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【批評】エースコンバット7に欲しかったもの

2019/08/19 12:00 投稿

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前回、

【考察】エースコンバット7は「状況識失調」の物語である

というエントリを書きました。
内容はまあ上記リンクから見ていただくとして、概ね肯定的な意見でまとめてあります。


それに対し、今回は『批評』ということで、
エスコン7(のキャンペーンモード)に欲しかった要素、
というかプレイしてて歯がゆく思った点などを、やや辛口気味に述べてみたいと思います。


※一部ネタバレ要素を含みます。
 エスコン7のネタバレを避けたい方は注意です。




前回のエントリにて、「難しい、理不尽に感じる」という要素のほとんどは、
ある一定のテーマに基づいて設計されたものじゃないか? というお話をしました。
そして、エースコンバットシリーズの進化の方向性という意味でも、
「7」は一つの形を示したと思います。


ですが、有り体に言えば「荒削り」な部分が多かった、とも感じています。
その内訳を、以下に述べてみましょう。


ちなみに当方、「7」以外のエスコンシリーズの既プレイ歴は
「04」「5」「ZERO」の3作のみで、
ほとんどのシリーズで難易度ACEまではクリアしていません。
「7」に関しては、現在難易度HARDまでプレイ済み。
また「6」は動画で見たことがあるものの、プレイ経験は無し。
その他のシリーズに関しては全くの未見という、
要はかなりのへっぽこパイロットです。
その前提の元、読み進めていただけると幸いです。



■僚機が空気


今までのシリーズでも決して大活躍していたわけではないのですが……


本作の僚機は04同様、基本的にただ後ろにくっついて飛んできて、
たまーに思い出したように敵に攻撃を加えます。
そして火力設定が低いのか、ミサイルが当たっても敵は大して弱ってくれません。
主人公(以下『トリガー』)の支援をする、というよりは、
こっちの撃墜に茶々を入れてくる、みたいな印象を受けることが多いです。


過去シリーズでも似たようなところがありました。
僚機に直接指示を出せる「5」や「ZERO」でも、自機と僚機のキルカウントを見比べると、
だいぶ……いや圧倒的な差が生まれることになります。
でも、それ自体はゲームなので、べつに大きな問題ではないのです。



稼ぎどころのミッション11
ハンバーガー量産するよ~٩( 'ω',,)و



一番キツイと感じるのは、「7」では大量の無人機(UAV)を相手取ることが多く、
しょっちゅう後ろからミサイルを撃たれたりするのに、
僚機がカバーに回ってくれるシーンがほぼ全く存在しないこと


「トリガー! 敵が後ろについたぞ!」
「ミサイル! ブレイクブレイク!!」


うっせえ! わかってんだよアラート鳴りまくってるし!!


みたいなことが、全編を通じて頻繁に起こります。


もっとも、後方に居た敵機が急にいなくなることも時々あるので、
僚機がコッソリ始末してくれてるのかも知れない。
そういう時は「ケツに居た敵は引っ剥がしておいたぜ、トリガー!」とか言ってくれると、
「ああ助けられたんだ、ありがてぇ……」とか思えたかも知れません。


次回作以降では、どうやって僚機の(でしゃばり過ぎない)存在感をアピールするか、
というところにも意識を向けてみて欲しいな、と感じる次第です。
というのも、「7」をやっていて時々感じるのが、
『何もしない味方にやいのやいの持ち上げられて、エースに仕立てられるトリガー』
みたいな、こう何とも言えない薄気味悪さなんですね。


「守れ!トリガー!!」
「時間内に駆け抜けろ、トリガー!!」
「全て殲滅しろ、トリガー!!」
「雷雲に飛び込め、トリガー!!」




飛び込んだ結果がコレだよ!!




みたいなシチュエーションがずぅーーーっと続く。
そして上手くできればしこたま褒められる。
「すげえ、さすがトリガーだ!」


しかし一方で、上手くいかない時はしこたま責められます。

「今回はなんとかなったが、次はもう少し早く頼む」
「○○が攻撃に晒されているぞ! 何やってんだトリガー!!」


こっちゃ必死に空と格闘しながら任務遂行してんだよ!!!
ガタガタ抜かすならお前がひとっ走り飛んで片付けてこいよ!!



