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アベノミクス もうけるのは誰―パチンコ機械メーカー大株主

2013/05/11 12:09 投稿

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アベノミクス もうけるのは誰

カジノ解禁期待相場、議連に安倍・麻生氏

パチンコ機械メーカー大株主

 パチンコ・パチスロ機械メーカーの株価も急上昇しており、オーナー株主の多い業界だけに、資産を増やした人が目立ちます。4月22日時点の株価で計算すると、セガサミーの里見治氏の642億円を筆頭に、SANKYOの創業者の毒島邦雄氏409億円、その長男で現会長の秀行氏220億円、平和の大株主の石原昌幸氏239億円などが並んでいます。(里見氏以外は、個人名義の株式だけでなく、資産管理会社名義の株式も合計しています)

推進議員を支援

 ユニバーサルエンターテインメント(旧社名アルゼ)の岡田和生氏の場合、4月22日時点の資産増加額は64億円でしたが、その後株価が上昇しており、4月末時点では407億円となっています。同社は、フィリピンで巨大カジノリゾートプロジェクトを計画中です。これを積極的に紹介し日本でもカジノの導入を主張している自民党の石原宏高衆院議員の親族企業に「コンサルタント料」の名目で1800万円もの報酬を払っていたことが明らかになっています。また、昨年の総選挙では同議員の選挙運動に社員を派遣していました(本紙4月30日付)。

 これらのパチンコ機械メーカーの株価上昇の背景には、「アベノミクス」による全般的な株価上昇への期待感にくわえて、日本では非合法となっているカジノを合法化しようという動きへの「期待」もあるといわれています。石原議員の父親の石原慎太郎衆院議員・前都知事や、橋下徹大阪市長などがカジノ合法化を主張してきたのをはじめ、国会でも自民・民主・公明・維新・生活・みんななどの各党議員が参加する「国際観光産業振興議員連盟」(通称カジノ議連)が「カジノ合法化による観光産業の振興」を掲げています。

多重債務者生む

 同議連が2010年に発足した時、最高顧問に名を連ねたのは、安倍晋三、麻生太郎の両氏でした。その2人が正副総理に就任したのをうけ、4月24日に同議連の総会が開かれました。報道によれば、新たに石原慎太郎氏と小沢一郎氏を最高顧問に追加し、今秋の臨時国会にカジノ解禁の議員立法を提出することを確認したといいます。6月に決定される政府の「成長戦略」にも、「カジノ解禁」を盛り込もうという動きさえあるといわれています。

 現在のパチンコ・パチスロでも多くの多重債務者が生まれ、家庭崩壊などの深刻な事例が多数あります。カジノ解禁でさらにこうした問題を拡大し、関係企業の株主には巨額の利益がころがりこむ仕組みです。
(垣内亮 日本共産党政策委員会)
(2013年5月11日付)

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