世界では、一年間に平均で70人前後の同業者が命を落としたり、行方不明
になっている。それがジャーナリストという仕事の宿命だ。
幸い、記者クラブシステムに守られ、危険な仕事を避けられ、社員ジャーナ
リズムが蔓延している日本では、取材中に命を落とすようなことは皆無だ。筆
者が以前所属したニューヨークタイムズとは異業種かと思ったほどの大違いで
ある。
ただ、そうは言っても日本の記者も、所詮は人斬り稼業、いくら綺麗ごとを
並べても、他人の批判で飯を食っている以上、返り血を浴びるのは当然であろ
う。
だから、SNSなどでの炎上が日常的になり、日本で最も嫌われているジャー
ナリストと呼ばれるようになっても、それは「不人気商売の勲章だ」と、ある
程度、ユーモアと余裕を持って受け流すようにしてきた。
安倍政権批判、記者クラブ問題、官房機密費追及をやっているころは、確か
に、私のもとを去る仲間や友
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