……なんて言いたくもなるシーンがちらほら。
不思議なことに、ついこないだもプレイした「04」とかなら一つも沸かない気持ちです。
味方の物言いにトゲを感じると言いますか、この状況でそこまで言わんでも、と
愚痴のひとつもこぼしたくなるような扱いを受けることが、ままあるんですよね……。


「6」なんかを見ますと、僚機指示はもはや戦術レベルの規模にまでなった感があって、
あれはあれでエースというよりリーダー、つまり作戦全体を統括する立場の人、
という感を受けるものでした。
そこからすれば「7」はまだエース的ではあるのですが、
それにしても優秀な仲間に囲まれつつも群を抜いている、という印象が生まれにくい。


せめて僚機指示や僚機の機体選択システムが残っていれば……と思わずにはおれません。


(この項、本当は僚機である「カウント」と「ワイズマン」の関係性についても
 少し踏み込んだことを言いたかったのですが、
 若干ポイントがボヤける上にエントリとしても冗長になってしまうので……
 また別の機会に書けたらいいなって思います)




■時間に追われながらのフライト



これも過去作と比べて必ずしも多いとは断じられないですが、
「7」って結構、時間制限がシビアなことが多くないですか


例えばミッション13、「バンカーバスター作戦」。
前半は航空爆撃を誘導してIRBMサイロを破壊して回るミッションであり、
後半は実際に射出されたミサイルを撃墜するのがお仕事になります。





この後半が、とにかくキツイ。
IRBMはあっという間に高度限界(約40,000フィート)を突き抜けていっちゃいます。
それも複数発射されるミサイルは各々の射出地点が離れており、
そこそこ足の速い機体で全力ダッシュをかけないと、撃墜に間に合いません。


後半ミッション自体の時間制限は8分ぐらいあるのですが、
実際のところミサイルが射出されてから高度限界に達するまで1分少々というところなので、
もはや左上のタイムリミットなんてガン無視するほかありません。




急げ急げ


おかげで、ゆっくり周りを見る暇もない。
空域を飛ぶ5~6機ほどの敵機にかまける余裕もない。
せいぜい、一定の条件を満たした時に出てくるネームドを全速力で撃墜し、
返す刀でIRBMに全速突撃→撃墜ということぐらいしか出来ません。
(このネームドについても言いたいことがある。後述します)


顕著な例として挙げた「バンカーバスター」でしたが、
他にも唐突なタイムカウントが始まったり、
ちょっと目を離した隙に護衛対象がやられてしまったりと、
いくつか似たような例があります。



アーセナルバードへのサプライシップが打ち上げられたぞ、
急げ急げ(猶予、およそ2分)




撃墜!! ……ヒギャアアアァァァ(チーン)


また「7」では各ミッションのクリアランクに
「撃破スコア」と「クリアタイムスコア」が関係することになるため、
全てのミッションでSランクを取ろうと思うなら時間効率の良い稼ぎを追求する他、
1機で高いスコアを有するネームド機は意欲的に墜としたいところ。
ですが、このネームドの出現条件にも(ものによってですが)
「一定時間内に○○しろ」的なものが、けっこう絡んでいます。


もう一度言いますが、左上に示されたタイムカウントが本作ではほぼ形骸化しており、
のほほんと飛んでると「味方が墜とされた!」だの「○○が××になった!」だの、
様々な理由でミッション失敗となってしまうことが体感的にとても多いです。
話の展開的に、護衛任務や殿軍が多いことも影響しているのでしょうが……
アレですね、「5」のミッション18だったかな? にある「クルイーク要塞戦」を
ほぼ毎回のミッションでこなしている、という感覚。
しかも本作では気象条件が絡むシーンもいくつかあるので、疲労感に拍車がかかります。
これで過去作同様、難易度が上がればミサイル1発でオシャカ、
かつ再開はミッションの頭から、なんて状況だったら、ほぼ確実に発狂できたでしょうね…。


実際の空戦なら急を要することが多いだろう、と慮るところも無きにしも非ず。
とは言え、全ミッション、もう少し時間的に猶予があっても良かったんじゃ?
とは思います。




■選択肢が多そうで実はそうでもないエアクラフト



エスコンと言えばやっぱり、色んな機体を駆って空を自由に舞い、
ターゲットをがしがし屠れる楽しさこそが神髄なのだと思うのですよ。


ですが本作、ミッションアップデートの度にほぼ確実に前半と違う要素を追求され、
しかもその大半は無人機襲来などの空戦に依るところが大きいです。
かいつまんで言うと、「対地ミッションだと思って出たらやっぱり空戦だった」
という展開がものすごーーく多いんですね。


そういう状況を鑑みてか、本作では使用できる攻撃機がとても少ないです。
(A-10とSu-34の2機のみ)


