このプログラムで学ぶことは,あなたの生活とかけはなれたムズカシイことではありません。いまから30年前,パソコンは一部の人しかつかえないムズカシイものでした。しかし,いまだれもがパソコンをつかえる時代になりつつあります。いま10代のみなさんが大人になるころは,パソコンはもっと当たり前になるでしょう。だれもがプログラミングをする時代はすぐそこに来ているのです。
課題1 (有効回答数48)
回答を以下に示します。
(1)で,もっとも多かった回答は60歩でした。
図1 (1)の回答
解説
オレンジ色の「くり返す」は,その操作をくり返すことを示しています。3回と回数を決めましたので,3回くり返すことになります。
青色の「動かす」は,スプライトを動かすことを示しています。20歩と決めましたので,20歩動かすことになります。
20歩を3回くり返す,つまり,20歩あるいたら一休みして,もう20歩あるくを3回くり返すのとおなじです。合計歩数は60歩になります。
(2)で,もっとも多かった回答は150歩でした。
図2 (2)の回答
解説
先ほどとおなじですね。オレンジ色の「くり返す」は,その操作をくり返すことを示しています。15回と回数を決めました。
青色の「動かす」は,スプライトを動かすことを示しています。10歩と決めました。
10歩あるいて一休みを15回くり返すので,合計150歩になります。
実際にプログラムして,動きを見ればそういった点はよくわかりますね。
課題2 (有効回答数46)
これは全員がおなじ答えでした。
動きのちがいについても回答しましたので,以下にいくつかを紹介します。
1 はやさに注目したグループ
- (1)は大きく2歩進むけどCは大きく1歩進む。(1)はcより大きく進むと思う。
- (2)は4歩ずつたくさん進むけどAは8歩ずつ5回進む 。(2)の方がはやく進むと思う。
- (3)は大きく10回進むけどBはちょこちょこ20回進む。Bの方がはやく進むと思う。
- (1)は15歩を2回歩いているけど,(C)は30歩を1回歩いている。
- (2)は4歩を10回歩いているけど,(A)は8歩を5回歩いている。
- (3)は10歩を10回あるいているけど,(B)は5歩を20回歩いている。
- 1は小走りに動く感じで、Cは瞬間移動しているみたいに一瞬消えてまたパッとあらわれた。
- 2は滑らかに動き、Aはもっと元気な感じに見えた。
- 3は車が走っているような感じで、Bはつなひきでズルズルとひきずられるような感じに見えた。
ほかの人の答えも,大体この3つにわけることができそうです。今回は,実際にプログラムを組んで,スプライトの動きを見ていますので,この3つは,動きのどこに注目したのかのちがいとしてかんがえることができそうです。
さいごに
課題2では,動きのちがいについて説明してもらいました。結果的におなじになっても,プログラミングにはいろいろな組み方があることがわかりますね。今回は,テックプログレス社が工夫してくださった課題ですので,わかりやすい結果になりましたが,実際のプログラミングでは,あなたの目的によって,これらの動きを上手くつかいわけて行く必要があります。
たとえば,
1 この動きに新しい動きを追加するとき,おなじ結果になるふたつのプログラム,どちらが新しい動きを追加しやすいでしょうか?
2 動きの量をふやしたり,へらしたりしたいとき,どちらが動きの量を変えやすいでしょうか?
それによって,どちらのプログラムをつかうと良いかが決まりそうですね。
約束を守ろう!
実際にプログラムを組まなくても,計算すればおなじ答えを得ることができるでしょう。しかし,手を動かさずに,計算で答えを得ることに意味はありません。計算の勉強をしているのではなく,プログラミングを学んでいることを忘れてはいけません。
今回ご協力いただいたテックプログレス社は,プログラミング学習塾として多くの実績があります。プログラミング未経験の人もわかりやすく学べるように,工夫をこらした資料ですから,みなさんは動画を見れば「わかった」気になることができます。しかし,ほんとうにプログラムで学んだことを活かすには,みなさん自身が手を動かして学ばなければならないのです。