有栖川研究室。

【FF13考察】なぜ「ファルシ」という用語は必要だったのか

2017/06/03 02:58 投稿

コメント:2

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  • 考察
FF13ストーリー解説の補足・続きです。


よく揶揄されることだけど
なぜファルシとかコクーンとかパージとか
訳の分からない用語を作ってしまったのだろうか。

私も最初はそう思った。

しかしながら、どれもきちんと説明ができる点で
やはりこの批判は正しくない、と私は主張したい。

特にファルシという用語はなぜ必要だったのか
をここでは語っていこう。

ファルシが必要だったのは
人に対する、反対の要素が必要だったからだ。

これはストーリー解説でさんざん主張してきたことだけど
ファルシ&ルシは、人と真逆の存在だ。

人とは何かを描写したいと思ったときに
ただ「心がある」とか「希望の未来がある」とか言っても
抽象的すぎるし、陳腐に響いてしまう。

(あ、またそういうやつね、はいはい)と
そのままではありきたりなものに成り下がってしまう。

No と Any

今唐突に思いついたのだが
ファルシと人の関係は
英語の NO と ANY の関係に似ている。

中学生で any を初めて習うときには
『否定文や疑問文の「いくつか」が any ですよ~』
なんて嘘が教えられている。

これは全くの嘘だ。

本当の any がどういう意味かを教えようとしたら
中学生には少し難しすぎるし、時間も足りないからだろう。

any というのは no の逆だ

例文で考えよう。
「質問はありますか?」という日本文を考える。
これにおいて、質問の数はいくつだろうか?


日本人は単複を区別しないから、数については考えないけれど
この場合、質問の数は1つでもいいし、2つでもいいし、

いくつでもいい


そして、そんな数を表現する言葉が any なのだ。


次にこの質問のを考えよう。
「質問はありますか?それとも質問はありませんか?」

質問はありませんか、における質問の数はいくつだろうか?

これは、質問がないのだから、0個だ。
Do you have no questions?
となるだろう。

質問はありますか、は
Do you have any questions?
質問はないですよね、は
Do you have no questions?

ここにおいて、no「0」の逆、
any「いくつでもいいけど0以外」の意味がやっと理解できる。

ファルシと人

「いくつでもいい」と言われても、パッとは想像がつかない。
しかし、「0以外」「0の逆」と言われることで
その形はくっきりと浮かび上がってくる。

ファルシとは、その「0」を表現する存在なのだ。

人は自由だとか、希望だとか言われても
ぼんやりとして曖昧だ。
しかし、ファルシが道具として生まれ、ただ役割を全うし
決められた未来を待つだけの存在として描かれることで
その逆に、人間は決められた運命に立ち向かうという
はっきりとした輪郭を得ることができる。

まとめ。

以上のように、物語におけるメッセージの核である
「人」をよりはっきりと定めるためには
ファルシという概念・用語は必要である、と言えるだろう。

ファルシって何なの?と言われて
機械だとか機械神だとか神の機械だとか
はっきりと言えないのは、このためだったりする。
ファルシはファルシで、人の逆にあたる存在だからだ。
ファルシと人の関係は相補的である。

このあたりがよく作られた物語だと思うし、
難しくなかなか理解されなかったのだろうと思う。
しかしこうやって理解してみると
面白いとは思わないだろうか?

私はとても面白いと思った。

コメント

レート
No.1 (2017/06/04 21:27)
一般的ゲーマーからすると言うほど訳分からん言葉じゃないと思うけどね
FFやっている層にライトゲーマーが多かったが故の悲劇かなぁ
有栖川 (著者)
No.2 (2017/06/04 22:29)
>>1
コメントありがとうございます。
失礼な言い方ですが、確かに深く考えずにゲームを遊ぼうとするライトゲーマーのような人には、向いていないかもしれませんね。
本文にも書いた通り、私も最初は「ファルシのルシがコクーンでパージ???」となりましたから、我慢強くプレイ・理解しようとしなければならなかったと思います。特に序盤20時間はパーティ編成もできず一本道ですし。
後は、ただ単に「ファルシのルシがコクーンでパージ」のインパクトだけを表に押し出して、批難をするためだけに使われているかもしれません。不当にFFをおとしめるために言葉だけが一人歩きするような。「やっぱつれぇわ」もそうですね。
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