3D小説「bell」本編

■佐倉みさき/8月11日/12時04分

2014/08/11 12:04 投稿

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  • bell本文08月11日
佐倉視点
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1→22→40→。離婚した両親。父親のもとで暮らした男は父が用意した革靴が嫌いだった。男はクリスマスに母親から履き潰すための靴を買ってもらったが、なかなか履けずに隠していた。しかし、通いの家政婦に見つかり捨てられてしまう。までは分かっている。

       ※

 はやい!
 ――どうして、わかるんだろう?
 私は不思議だった。
 1番。22番。40番。
 革靴の「安定」とスニーカーの「冒険」は、なにか繋がりそうだなと思うけれど、40番にはまったく発想がいかなかった。
 けれどスマートフォンの向こうの人たちは、このエピソードを正確に知っているようだ。
 目を閉じる。
 するとスクリーンには、鮮明な映像が映っていた。

       ※

 映像の中にいるのは、ある少年だ。
 知らない少年。中学生か高校生か、それくらいだと思う。
 その少年は、なんだかふてくされているように、顔をしかめていた。
 裕福な家庭で育った少年。
 でも彼には母親がいない。両親が離婚して、家を出ているのだ。
 少年は父親によって押さえつけられている。
 彼はぴかぴかの革靴を恨んでいた。なんだかそれが、窮屈に自分自身を束縛するものの象徴のように感じていた。
 だから、母親に会ったとき、少年はクリスマスプレゼントにスニーカーをねだる。
 どこにでもいける靴を。この束縛から、解放してくれる靴を。
 母親は約束通り、スニーカーを贈ってくれる。
 でも、少年はその靴を履くことを躊躇う。父親にみつかると、怒られるかもしれないから。
 そうしているあいだに、しまっていたスニーカーは家政婦に発見されて、捨てられてしまう。
 ――そこで、映像が途切れた。

       ※

 ふと、思い当る。
 ――あの少年は、ニールではないか?
 確信はできない。ニールはいつもサングラスをかけているから、目つきなんかでは判断できない。
 でも、なんとなくその少年は、ニールに似た、ひねくれた雰囲気を持っていた。それに「どこにでもいける靴」というのは、彼を想像させるフレーズだった。
 なんにせよ、きっとこれが、3コマ目までのストーリーなのだろう。
 残りはあと、1コマだけだ。
読者の反応

たすけて! ‏@4koma_memories  8月11日
@telnarn ありがとうございます! 1→22→40は、あたってるみたいです! いきなりあと1コマだけです!


スター(ロボ)/Lost制作中 @Sutaa 2014-08-11 12:06:13
3コマ目まではええwww
 

みなみ@院生になりました @minamin0730 2014-08-11 12:10:38
4だとやばいね() 


たすけて! ‏@4koma_memories  8月11日
@houna_bell ありがとうございます! でも、4番は違うみたいです。なんだか、ぴんとこなくて……。


闇の隠居 @yamino_inkyo 2014-08-11 12:11:55
@sol_3d あら、4ではないらしい  


ねこくん@bell長崎支店コラ班猫神雅 ‏@kun_inu  8月11日
@4koma_memories 
彼ってことは残る人物を表すのが38番しかないからそれかな?


たすけて! ‏@4koma_memories  8月11日
@kun_inu すみません、今回は本当に記憶があいまいなエピソードなので、イラストと一緒に、「どんなことがあったのか?」まで教えてくれると嬉しいです!


セトミ@レンブラント派アイちゃん派 ‏@setomi_tb  8月11日
@4koma_memories 
38
結局その男は愛想笑いしかできなくなった

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