3D小説「bell」本編

■久瀬太一/8月15日/25時

2014/08/16 01:00 投稿

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  • bell本文08月15日
久瀬視点
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 どうやらオレは、またソルたちへの返答を再会したようだ。重要なことだ。
「オレ、プレゼントを貰うと記憶が欠落する可能性があるようだ。八千代もミュージックプレイヤーの件では記憶が欠落しているように思えるので、その辺りの話を突っ込んできいてみてもらいたい、だそうだ」
 プレゼントと、記憶は関係しているのか?
「わかった!」
 とついオレは叫び返す。
 とはいえ八千代は、いくらでも雑談にはのってくるくせに、喋るつもりのないことは本当に喋らない。困ったものだ。
「18番、読めない。19番。みさきは脚本を書いているのか。昔から、物語が好きな子だったよ。たぶんピアノよりも本当は、そういうひとりで考えることの方が好きなんじゃないかな。20番、おいオレ、ちえりの容姿を思い出せ」
 ちえり?
 彼女は、みさきによく似ている。パーツをとって考えると、どこも違っていないような気がする。――ああ、少なくとも8月24日のみさきよりは、ちえりの方が髪が長い。あとは、ほとんど同じだ。でもなんとなく雰囲気が違う。
 どちらかというと、ちえりの方が大人びている。――いや、これも正確ではない。ちえりにはなんだか、大人びた子供のような、そんな不思議な雰囲気がある。
 窓の向こうのオレは、しばらくスマートフォンを眺めて、それから言う。
「ちょっと飛ぶが、45番。わかった、やってみる」
 そしてオレは、またピエロの部屋へと入っていく。

       ※

「テッテレー!」
 とピエロがまた、問題を出し始める。先ほどと同じ問題を、律儀に最初から。オレもそれに付き合って、律儀に答える。
 そして、
「いよいよ3問目! ボクは嘘つきです。さて、ボクは嘘つきですか?」
 あの問題が出た。
 きっと答えのない、矛盾した問題。
 窓の向こうのオレは、なにもいわずにピエロに手を伸ばす。
 そして、その肩を、ついた。とたん、
「うわあっと!」
 わざとらしい大声を上げて、ピエロが自分から吹き飛ぶ。床をごろごろと転がって、頭を下にした状態で止まった。
「痛いな、もう!」
 と満面の笑みでピエロは言う。
 ――心底、むかつく奴だ。
 同じように感じたのだろう、窓の向こうのオレはいう。
「お前は嘘つきでも正直者でもないよ。ただ気まぐれなだけだろ」
 そして、部屋の中へと踏み込んで言った。
読者の反応

コロッケカレーを円盤投げ @toromikobu 2014-08-16 01:01:05
部屋入った!  

パウダス @paudasu 2014-08-16 01:02:13
やっぱ兵士が言ってたやつってピエロのことだったのか

かめ@kameaaa32 @kameaaa32 2014-08-16 01:03:25
なぞなぞを物理で突破するのかw  

空つぶ@3D小説bell参加中 @sora39ra 2014-08-16 01:08:38
ピエロ&ドッペル対策ページ。多分まだ編集途中・・・? 次本編更新来たらまた変更はいるかと思われ    pic.twitter.com/fWVtMapcgw
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