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ゲーム実況と著作権(5)

2013/04/09 01:36 投稿

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この項では今まで書きそびれてた話を幾つか。

■あるエロゲメーカーの怒り──────

以前、とあるアダルトゲームメーカーが公式Twitterで
自社の新作エロゲのプレイ動画に対して激怒し糾弾した事があった。
概要は
 ユーザーからの通報に対し、ニコニコ動画への削除要請と 
刑事民事両面での訴訟準備に入り、 
「以後判決が出るまで一切の情報を公開しない」と宣言。 
その後動画投稿者は自主的に動画を削除するものの 
権利者側は追及の手を緩めず、 
「示談金を支払うことで決着した。守秘義務につき一切公表できない」 
と告知して一件落着となった。
という感じだ。これは私個人の意見ではあるのだけど
「これ、ブラフじゃね?」という疑いがどうにも拭い切れない。
もちろん権利者の行動は正当な権利の行使であるし、
それに関してとやかく言うつもりは全くない。
告訴も合同訴訟も削除依頼も権利者がそう判断したのならどんどんやるべきだ。

私が疑っている理由は主に3つ

1・制作会社が新規立ち上げの会社で、該当ソフトが処女作であったこと

2・侵害内容がゲーム本体の丸上げではなくプレイ動画のアップロードであったこと

3・作品が「エロゲ」だったこと

(サラッとは調べたのですが間違えた情報書いてたらごめんなさい)
例えば損害賠償だ示談金だという話になった時に
既存の人気シリーズ最新作ならまだしも、新規立ち上げ企業の処女作で
しかもゲーム本体の丸上げではなく、プレイ動画のアップロードとなれば
それによる被害額の算定や想定をするのはなかなか難しいのではないだろうか。
昨今のエロゲ業界は詳しく無いが、聞くところでは
「1万本も売れたら大ヒット」で、昔ほどではないかもしれないが割れが横行している世界。
さらに訴訟費用ともなると、会社の規模的に捻出するのはそう簡単では無いだろうとも思う。
また該当ソフトの内容には「18歳未満の姉妹とあんなことやこんなことをする」というのが
含まれるので、長期訴訟ともなれば割と面倒な事が多々あると推測できる。

…とまぁ、どこまで推測が当たっているかは分からないが
本気で訴訟をする気はハナっから無かったのではないかと。
なので私個人としては警告文と謝罪文のやり取りがあったとか
精々そんなとこでは…と思ったりすのだが。
個人的には訴えてどうなるかを知りたかったというのはある。
ゲーム実況や配信と著作権に関する判例が私の調べた限りでは見当たらなかったし。
裁判ってのは「訴えてみないと分からない」ってのが実際のところだしね。

個人的にはこの権利者がインタビューで
「権利者の許可取ってからゲーム実況やるなら問題はないよ。
でも俺は絶対許可なんて出さないけど(笑)」

って言ってたのがちょっと…ね。
理屈では正しくてもイラッと来るモンはイラッと来るのだ。仕方あるまい

■旅DVD事件──────

概要は
 有名実況プレイヤーが同人系のイベントで、 
自分と友人とのプライベート旅行(サファリパーク等)の模様を
DVDとして販売(頒布)
「ゲーム実況で稼いだ知名度で金儲けに走った」と大バッシング。 
1枚1500円で完売。追加販売入れて推定売上数百万という噂。
大まかにはこんな感じだと思う。

ちなみに私もこの騒動をほぼリアルタイムで見ていたのだが、
DVD出す事は別に何とも思わなかったけどサファリパークの撮影許可だけは気になったので
直接そのサファリパークに電話して聞いたことがある。
その時の回答は
サファリパークは施設や動物などは基本的に撮影許可不要。 
TV取材でも取材料は受け取っていない。 
ただ個人の無断商用利用の場合は確認だけは取る
というものだった。
結論から言えば騒動時にあれこれと難癖付けていた論点は全く問題にならなかった。

そりゃ実況者が「ゲーム実況DVD」なんて無断で売り出したらバッシングも理解できるが
旅DVDなんて欲しい奴が勝手に買っただけだ。
もっと率直に言えば「こんなもん買う方がどうかしてる(失礼)」レベル。
そんな所(失礼)に需要があると見て商品化した奴が一枚上手というだけ。

1500円の価格設定も中身が平凡でつまらなくても
買う奴は1500円分の価値があると思ったから買うのだ。

「ゲーム実況という著作権的にグレーゾーンなもので得た知名度で利益を得るのが問題」
…かどうか決めるのは権利者だけ。外野が決める事じゃない
(そもそも、一般人が旅DVDを製作して売る(頒布)行為自体は
ゲーム会社には何の損害も与えてないからこの件では動きようがないとも思うが)

仮に私が「く牛ううう牧場のゲーム実況チーズ」なんてものを商品化して
コミケで1個1000円で売ったら叩かれるのだろうか。
推定売上が数百万だから盛り上がっただけで
果たして1枚100円だったり1500円で山積み売れ残ってたら盛り上がっただろうか
…などと考えるとやっぱり「妬み」以外の何者でも無いと思う。

それを本音を隠してあれこれと大義名分くっ付けて
どうにかバッシングを正当化しようとする
流れは
一連の連載でも何度か書いているので読んでいる方は分かると思う。
毎度毎度同じパターンの繰り返しなのだ

「著作権的にグレーなもので売った名前で利益を…」というならば
鳴かず飛ばずだったプロのミュージシャンが己の素性を隠して、ニコ動で
他人の作った曲を勝手にアレンジして勝手に歌詞付けて歌ってたら凄い人気が出て、
その後素性を明かして、売れっ子になってテレビ出たりで人生変わっちゃった人
やってる事は大して変わらないのでは、とも思う。

またしても長くなってしまったのでこの辺りで。
相変わらず議論お断り。
次回は「暗黙の了解」について書く予定

ではまた。



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