小選挙区制廃止しかない
4割台得票で7~8割議席 昨年総選挙は53%が「死票」
衆院予算委 穀田議員が追及
日本共産党の穀田恵二国対委員長は9日の衆院予算委員会で、「政治改革」と称して導入された小選挙区制と政党助成金をとりあげ、廃止する以外にないと追及しました。
政党助成金廃止も主張
穀田氏は、過去3回の衆院の選挙結果を示しながら、第1党が4割台の得票で7~8割の議席を獲得し、「死票」も昨年総選挙では得票総数の53%に上るなど、民意をゆがめ、切り捨てるという小選挙区制度の持つ根本問題を指摘しました。
安倍晋三首相は、「その論点で(小選挙区制の導入に)反対していた」、公明党前代表の太田昭宏国交相も「小選挙区部分に死票が多いのは事実だ」と問題点を認めました。
議員定数の削減問題で穀田氏は、主要国と比べても日本の衆院定数は多くないと指摘しました。首相も「OECD(経済協力開発機構)加盟国の中でもっとも少ない」と認めました。一方で首相は、小選挙区「0増5減」法案について「成立しうるベストな案」と現行制度に固執し、比例定数30削減を狙う考えを示しました。
穀田氏は、民意を無視した消費税増税を押し付けたうえに、民意を反映する比例定数の削減は論外だと批判。党の抜本改革案―▽全国11ブロックの比例代表制に改革▽総定数480議席を維持し、全ての定数を現行の比例11ブロックに人口比例で配分―を提起し、「民意を正確に反映し、投票価値の平等という問題も解決できる」と強調しました。
政党助成金制度について穀田氏は「税金なしには政党運営が成り立たない状況だ。『官営政党』ともいうべき状況をあらため、自立するのが当然だ」と指摘し、助成金の廃止を求めました。首相は「どこまで(税金に)依存していいか、真剣に議論すべきだと思う」と答弁しました。
同制度創設の1995年から2012年まで各党に交付された政党助成金の累計は5677億円にのぼることが政府答弁で明らかにされました。日本共産党は思想信条の自由を侵す憲法違反だとして受け取りを拒否しています。