ゆきのふのブロマガ

AniPAFE2019に参加して。その1

2019/10/12 11:55 投稿

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さてさて、実に久々のブロマガです。昨年のAniPAFE2018では。250作品全てをレビューするなんて言う狂気じみたことをやってしまった訳ですが、流石に今年もそれをやる根性は無いので、せいぜいtwitterでの呟きをまとめるくらいの事しかできませんでした。なぁに、たかだか157作品呟くだけの事、大したことじゃありませんよ(感覚が麻痺してるとも言う)

ゆきのふのAniPAFE2019参加作品、全レビューまとめ(完成!)


てな訳で露骨な宣伝ですが、togetterでまとめてありますので、よろしければこちらも宜しくお願いします。今年は昨年と比べれば数が少ないものの、それでも珠玉の名作揃いの濃いラインナップでした。どのような投票結果になるか、楽しみですね。



閑話休題。それでは今年AniPAFEに参加させていただいた、このMADについてお話しさせていただきたく思います。






2019年7月18日、まだ記憶に新しい、悲しい事件が起こりました。あの事件から既に三か月が経とうとしていますが、未だに心の傷が癒えていない方もいらっしゃることでしょう。事件に関する詳細は、もう散々語り尽されているので最早触れるつもりはありませんが、自分も相当大きな衝撃を受けた一人でした。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、自分はあの事件の後、京都アニメーション様に支援金を寄付させていただきました。その額、53万円。






馬鹿げているという方もいらっしゃることでしょう。ただの偽善だ、目立ちたいだけだ、良い事したとアピールしたいだけだと。でも、当時の自分にはそうする事に全く迷いはありませんでしたし、そうする事が当然だと思いました。ハルヒの頃から数えて、既に10年以上に渡ってお世話になっている会社です。最早自分自身の生き血の一部ともいえる存在を支援することに、何の迷いがありましょうか。53万と言う数字は当然フリーザ様の有名な戦闘力の台詞から来ていますが、ある種の照れ隠しでもあります。そこはご愛敬。


そして時は7月末。既にAniPAFE2019の開催日である8月31日まで、そう残された時間はありません。当時自分は別のアニメで参戦する予定で、既にある程度作ってはいたのですが、今回の事件を受けて、どうしても京都アニメーションの作品で作りたい、参加したい、という想いを強く抱くようになっていました。響け!ユーフォニアムでは以前に参加したことがありますが、心情的に今回はこのアニメでこそやるべきだ、と何かが心に訴えかけてくるものがありました。それが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンです。


twitter上で、知り合いの作者さん達も何人か京アニの作品のブルーレイを買った、という報告が出ていました。しかし締切期限までに新たに一から作るのはなかなかリスクも多い。それでも、どうしてもヴァイオレットで作りたいと思い、迷わずブルーレイをamazonで購入しました。事件を受けてか、品薄状態でなかなか全巻揃いませんでしたが、八月上旬にはなんとか全ての巻を購入することができました。そして、絶対に今回のMADでは音声を入れる演出を使いたかったので、台詞素材を抜き出すために必要な、サウンドトラックも同時に。







更に、半分お布施的な意味もありますが、以前にユーフォニアムのMADを作るためにブルーレイ全巻と同時に原作小説も購入したので、それに倣ってヴァイオレットの原作小説も全て購入しました。若干改変描写もある物の、キャラクター達の心情をより理解するためにも必要だと思ったのです。今ではそれは正解だったなと思います。







お前・・・今回も一体いくら使ったんだ?と突っ込まれそうですが、支援金53万円+ブルーレイ四枚で三万円ちょっと、文庫三冊送料込みで2000円ちょっとといったところでしょうか。しめて57万円くらい・・・?いや、こういうのは気持ちです。額の問題ではありません。この影響でこの二カ月間、夕食はほぼ牛乳+プロテイン+コールスローと青汁のみという生活を強いられることになりましたが全く後悔はありません。例のアニメにはまったせいで筋トレ筋トレの日々だったのでむしろ好都合でしたw







副産物としてこの夏で体重を4kg落とすことに成功したので、むしろ感謝しながら前向きに捉えることにしましょう。筋肉は正義!はい、サイドチェストォ!!



