合)など「紛争の平和解決」を目的にした地域の平和共同体が圧倒的な流れになっています。この理念を最も先駆的にうたっているのが憲法9条です。

 日本共産党は、9条を生かした自主自立の平和外交により世界とアジアの平和に貢献する日本をつくろうと呼び掛けています。侵略戦争に命がけで反対し、反戦・平和を貫いてきた党だからこそ、9条を守り抜くよりどころとなります。

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