科学者のニュースの読み方

身分を証明するのに金がかかる仕組みでいいのか『科学者のニュースの読み方』vol.40

2013/08/06 07:00 投稿

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『科学者のニュースの読み方』vol.40
■身分を証明するのに金がかかる仕組みでいいのか

 どうも人物を特定するのになにかと住所が明記されているもの、その一番強力な証明として住民票を提示させるのが一般化しています(たぶん法律なのでしょう)が、人の生活が多様化している現代、この方法は適切ではなくなっていると思うのです。

 氏名は同じ人がいる可能性があっていいのでこれはIDにならない。IDに適する条件は、唯一であることが第一で、不変であることが第二。何かウェブサービスを利用するときIDを自分で決めることがありますね。そのとき、他人のものと重複してはいけないし、変更できないことも多々ありますが、こういうことです。
 昭和あたりまでは生計を一にする家族(世帯)という単位で一か所に腰を落ち着けるのが当たり前だったので住所はIDとして機能していましたが、現代は寝床を転々とするような生活がまだ少ないとはいえ自然になっています。政治がどう転ぶかわかりませんが、人材の流動化も推し進めることになれば、この認識は当たり前にならないといけない。コロコロ変わる情報をIDにするのは不適切です。そもそも姓も名も同じ人が家族内にいたらもう続柄まで辿らないと区別がつかないみたいな抜け穴があるようではIDとして成立しない。

 これだけが理由ではありませんが、お察しの通り筆者はマイナンバー制度を推しに推したい人です。だって便利じゃないですか。そこで、これに反対したい人に多い意見を拾って反論してみましょう。

[1] 管理されている感が嫌だ
 そんなことを言ったらあらゆる組織に所属できません。あなたが本人であることは住所で市区町村に管理されているし、運転免許書の番号で警察に管理されているし、社員証の番号で会社に管理されています。ウェブサービスにはIDで管理され、海外渡航しうる人はパスポート番号で外務大臣に管理されています。
 他人に番号で管理されるのが嫌な人は、あいにく日本に居場所はないのでどこかその必要がない場所へ移り住んだほうがいいと思います。管理するのが官庁だから嫌だという人も同様、日本に居場所はないと思います。

[2] リスクが集中する
 1つの情報源にすべての個人情報が集約されるので、確かにこれを盗まれてはいっかんの終わりかもしれません。これは理解しやすい意見です。
 では、マイナンバーを利用するのは、したい人だけでいいとするのはどうでしょうか。ただし、マイナンバーのほうが管理コストが格段に下がるので、従来の管理を継続する人は相応の対価を払うことにしないといけません。

 以上、筆者がある口座開設のために必要な住民票の写しを200円で買ったときに思ったことでした。

Y. Izutsu / みもそ
Twitter: mimoso4

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