なので兵装的には基本、空戦特化でガチガチに固めつつミサイルとバルカンで対地をやるか、
あるいは対空戦闘力の高い機体に特殊兵装として対地武器を積むかの方が多くなる。
そして実際に、エアクラフトの選択肢としても対地攻撃機よりマルチロール機などのほうが、
対地に有用な特殊兵器を(しかも搭載数も多く)持っている、という状況。
ゆえに、ツリーが充実して所有機体が増えれば増えるほど、
対地攻撃機の出番がなくなっていく……


とりわけエスコンファンなら「A-10」の存在性が極端まで薄れてしまっている事には、
忸怩たる思いがあることでしょう。

「FAEB(燃料気化爆弾)なし」
「足の速さと対地戦のボリューム的に、YF-23withUGBでもじゅうぶん賄える」
「4AGMはF-22AのXSDBがあればお払い箱状態」
「下向きバルカンも、追加パーツのレーダーロック機銃システムがあればいらない子」

いいとこないじゃんA-10!!


涙目シャークヘッド



   Su-34「ワイは速度稼げるから先輩よりはまだマシやな」
   A-10 「でもキミの兵装も他のヤツで代用できるで」
   Su-34「あっ」



まあそれでも一応、ミッション14「ケープ・レイニー急襲」や
ミッション16「アンカーヘッド夜間市街戦(敵味方識別)」など、
低速でゆっくり飛び回りながら目標をドカドカ攻撃していく場面では、
思いの外活躍してくれるところもあります……
が、そもそもマルチロール機ならヒットアンドアウェイで手数を補えるので、
A-10に拘る必要があんまり無いというね。



ケープ・レイニー急襲 ※画像はF-35です




特殊兵装って、各機体とも3種までっていう縛りを続ける意味、あるんでしょうか……?
「追加パーツ」の概念で装着コストという要素が生まれたことですし、
どうせなら特殊兵装も追加パーツの一種と割り切って、
数ある兵装の中からコストを削りつつ選ぶ形でも良かったような気がしてきます。
(それはそれでマルチとのバランス取りとか大変だろうけど)




■昂らないネームド機


「7」は無人機との戦いがメインであり、
無人機(MQ-99、MQ-101)との戦闘機会はものすごく多いのですが、
一方で敵側エースと呼べる有人パイロットとの戦闘は、実質ミハイ戦のみに集約されます。



メビウス1「おじいちゃん、お空なら昨日飛んだでしょ」
おじいちゃん「やだやだ、毎日飛びたい!」



え、難易度NORMAL以上ならネームドがいるじゃんって?
残念なことに、本作におけるネームドはその出現条件も相まって、
「スキン狩りの標的」ぐらいの存在感でしかありません。


なんて言うかね。
せっかく「ネームド=その名を轟かせるほどの敏腕パイロット」という存在なのだから、
彼らも無人機に負けず劣らずなぐらい強くて良かったんじゃないか、と思うんですよ。
それなのに、彼らは基本的に他の有人機と同じく「ぬぼー」と空飛んでるカンジ。
真正面からのヘッドオンミサイルでも容易く撃墜できちゃうぐらい、
そこらへんのパイロットと何も変わるところがありません。


唯一違うのはド派手なスキンぐらい。


なので「スキン狩りの標的」……というわけです。
加えて、出現条件がけっこう特殊なので、ネームド倒した! というよりかは、
「ネームド出せた!」みたいな達成感の方が強いまである。
なんか違くね? と思わないでもありません。
とは言え、上述したように「7」は各ミッションの時間的制約がけっこうキツキツなので、
そこにやたら強敵なネームドをゴロゴロ配置されても困るっちゃ困る。
でもなんだかなぁ……とモニョるところは、結構あります。


時代は無人機! だけど有人パイロットだってまだまだ頑張ってる!
というところを、もう少し見たかったような、そんな気はします。


ちなみに彼らネームドの出現条件ですが、いくつか抜粋してご紹介しますと……

「特殊兵装で複数TGTを同時に撃墜する」
「TGT以外の標的を全て倒す」
「3分以内に渓谷を駆け抜ける」
「壊れた砲台の下をくぐる」

ドルアーガの塔かよ! さすがナムコだな!!

