オ〇ニストによる音楽批評

Rosetta/Quintessential Ephemera

2015/11/20 01:48 投稿

  • タグ:
  • ポストメタル
  • ポストハードコア
  • アンビエント
  • ポストロック



1. After the Funeral
2. (Untitled I)
3. (Untitled II)
4. (Untitled III)
5. (Untitled IV)
6. (Untitled V)
7. (Untitled VI)
8. (Untitled VII)
9. Nothing in the Guise of Something

USはペンシルベニア州南東部フィラデルフィア出身のポストハードコア/スラッジ/ポストメタルバンドの5th。今は亡きIsisを筆頭としていた音響的な奥行きのあるポストメタルの系譜を受け継ぐRosettaによる約二年ぶりとな新作「Quintessential Ephemera」は、City of ShipsのVo/Gt担当Eric Jerniganが加入して5人組編成となってからの初のフルアルバムで、4th「The Anaesthete」での過去最高にスラッジ―でノイズ音楽まで貪欲に取り入れた意欲作で、彼らの音楽性の幅広さを認識する一方で、初期~中期に掛けての優美なポストメタル路線も恋しくあったのだが、今作ではアトモスフェリックな浮遊感の回帰、そしてポストハードコアの域にまで入り込んでとてつもなくエモい方向へと舵を切った作品でより幅広い層へとアピール出来そうな作品に仕上がっている。本作のタイトルを見れば分かるように「Untitled~」と名付けられた楽曲がアルバム大半を占めており、冒頭とラストにインストのアンビエント調のナンバーで囲う形となっている。なので聴き所は当然「Untitled~」であり、優美なメロディを擁した2. (Untitled I)から過去最高のメロウさや激情感は今年惜しくも解散したLight bearerを思い出す。しかしながら注目する点は新加入のEricのエモ―ショナル極まるヴォーカルで、後半戦、彼の歌声が加わることでポストハードコア感を俄然強めていく。続く3. (Untitled II)では、3rd「A Determinism of Morality」に通ずる宇宙的なアンビエント空間を間に挟みながら、轟音系ポストロックのような叙情性とクリーントーンのギターが胸を熱くさせてくれます。それ以降も静から動へと流れるポスト音楽の典型をやってのけており、安心して耳を預けれる確かな安定感が備わっています。他にもシューゲイザー系の清らかなノイズギターをかき鳴らし、終盤でよりグルーヴ感を高めていく6. (Untitled V)やハードコア的な激情性でもってよりドラマティック&エモ―ショナルに演出する8. (Untitled VII)~アトモスフェリックなゆったりとした浮遊空間の9. Nothing in the Guise of Somethingへと繋ぐあたりが後半のハイライト。しかし、初期作品での圧倒的な激重サウンドは鳴りを潜めているかんじで、その点を今の彼らに求めるとちと酷かもしれないですね。といったかんじで、エモ/ポストハードコア寄りとなってより美麗なサウンドへと進化した本作は今まで一番聴き易いはず。ちなみに、前作に引き続きBandcampでNYP公開されているので気になった方は是非どうぞ。


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