『DOCUMENTARY of AKB48』の第4弾を見た。
もうマンネリになるかと思っていたが、全然違った。
あまりにも面白くてスクリーンを凝視し続けた2時間だった。
AKBの子たちは、仲間・同志・戦友の絆が強い。
それは男なら考えられないほどで、ジャニーズがあんなに
抱き合って泣いたり、慰めたりすることはないだろう。
やっぱり女に独特の集団性があるようだ。
それが面白い。
チームが分裂するかもしれないと聞いただけで、
泣きじゃくる西野未姫ちゃんが可愛い。
その仲間意識を壊してしまうのが「大組閣祭り」である。
やっぱり残酷だな。
AKBから外されたと知ったときの、
菊地あやか、佐藤すみれ、岩田華怜の表情、
あの場に解説者としてわしもいたのだが、
残酷さにテンション下がったからなあ。
岩田華怜の悔しさもわかる。
意外に強い佐藤すみれに驚く。
菊地はあのとき怒っていたがそれは映ってない。
市川美織も完全移籍だったのだが、
あの子は小さな体に動揺を封じ込めて
ポジティブに生きる立派な子だよ。
全編、緊張感が絶えないのだが、
みおりんのシーンだけが、その緊張感を緩和させて、
思わず笑ってしまう癒しがあるのだ。
劇場で岡田奈々が自虐的になってるときに、
内山奈月が慰めてるのがいじらしい。
卒業セレモニーが悪天候で中止になった瞬間の、
大島優子の泣き崩れ方が可哀そうで、途中で
「なんで泣いてるのかわからない」と、
とぼけたことを言い出すのが優子らしかった。
高橋みなみは本当に大変だな。
あんな調子でメンバーの感情を受け止め、
全体の求心力を保つ役割を引き受けていたら、
卒業するころには白髪になってしまうんじゃないか?
愛おしさを感じる奴だ。
とにかく、少女はよく泣く。
泣いて泣いて泣き倒す。
嫌な事件は白黒にして、適度な処理で良かった。
まゆゆ(渡辺麻友)だけがチームの仲間意識よりも、
個人としての覚悟と緊張感をいつも湛えて、
感情のダダ漏れを防いでいる孤高の姿が、
やっぱり美しかった。
そしてエンディング・テーマ曲が、素晴らしい!
あんなに良い曲が、まだ出てくるか!と思うほど、
カッコいい曲だった。
高橋栄樹監督は上手い。
AKBはカオスになって、もう「本気(マジ)」は
失われたかと思っていたが、この映画で
「否、まだそれはある」と説得してくれた気がした。
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