と突っ込みたくなるぐらい、条件がまんまドルアーガ。
で、いざ出てきても上記の通り。
まああらゆる意味で「有人機の時代は終わりつつある」ということの示唆なのかも……。



(,,'ω')<モビウスワン、ターゲッデストローイ



■難易度変更でほぼ変化しない難しさ


現状、EASYから始めてHARDまでプレイしての感想ですが……

いやこれほとんど難易度変わってないよね??


過去作では難易度を変えた際、
「自機の被ダメ率」(EASYならミサイル3~4発まで耐える→ACEだと1発即死)
「兵器の搭載数」(バルカンやミサイルの搭載数が著しく変わる)
「敵機の挙動」(低難易度だと比較的緩やか)
といった変化があり、難易度が変わっている事が顕著に分かるようになっていました。


ですが本作においては、難易度を変えても被ダメは大して変化しません。
ミサイルには余裕で数発耐えるし、機銃も一発チュンってかすれば1%の損耗。
過去作の「機銃の雨を見ただけで怖くて近くを飛べなくなる」みたいな威力変化は無し。




所詮ただの豆鉄砲、痛くも痒くもないぜ
(イジェクト!イジェークト!!)


こちらのバルカンにはNORMALまで無限→HARDから上限あり、という変化があるものの、
ミサイルや特殊兵装の携行数が変わらないため、難易度として大きな差は無いです。


そうやって考えてみると、本作における「難易度」の大きなウェイトは、
やはり「雲」「落雷」「気流」といった気象的な要素によるもの、
そして後半ミッションの幾つかで発生する「敵味方識別」のような、
状況不明瞭からなる要素によるものが大半を占めている、と改めて感じます。


そしてこれらがやはりと言うべきか、難易度を変えても何にも変わらない。
つまり、どの難易度でもだいたい同じくらい難しい。


加えて言うなれば、各ミッション終了時に得られる資金(MRP)は、
難易度が高いほうがキルスコアなどにかかる倍率が高まるため、稼ぎが良くなります。
(難易度EASYだとx0.8だし、難易度HARDならx1.2になる)
MRPを貯めるとエアクラフトツリーで機体やパーツ購入に充てることが出来ますが、
基本的には初期機体を頑張って使い続けるよりも、さっさと上位の機体に交換したほうが
キャンペーンモードの攻略は格段にラクになります。
さらに言えば、同じ難易度でもミッション1とミッション20とでは
クリア時にもらえるボーナスの額に天と地ほどの開きがあるため、
どうせフリーミッションで稼ぐなら前半のものより後半のものを回した方が、
相対的に大きい稼ぎを得られます。(楽に稼げるとは言ってない)






さすがに初周からHARDでやれとまでは申しませんが、
日和見をしてEASYで2周3周するよりは、NORMAL→HARDのステップを早めに踏んだ方が
エアクラフトツリーを充実させるためには良さそうです。
高性能機体に特殊ミサイルの追加パーツをガン積みしてQAAMを乱射すれば、
あのミハイやフギムニですらあっという間に撃墜できちゃう……かも。


これ、前回のエントリでも申し上げたことですが、せめて難易度変更によって

「気流による影響・被雷率の変化」
「敵味方識別の条件変化(あるいはPOP数自体の減少)」
「雲の中での自機ミサイル追尾性能の変化」(これは専用パーツがあるっちゃある)
「各ミッションの時間制限(護衛対象の生存や目標撃墜までのリードタイム)」

が多少なりとも体感できる範囲で違えば、
本作に対する巷の評価ももう少し変わったんじゃないかという気も。


それはそれで、「進化した飛行体験」をウリにする本作が台無しと言われそうですが、
せっかく難易度を選べる仕様なのですから、もう少し段階的に「それと解るレベルの」
変化をつけていただきたかった、とは思わずにおれません。



※2019/08/24追記※

難易度ACEまでクリアしました。
計4種の難易度設定に対する、ぼく自身の体感としましては

・ちょっと被ダメが増えた
・ちょっと敵機の機動が鋭くなったような気がした

くらいで、過去作ほどの大きな差というのは感じませんでした。
裏を返せば「7」は、これまでのエスコンと比べて
低難易度で全20ミッションを確実にクリア出来る腕があれば、
高難易度になってもちゃんとクリアできるようになっている
……ということかなと、今は思っています。




■納得できないエース感


エースコンバットなのにエース感を納得できない、とはこれいかに。



ミッション7「無慈悲な摂理」にて、複雑な地形+乱気流+落雷という悪条件コンボの中、
突如急襲してきた敵エース『ミハイ(ミスターX)』と初めて激突することになります。


この時、ミサイルを食らうと当然ながらダメージを受けるわけですが、敵側の無線で

「ミサイルを食らったのに即死しないだと!?」
「ダメージを最小限に抑える飛び方をしているんだ。後で君たちにも教えよう」

みたいなやり取りがあるんですけどね。いやいや。


コクピットにヘッドオンで食らっても4発ぐらいまで耐えるよ?