・・・話が完全に逸れてしまいましたね。そんなこんなで、ようやくヴァイオレットのMAD作りに取り組むことになった訳ですが、既に曲は決まっていました。盾の勇者の成り上がりの二つ目のEDテーマである藤川千愛さんの「あたしが隣にいるうちに」です。







初めてこの曲を聞いた時は普通にいい曲だな~、という印象だったのですが、youtubeでフルのPVを見た時にビビっと来ました。絶対にいつかこの曲でMADを作ろうと。当時はこれがヴァイオレットに合うかどうかで聞いてはいませんでしたが、いざヴァイオレットで作ろうと決意した瞬間には、ああこれしか無いな、と即イメージが全てはまりました。アニメの盾の勇者の成り上がりをご覧になった人にはわかるでしょうが、この曲は1番がラフタリア視点、2番が尚文視点の曲になっています。なのでそのまま恋愛の歌として捉えるには、ヴァイオレットの物語には少々違和感があります。そこで、ヴァイオレットと少佐の絆だけでなく、愛を知りながらヴァイオレットが人としての心を学んでいく、という構成で考えた場合に、元の歌詞とはまた違った側面でこの歌を受け取ることができるようになりました。これならば、作れる。解釈は少し変わる物の、ヴァイオレットの成長と「歩み」の物語として、MADを表現できると思ったのです。


そんなこんなで、ようやく作り始めた訳ですが、いつも悩むのがやはり最初の入り方。良く最初の10秒で視聴するかどうかが判断されると言いますが、ただでさえ長い動画になることがわかっていたので、導入をどうするか結構考えました。オルゴールから入ることも考えたのですが、それだと正直「またか」となりそうですし、導入オルゴールのイメージが定着しすぎるのもどうかと思ったので、今回はオルゴールの使用は見送りました、そう、導入オルゴールは我慢しようと(嘘はついてない)。


そこで今度は、ヴァイオレットのアニメを未見の方におっと思わせるにはどうしたら良いか?を考えました。大事なのは、ヴァイオレットという作品を取り巻く雰囲気、その美しさを感じてもらう事。そこで、あえて最終回の最後のシーン、既に愛という物を理解し、人として完成されつつあるヴァイオレットのシーンから入ることにしました。手が機械?に見えることも、初見からするとおっと思わせることができるのではないかと思います。タイプライターがあって、仕事を依頼されることから、文書に関する物語であると、何となく察してもらえるのではないでしょうか。そしてヴァイオレットの満面の笑顔と、「自動手記人形と」と言うワードで冒頭を締めています。これは最終話のサブタイトルをそのまま利用している訳ですが、その後に続くワードが存在するにも関わらず、その言葉が表示される前にカットしています。









ここで「ん?」と思う人がいることでしょうが、当然意図的にやっています。アニメ未見の方には、何となくこの「自動手記人形」というワードがヴァイオレットの事を指していることが伝わるでしょうし、既に視聴済みの方であれば、右側に「あの言葉が」入ることは理解されることでしょう。それでもあえて、表示せずに暗転する。何か、文字が左に偏ってる?なんで?そんな印象を残したまま、あえて進める。この時点で動画全体の構成は始まっています。









そして歌が始まります。このヴァイオレット・エヴァーガーデンという作品は、京アニの中でも随一の美しい作画を誇るアニメなので、余計な事をせず素材の美しさをそのまま繋げればそれで良い。あとは歌詞になぞらえて、物語を構成すればいいだけ。場面選びに注意を払う事で、視聴者にアニメの良さを伝えられればと思いました。まず1番はヴァイオレットとギルベルト少佐の物語を中心に構成しています。時系列に沿ってという事もありますが、歌詞が兵器としての生き方しかまだ知らないヴァイオレット視点での物語に符合すると思ったからです。


ギルベルト少佐がまだ自分の名前も知らない、兵器として育てられた少女に名前をつけるシーンでは、4話と9話のタイトル映像を使用しています。冒頭で13話のタイトルを使ったのも、この辺での全体の整合性を高める為でもあります。後にそれは意味のある演出として用意しているのですが、まずはテキストが挿入されても視聴者側に違和感があまり無くなるように、下地を積み上げている最中です。














この時点で、未見の人にも何となくギルベルトとヴァイオレットの関係性が伝わるのではないかと思います。まあ、正確にはこの時にはまだただの「ヴァイオレット」であって、エヴァーガーデン家の養子にはなっていないのですが、そこはまあ、雰囲気と勢いという事で。こまけぇことはいいんだよ!!(さっき構成の土台作りとか言ってなかったか)


その後は、EDでヴァイオレットとギルベルトの今後を示唆するような、「泡のように消えてなくなる」シーンを挿入して、見る側に二人の関係を更に印象付けます。ここはノンクレジット素材様様ですが、この後もたびたびノンクレ素材にお世話になっていますね。ちなみにここでは逆再生も使用しています。












