▲橋本さんのわかりやすい解説に聞き入る参加者
6月27日。
三重県・岐阜県堺付近にツキノワグマが出没し波紋が広がる中、
NPO法人三重県自然環境保全センター主催による講習会
「今こそ知ろう!ツキノワグマとのつき合い方」が
ございしょ自然学校(三重県菰野町・御在所岳山上)にて開催されました。
講師は同NPO法人の橋本幸彦さん。
■クマって実は草食系
橋本さんは過去にツキノワグマの調査活動をしており、その調査結果や実体験をふまえ、
クマの生態、出会った時の対処法などをレクチャー。
「自分の身を守るためには、まず相手のことを知る」必要があるとのことです。
クマの大きさはどの位か想像できますか?
実は人間の成人男性と大差ありません。
大人のツキノワグマのオスの体重は、およそ60〜100kg。
驚きなのは、肉よりも植物などを好んで食べるということです。
クマは(どちらかというと)草食系の動物なんです!
ゆえに不必要に人を襲うことはありません。
まずクマに人の存在を気づかせ、クマとヒトが出会わないようにすることが重要。
山に入る時は、「熊鈴」や携帯ラジオなども効果的なようです。
■クマと出会ったら
例外的に襲ってくるケースもあるようですが、それは子連れであったり、
出会い頭に遭遇してクマが驚いてしまった場合なのだそう。
もしもクマと出会った時は、クマとは目を合わさず、後ずさりするのが良いそうです。
走って逃げても追いつかれてしまいます。
また、目を合わせるとクマは「挑戦してくる」と勘違いしてしまうそうです。
クマはとても記憶力が良いので、人間の食べ物の味を一度覚えると、
食べ物を得るために人間を襲うことがあるそうです。
「最悪、襲われたときはこのように腹ばいになり致命傷を避けるため
頸動脈のある首を押さえるのがいい」
と、橋本さん。
とはいえ、現場で冷静に対処するのは橋本さんでも難しいとのことでした。
出会わないのが一番です。