オ〇ニストによる音楽批評

Luna Rossa/Secrets & Lies

2015/03/02 02:07 投稿

  • タグ:
  • アコースティック
  • プログレッシブロック
  • フォークロック



1. Aurora
2. Secrets & Lies
3. Disappointment
4. The Black Dog
5. Flowers In My Hair
6. Happy Little Song
7. Tiny Demons
8. Fly Away
9. I've Been Wrong Before
10. The Harmony
11. No Chords Left

UKはウェールズ南部スウォンジー出身のアコースティック/プログレッシブロックユニットの2nd。Panic RoomやMostly Autumnなど様々なバンドで活動するお馴染みAnne-Marie HelderとキーボーディストJonathan Edwardsによるサイドプロジェクトで、デビュー作「Sleeping Pills & Lullabies」が素晴らしく良いデビュー作を飾ったのが記憶に新しいが、約1年半ぶりとなる新作「Secrets & Lies」が早くも届けられた。短いスパンであることや前作と違いめっちゃ顔色悪いお姉さんジャケだったこともあって不安もそれなりに抱いていたのですが、いざ聴いてみればケルティックな風味漂うアコースティックプログレな癒しサウンドは健在で、去年のベストにも二作連続でランクインするくらいにお気に入りな作品なんです。

明瞭なメロディが生き生きとしているMoonsafariばりの爽やかなオープニングを告げる1. Auroraから汚れを知らぬ100%ピュアなサウンドにうっとりしてしまうんだけど、メロウで繊細な音の深みをリアルに聴き手に伝えるアコースティック路線のタイトルトラック2. Secrets & Lies、続く3. Disappointmentでも憂いを帯びた影のある哀愁メロ中心で、Anne-Marieの歌唱がかなり艶なかんじで良い。凄く良い。ここまで聴いたかんじ1stの時点でも結構素朴な牧歌的音に拘りを持っていたわけですが、それ以上にシンプルを意識した音になっているのが分かる。そしてここからが本作の聴き所で、一肌の温かみを感じるジャラジャラと弾き語るアコギスタイルな4. The Black Dog、優しいピアノを軸にした穏やかで神秘性すら漂う一曲で、終盤でほんのりとホーンの音色が入り込んでくるのもツボな5. Flowers In My Hair、まるでMike Oldfieldの「In Dulce Jubilo」みたいなトラッド系の牧歌さと童謡チックなファニーさが実にKawaii6. Happy Little Songなんかは前作には見られなかったタイプの曲で、たおやかなサウンドが続く中いいアクセントとなっています。Todd Rundgrenのカバー7. Tiny Demonsを挟んでハープの繊細で儚げな音色が母性すら漂わせる8. Fly Awayへと入り、弦楽四重奏による静謐なクラシカルパートに酔いしれることになるRandy Newmanのカバー曲9. I've Been Wrong Before、そして極めて純度の高い美しいメロディやAnne-Marie嬢の歌唱が素晴らしいハーモニーが生み出す至極のバラードナンバー10. The Harmonyにて高らかに飛翔していく。

上記でも書いたとおりデビュー作以上に素朴な作りが印象的な作品となっていて、インパクトの面においては流石に劣るわけですが、ストリングスを擁した楽曲のエレガントな聴き心地や他のレビュー記事でも散々書いている通りAnne-Marie嬢の母性溢れる魅力的な歌唱はやはり絶品としか言いようが無く、コンテンポラリーなサウンドアレンジも一層彼女の歌声を輝かせる。全体の流れとしては後半の方がより印象的な曲が揃っている気もしますが、全体を通してイイ曲の目白押しといったかんじで、聴いた後の余韻も凄くすっきりしていて聴き疲れも一切ないです。ついでに本作の少し前にリリースされたPanic Roomサイドがエモ―ショナルさやハードなサウンドまで包容するプログレ然とした作風であるのに対して、コチラは実に自然体と言えるアコースティック癒し路線に徹しているのも上手く棲み分けが出来ており、このサイドプロジェクトの存在意味を明確にする証拠だよなと今更思ったり。てなかんじで、前作に引き続きアコースティック系プログレの傑作なので、前作が気に入ったリスナーなら今作も気にいること間違いなしでしょう。



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