扉を開いたのはファーブルだった。
彼は部屋に駆け込み、なにかつかみ上げる。
巨大な白い布袋だった。口が赤いリボンで結ばれている。
あれは、どうみても――
「プレゼント?」
とファーブルが呟いた。
彼はどこか乱雑な手つきでリボンをはずし、そっと袋の中を覗き込んだ。
「なにが入ってるんですか」
と、私も隣に立ってのぞき込む。
ファーブルは丁寧なてつきで、中身を床に並べた。
小道具がたくさん。すべてに、名前のラベルシールがはってある。
「どうやら、先ほどのホールの棚に並べるべきアイテムのようですね」
・あますぎるわたあめ
・イミテーションのプリン
・こうかなちょうつがい
・これしかないよりみち
・しんしようくつした
・つけたことのないリップクリーム
・ぬいかけのマフラー
・へんなさびおとし
・れきしあるモンスター
・んなわけないだろとつっこまれるンゴロンゴロ
合計、10個。
んなわけないだろとつっこまれるンゴロンゴロってなによ、とつい呟いた。
※
部屋でみつかったものはそれだけではなかった。
左に進むと、奥の壁には、額に入った絵がいくつもかかっている。といっても絵画ではない。シンプルなイラストが多い。林檎や、地球といった。写真っぽいものや、文字もある。
部屋の中心には向かい合わせにソファとローテーブルが置かれており、談話室かなにか、そんな雰囲気だった。
ベートーヴェンが、壁にかかった絵のうちの1枚、漫画のラフのような絵に歩み寄り、額ごと壁から外す。
「ちょっと」
私はつい、声をかけていた。不用意に触るのは危ないかもしれない。それに、額入りのイラストは、鞄に入るようなサイズではなかったけれど、この人なら平気で持ちかえろうとするんじゃないか、と不安になったのだ。
「なによ。単に調べようとしてるだけでしょ――ほら」
現れた壁には、黒いペンキで「Lud」と書かれている。
「あ。これも、謎解きなんでしょうか」
疑ってしまってすみません、と私は彼女に頭を下げる。
「いいわよ。それより、他の絵も外してみましょう」
私たちは手分けして、すべての絵を外した。
それぞれ、壁に書かれていた文字と見比べる。
Alb
Ale
Gal
Isa
Jea
Joh
Lud
Mic
Tez
Tho
Wil&Orv
謎かけなのだろうが、さっぱりわからない。
私たちは、床に並べた絵と、壁を見比べながら頭を悩ますこととなった。
はるり@3D小説@埼玉班 @haruri_37
んごろんごろwwwwwwww
鬼村優作 @captain_akasaka
しりとりの禁じての一つンゴロンゴロ保全地域ですな
カカロー@ソル岐阜班 @kakaro_sol
これノイマンとかニュートンとか偉人を表す絵画かな?
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