そして1番のサビ前。戦時中のつかの間の安らぎの時。ヴァイオレットにとっては一生忘れることのできない場面でしょう。感謝祭で街に二人で赴き、ヴァイオレットが初めてギルベルトに戦い以外の場面で心を動かし、「美しい」を知る瞬間です。ギルベルトの瞳と同じ色の、エメラルドのブローチを見て、それを「欲しい」と願います。それは「我儘」とは少し違うのかもしれませんが、ヴァイオレットが年相応の少女らしい感情を露わにした、印象的なシーンですね。歌詞となぞらえて、ここも自然な感じで構成することができました。未見の人にも、このブローチが特別な意味を持つことが伝わるように強調したつもりです。














さて、それでは1番のサビです。いわゆる、歌詞ドーーーン!!です。サビでど真ん中にでかく歌詞を乗せるのはダサい、という意見も結構聞かれるのですが、今回はあえてそうしました。と言うのも、ここでは見る人に強烈に歌詞を印象付ける必要があったからです。「歌詞を見たいのではなくアニメを見たいんだ」という意見も、他の動画の感想で見たことがありますが、今回は歌詞を見て欲しいからこそこうしてます。そこに意味があるからです。ここまで右下に小さく歌詞を表示して、それこそあまり目立たせないようにしてきた分、ここで中心に歌詞が出てくるのは見る側にインパクトがあるのでは無いかと思います。何故か?それはもう一目瞭然ですが、命令<アイ>という言葉を印象付ける為です。この「あたしが隣にいるうちに」という歌は、主人公たる女性が、想い人である男性からの愛を強く渇望するイメージで作られたと思われる内容ですが、この時点ではヴァイオレットはまだ人の愛を知りません、理解できません。兵器としてしか生きる意味を持たず、ただひたすらに少佐からの命令を乞う事しかできない、文字通りの人形でしかない存在・・・と周りに思われている少女。それだけに、彼女にとっては少佐の命令こそが絶対であり、全てなのです。けれど、当のギルベルト少佐にとっては、それは身を引き裂かれるほどの苦しみであり、この年端のいかない存在を戦場に送ること、その一方で、自分の中に密かに生まれている感情との板挟みに合う苦悩。ヴァイオレットからは命令<アイ>を請われても、それをしなければならない自分への嫌悪と矛盾。命令しか与えられない、愛を伝えることができない。そんな二人のいびつな関係を、このサビから感じてもらえればと思いました。













しかし、ヴァイオレットの側にも、決して感情が生まれていない訳では無い。ギルベルトの事を絶対に守りたいと思っているし、彼の為ならば死んでも良いと思っている。いつしかそれが、「上官と兵器」、という表面上の関係を超えた物になっていることを、まだ彼女は知りません。それが一体、何という言葉で表されるものなのか・・・。その答えが出ないままに、二人の時間は終わりを告げます。











戦争は終わりましたが、それによって引き裂かれた二人の関係が元に戻ることはありません。ギルベルトが伝えたかった言葉は、空中を漂ったまま、理解できぬままにヴァイオレットの中に残り、彼女はそれを知るために第二の人生を歩むこととなります。命令ではない、<アイ>を・・・❝あい❞、その意味を知る為に。自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの誕生です。










とまあ、こんな感じで1番が終わります。ここまで語るだけで偉い時間を食ってしまいましたが、これでもまだ全体の三分の一くらいですね。流石に長すぎる文章になってしまったので、今回は一度ここで区切りたいと思います。続きはまた次回。下手するとあと二回は必要になるかもしれませんが、何とか最後まで語りたいところですね。ただの切り貼りMAD、と評する人もいるかもしれませんが、毎回何だかんだで色々と考えながら作っていることが伝わればと思いました。それではまた次回。なるべく早くに続きを書きたいと思います。

毎度毎度、このような長い文章を読んでいただき、ありがとうございました!!(続く)


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コメント

romaneⅢ
No.1 (2019/10/12 23:32)
動画で気になりここで如何に拘りぬいて作ったのか理解しました。
良シーンの取捨選択も頷けますね。
私も素材に興味を持ったので視聴し終わったらまたここかツイッターで語ろうと思います。
最後に、私の雑レビューに懐深き配慮に感謝を。
ゆきのふ (著者)
No.2 (2019/10/12 23:58)
>>1
コメントありがとうございます!わざわざブロマガの方にまでお越しいただけるとは・・・。作る側の意図が伝わるかどうかは見る側に委ねられるものですが、その意図を少しでも理解していただけたのだとしたらとても嬉しく思います。ヴァイオレット・エヴァーガーデンという作品に興味を持っていただけた事もありがたいですね。

romaneさんのレビューも残りあと少しですね。完走、そして投票まで、最後まで応援しております!
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