マル激!メールマガジン 2023年4月5日号
(発行者:ビデオニュース・ドットコム https://www.videonews.com/ )
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マル激トーク・オン・ディマンド
5金スペシャル 復活!マル激ライブ 日本が沈むからどうだっていうんだ。自分はやるべきことをやればいいじゃないか
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その月の5回目の金曜日に特別企画を無料放送する5金スペシャル。今回は3月25日に東京・神保町の「日本教育会館 一ツ橋ホール」で約700人の観衆を前に開催された「復活!マル激ライブ」の模様をお届けする。
このライブは元々、年末恒例の公開収録イベントとして昨年12月に予定されていたものだった。しかし、その直前に司会の宮台真司氏が襲撃され大怪我を負ったため、4ヶ月間の延期を余儀なくされていた。幸いなことに宮台氏もほぼ全快し、事件も一応の解決を見たことから、満を持して今回このイベントを「復活!マル激ライブ」としてお送りできる運びとなった。
過去4半世紀にわたりまったく変われずいる日本が、政治、経済、社会のあらゆる面でもはや閉塞を通り越し、沈みつつあることは、これまでマル激が具体的な実例をあげながら繰り返し指摘してきたことだ。当初はあまりピンとこなくても、恐らくここに来てやばさを実感し始めている人も増えているのではないだろうか。
実際、かつてはジャパン・アズ・ナンバーワンなどと囃され、向かうところ敵なしの感があった日本も、今や一人当たりGDPや労働生産性を見るまでもなく、あらゆる指標で先進国中最下位グループに沈んでいる。少子化対策も無策のまま、遂に日本は有史以来初めての人口減少局面に突入してしまった。
ところが、国力が下降線を辿り続けていることがこれだけ明らかになっているにもかかわらず、日本はまったく変わろうとしていないし、変われそうにない。
それもそのはずだ。社会の隅々まで既得権益がはびこり、痛みの伴うあらゆる改革の邪魔をしている。ところが既得権益の代表格となった既存のメディアが本当に重要なことをほとんど何も伝えないため、主権者たる国民は有権者としても納税者としても消費者としても、実際は自分たちにとって災いとなる結果をもたらす選択を自ら進んで行っている有り様だ。
たしかに状況は絶望的だ。しかし、たとえ国が沈もうとも、自分だけはやるべきことをやろうではないか。沈みゆく船の中で少しでも上にあがるための座席争いに汲々とするのではなく、大切な仲間と知恵を絞りこの荒波を乗り越えていく方法を真剣に考えていきたい。
2001年の開始から既に1146回の放送を数えるマル激は、これからもその一助となる情報を提供していきたい。日本が沈むからどうだって言うんだ。自分はやるべきことをやればいいじゃないか。
宮台氏の復帰後初のマル激ライブとなる今回は、宮台氏の襲撃事件の顛末から読み取るべき日本の現状や、沈みゆく日本で正義を貫徹するためにわれわれができることは何かなどについて、ジャーナリストの神保哲生と宮台真司が議論した。
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今週の論点
・相次ぐ広域強盗事件に見る日本社会の劣化の背景
・価値観を持たない日本人
・日本という船と一緒に沈まないために
・ジャニーズ問題を報じられないマスメディア
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■ 相次ぐ広域強盗事件に見る日本社会の劣化の背景
神保: こんにちは。普段は年末に一年を振り返るような意味を込めて、ゲストなしでトークをし、会場の皆さんと質疑応答などをしていました。しかし今回は開催時期が年末ではないのと、宮台さんが元気で戻られたということで、「復活!マル激ライブ」としてトークをしたいと思います。
宮台: 昨年は僕の襲撃事件の後、立て続けに殺傷事件が起こりました。狛江の強盗殺人事件に関わっていたルフィやフィリピンチームなどをご存知だと思いますが、こういった集団がまだ数百人規模で存在する可能性があります。下っ端はいくらでもリクルーティングできるので、このままだと同様の事件は永久に続くことがはっきりしています。
この広域強盗事件が何を意味しているのかということと、僕の襲撃犯の背後に何があるのかということは、日本社会の劣化を論じる時に両方とも俎上にあがると思います。
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