さすがメビウス1だ!ミサイル直撃してもなんともないぜ



他の無線会話でもけっこう言える(そして最初の項で述べた部分でもある)んですが、
どうにもこう、「無理くりエースに仕立てようとしてる」感、ありませんか……?


これは敵側についても同じことが言えます。
ただでさえとんでもない変態機動を繰り出してくる上に、
こちらのミサイルを何発叩き込んでも墜ちてくれない。
イベントの都合だけで撤退したり、墜としたと思ったら生きてたり。
で、その理由が「ダメージを最小限に抑える飛び方をしてやがる!」と来たもんだ。
単純に「機体が頑丈だ」とか「良い装甲を施してる」って言われた方が、
まだナンボかすっきりするのに……。


思えばぼくが「5」や「ZERO」におけるエース戦が好きな理由って、
こっちと相手の基本的な条件がほぼほぼイーブンな感覚だから、という気がします。
要は、どの機体にどんな特殊兵装積んでようが、何機編隊であろうが、
きっちりミサイル(バルカン)叩き込めばちゃんと墜ちてくれる。
そういう分かりやすい公平さって、戦いの緊張感を盛り上げてもくれるし、
いざ勝った時の達成感にも混じりっけがないんですよね。


(ちなみに「ZERO」ではピクシーとの最終決戦も好きなんですが、
 あれは上記とはちょっと違う理由で、決闘気分がMAXに盛り上げられるからです。
 とりわけ、あの場面でかかるBGMとの相乗効果がとにかく神がかり的)


それからすると、「7」は何とも勝ちの旨味が薄いというか、
どこか納得のいかないまま試合終了となってしまうエース戦が続きます。
手慣れてくると「ハイハイ、イベントでしょ。ミサイル一発当てたしあとは放置で」
みたいなことになってくるので、緊張感がどうしても薄れてしまう。
こっちもこっちで1~2発食らったって死にゃしないと思ってるので、
相互ヘッドオン状態からのミサイル/バルカン全ブッパ戦法を普通に取れてしまう

この感覚で今「ZERO」でもやったら、被撃墜の雨あられになりそうで怖いですね。




ヘッドオンからのスレスレミサイル




もうね、エスコンは次回作から「部位ダメージ」システムでも盛り込めば良いと思うよ。
ミサイルをヘッドオン/エンジン直撃で食らったら、難易度に関わらず即死とか。
バルカンも、キャノピー直撃でパイロット死亡になるとか。
そして敵も同じ条件にする。
これならこっちが狙い澄ました一発で相手を撃墜できるし、逆に回避側に立っても
ミハイの言うような「ダメージを最小限にコントロールする挙動」を取ったりして、
プレイヤーは自分の腕次第で生き延びられる状況を構築していけるようになります。
単純なHP(パーセント)制よりは、よほどエース感あるって思いません?






タブロイド「ヤツはミスターXにきっちり2発ミサイルをブチ込んでる」




加えて言えば、「チェックポイント(CP)からのリスタート」システムも、
ミッションの緊張感をかなり大きめに削いでいると感じます。
なにせ、CPからのリスタートを選ぶだけで弾薬/ダメージが全回復

「補給のために基地に戻る場合は帰還ラインまでうんぬんかんぬん」

うん。要らないよね?

補給したかったらCP通過まで粘って、そこでリスタートした方が時間も削られないし。
帰還ラインまでの往復に1分前後もかかることを考えたら、その間1機でも多く撃破した方が
スコアも稼げるしで、今回ホントに帰還補給のメリットがありません。
逆に、CPからリスタートするデメリットの方が特に見当たらないという始末。


そして無補給で粘り続ける→撃墜されてやり直しすると、それもクリアタイムに影響する。
特に全ミッションSランクを狙うなら、CP通過のタイミングで一旦リスタートした方が、
格段に有利です。
そしてそういう仕様になってしまっている時点ですでに、何かがおかしい気がします


ミサイルは生えるもの(ただしストレンジリアルに限る)



