2018年3月3日に開催された岡山県立倉敷天城中学校の課題研究発表会に,受講生11名が参加し,理科教育先進校の生徒と交流しました。

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図1 口頭発表(原稿なしで発表します!)

1 岡山県立倉敷天城中学校とは
岡山県立倉敷天城中学校は,1906年に私立関西中学校天城分校として開校された創立100年を超える伝統校,倉敷天城高等学校に併設される中学校として2007年に開校されました。科学的思考力と想像力を身につけ,21世紀の社会を各分野で主体的に担っていくことができる生徒の育成をミッションとする理科教育先進校です。

2 特徴ある教育方針
倉敷天城中学校の21世紀型学力の取り組みの特徴として,課題研究があります。
中学校1年生から,特色ある科学教育Thinking Scienceや博物館連携授業を取り入れて,生徒たちはさまざまな取り組みをし,3年生になると英語での科学実験にも取り組み,修学旅行では大学や他校を訪問して,生徒の課題研究の発表会も行っています。

3 3年生全員が行う課題研究発表会
この3年間の集大成として,実施されるのが,今回参加させていただいた課題研究発表会です。3年生120人全員が1年間をかけて進めてきた課題研究をA1ポスターにまとめて発表しています。

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図2 1,2年生および大学教員などが質問します!

4 国語や社会から英語や理科で幅広い研究課題
研究内容は科学にかぎらず,人文・社会科学から科学まで幅広い内容で発表されます。どの発表でも,生徒は原稿を読み上げるのではなく,自分の言葉で研究について説明し,質問に対しても自分自身で理解している言葉で回答することができました。昨年度に引き続いて参加しましたが,すべての発表者が研究について自分自身の言葉で語るのは,大学生の卒業研究でも難しく,レベルの高さに改めて感銘を受けました。とくに英語での質問に挑戦する2年生の姿に意欲こそが人を成長させると強く感じました。

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図3 さまざまな研究分野があります!

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図4 受講生はたくさんの発表を聴講しました!

5 がんばっている生徒さんたちと一緒にお昼を食べながら歓談しました
倉敷天城中学校様のはからいで,午後に口頭発表を控える生徒さんたちと受講生は一緒にお昼を食べながら,歓談しました。研究をどうやって進めているのか,発表のコツや修学旅行での発表など,受講生は生徒さんたちからたくさんの話を伺うことができました。また,私たちの特徴ある科学教育について,生徒さんたちも興味を示し,互いに良い交流ができたと思います。

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図5 お昼を一緒に食べながら歓談しました

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図6 同世代の受講生はレベルの高さに衝撃です!

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図7 午後の口頭発表について丁寧に教えてもらいました

6 まとめ
昨年度に引き続いて訪問させていただいて痛感するのは,コミュニティの重要性です。倉敷天城中学校という意欲の高い先生,先輩方に囲まれる環境があってこそ,こういった試みは成り立ちます。意欲のある人との繋がりは,あなたの将来への大きな資産です。武田信玄公は「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なりの意味」と言いました。

あなたの才能を活かし,伸ばしてくれる,あなたと切磋琢磨する『仲間』をつくりましょう!