オ〇ニストによる音楽批評

Anoice/into the shadows

2015/05/25 22:30 投稿

  • タグ:
  • ポストロック
  • クラシカル
  • アンビエント
  • 邦楽



1. old lighthouse
2. memories of you
3. tempest
4. autumn waltz
5. a burnt‐out nation
6. forever sadness
7. lost in daydreaming
8. all is white
9. invasion
10. what is left

国産インスト系モダンクラシカル/ポストロックバンドの4th。2004年東京にてTakahiro Kido/Yuki Murataを中心に結成され、別でFilmsやmatryoshkaのヴォーカルとのRiLFなどサイドプロジェクトでも活動、調べてみると映画等へのタイアップもこなしているのだとか。しかしAnoiceに関しては本作が初聴となります。国産の優良ポストロックバンドが数多く所属するRicco LabelからのリリースであることやFilmsも同時に手掛ける岡田尚子による淡いタッチのアートワークからもなんとなく予測出来るように、MONOやGodspeed You! Black Emperorあたりのポストロック勢に通じるピアノやヴァイオリンなどのモダン/クラシカルパートから発せられる退廃的な美しい音色を中心に、希望と闇が交差するノスタルジックな世界観にどっぷり浸れる美しい一枚であります。

それは過去作でもあったと思われる海外映画などのタイアップに使用された楽曲を中心に構成された作品であり、東映映画「Ghost Dolls」に起用された1. old lighthouseのミニマルな幕明けから始まり、再びタイアップ曲であるオーストリア映画「Penrose」オープニングの2. memories of youへ入ると、その悲愴感漂う静謐なクラシカルパートに思わず息を呑まされる美し過ぎる展開を披露。続く3. tempestでも悲痛なメッセージ性を持った影のある楽曲で、聴き手の内面へと入り込んでくる。それと同時に包み込まれるような優しさも兼ね備えているのが特徴で、色々と考えさせられる深みのある音楽だ。それ以降の流れとしてはアンビエント/ミニマル方面へとすり寄ったものやほんのりエレクトロニカを混ぜ込んだものなどバラエティを増していくがたおやかな音像は保っている。Mogwai直系の静寂からの轟音というポストロックのテンプレをやってのける5. a burnt‐out nationやイタリアのブランド「アルマーニ」のミラノコレクションにて起用された2.以上のクラシカルな響きを増強させた崇高なる6. forever sadness、ミニマルなアンビエントパートが支配する前半を抜けて、Alcest「Délivrance」ばりの神秘的な光をドでかいスケールに乗せてお送りする後半のハイライトナンバー9. invasionが待ち受ける。海外レベルの美しいサウンドと聞いて手に取ってみたわけですが、サウンドトラック級のシネマティックな音楽で、繊細かつピュアな儚な過ぎる世界観に引き込まれました。しかしその軸となる楽曲以外の弱さが気になりましたが、タイアップを引き立てるためにあると考えればそれも仕方ないのかなと。てなかんじで上記で挙げたような非轟音派なポストロックが好きならオススメしたい一枚です。


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