過去作には基本として、空を駆ることの緊張感(ワンミスが即死に繋がる)があり、
ゆえにフライトや兵装をマネジメントしながら飛ぶことの面白さがあり、
それは戦術として「どのように攻め、何をどう攻撃し、どうやって目的を達成するか」
を考えて練って実行する手応えを我々に与えてくれていたのだと思います。
帰還補給などもその一種で、どのタイミングで補給を入れるか、兵装を変えるべきか否か、
なんてことを考えながらやりくりするのが面白かったのだし、
うっかりミサイルを切らしちゃえばその後が地獄になるからこそ、
ここの場面では機銃掃射を頑張って……とかやってたわけです。


けれど「7」はあんまり、そういう小難しいことを考えなくても、
各CPごとに持ってる兵装を使い尽くすつもりでひたすら攻撃をすればいいし、
実際そのぐらいの勢いで殲滅戦を仕掛けた方が、タイム的な制約もパスしやすい。
今までのエスコンの常識に倣って、ケチるところをケチりつつじっくりと……
なんてやってる方が、かえって手詰まりに陥りやすい感すらあります。



弾薬の心配などせず、燃やせ燃やせ~٩( 'ω',,)و




これがせめて「CP通過時の残弾数/被ダメ率は持ち越しされる」という仕様だったら、
やはり既存のエスコンを踏襲したプレイスタイルが必要になったと思いますし、
その一方で本作のあらゆる制約はもう少し緩められるべきだとも思います。


「7」の敵が無人機という物量押しで攻めてくるなら、こっちもCPリスタート補給という
半ば裏ワザに近い方法で物量押しをすれば良い……とでも言うような、
この何ともしっくり来ない感じが、いざミッションを完遂した時の
「おれは エースに なったぞ!」
感を阻害しているようにも思えるのです。
もちろんCPリスタートに頼らないでもクリアはできるようになっていますし、
必須の手段、ってわけじゃないんですけどね。



数々の難関ミッションを制覇しても、
天空の王ミハイを撃墜しても、
フギン/ムニンを木っ端みじんにしてみせても、
どうにも腑に落ちないこの感じ。
エースっぽく持ち上げられてるんだけど、なんかエースになれた気がしない
そういう納得の行かなさは、「7」を数周ほど回した今でも、うっすらと残っています。



■総評



今回は辛口評価ということで、だいぶ粗をほじくる感じにはなってしまいました。
もちろん良い点も多数ありますし、個人的に好きと思う部分はあって、
それらをざっくりまとめた上での感想は
「シリーズ進化の方向性としてはアリ」
となります。


裏を返せば、「7」そのものは進化の途上。
これ自体が過去シリーズを総括する完成形とまでは言えない、というところです。




コクピット視点、もう少しだけ引いてくれるとやりやすい気が…


元々ぼくはSFCの「エリア88」というゲームをやっていて、ふと
「3Dの世界で爆弾投下してみたいな」
とか思ってエスコンを始めたクチなので、そんなに多くを求めてはいないんですよね。
あの美しい空を飛びながらバンバン敵をやっつけられるだけで、じゅうぶん及第点。
雲はミサイル遮断という意味でこちらの回避に使えるところもありますし、
なにより雲を突っ切って飛ぶのが単純に楽しいと感じたりするので、さして苦痛はないです。


ただ、本当にエスコン初心者にはあまりオススメ出来ないな、とは思います。
こうしたゲームに適性のある人なら難なく飛び込んでくるのかも知れませんが、
プレイヤーの裾野を広げる、的な意味では厳しいところが多いのでは。
また、過去のエスコンを良く知るプレイヤーにもある種のカルチャーショックのような、
「あれ、エスコンってこうするゲームじゃなかったっけ?」と感じさせるところもあり、
色々な点で「7」は「7」に慣れていかないといけない作りになっています。


そういった部分に対してゲーム側から適切にフォローが出来ているかと言えば、
かなりの部分でプレイヤー任せにされており、
それをしてぼくは「荒削り」というふうに評価しています。




とにもかくにも、「超本格的ヒコーキごっこ」というコンセプトに基づいてなら、
「7」もじゅうぶんにヒコーキごっこを楽しめると思います。
ただし、プレイを通じて受ける負荷(ストレス)に対して
解放(カタルシス)が少ない感は否めず、そこを自力補給できないと、
イライラばかりが募る可能性は高いと思います。





以上、あんまり批評とも呼べないような批評でした。
とりあえずエスコン好きな方、「7」に興味のある方は、
一度遊んでみて損はないとは思います。
個人的にはシーズンパスも購入したことだし、DLCの追加ミッションが待ち遠しい。





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