オ〇ニストによる音楽批評

Gazpacho/Molok

2016/03/19 00:25 投稿

  • タグ:
  • プログレッシブロック
  • アートロック
  • ポストロック
  • アンビエント
  • クラシカル



1. Park Bench
2. The Master’s Voice
3. Bela Kiss
4. Know Your Time
5. Choir of Ancestors
6. ABC
7. Algorithm
8. Alarm
9. Molok Rising

ノルウェーはオスロ出身のアートロック/ポストプログレッシブロックバンドの9th。Steven Wilson率いるKscopeに所属するベテランバンドで、彼らの作品で初めてまともに聴くことになった前作「Demon」が思いのほか優れた内容でその年のベストにも選出するほどでした。それから約1年という短めのスパンでリリースされた本作「Molok」は、優雅で気品溢れるクラシカルなポスト・プログレ作品だった前作の路線/編成を引き継ぎながらも、アンビエンスな静寂パートや無機質な電子音が際立った極めてシンプルな作品に仕上がっている。穏やかなアコースティックギターを中心にしっとりとエレガンスに聴かせていく1. Park Benchを始め、様々な楽器隊がオリエンタルな味わいをもたらし、物憂げでうっすら叙情を滲ませたメロディがメランコリックな聴き心地を徐々に強める4. Know Your Time~エレガンスなピアノを主体としたアートロック調の6. ABCまでの緩やかに盛り上がりを見せる中盤、そしてラストの9. Molok Risingは9分以上にも及ぶ本作の作風を最も印象付ける大曲で、限りなく少ない音数やウェットな質感が緊張感を生み出し、まるで悟りを開いたかのような神妙なアンビエントはレーベルメイトのLunatic Soul作品にも通ずる部分があったりして実に興味深い。そんな中でThe Gentle Storm風味のロマンチズム溢れる色彩豊かな3. Bela Kissがとてもいいアクセントとなっているのも見逃せない。しかし、その良くも悪くもシンプルな音は決して抑揚のあるものではないため、今作の世界観へと入り込むのにはそれなりに時間を要することも考えられます。Kscope周辺の芸術的なアートロックやアトモスフェリックな音像を好むリスナーならマストでしょう。


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