オ〇ニストによる音楽批評

Sleeping Pulse/Under the Same Sky

2015/02/24 00:20 投稿

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  • プログレッシブロック
  • オルタナティブロック
  • アンビエント



1. Parasite
2. Gagging Order
3. Backfire
4. The Puppeteer
5. Foreign Body
6. The Blind Lead The Blind
7. Painted Rust
8. Noose
9. War
10. Under The Same Sky

UKのAntimatterのヴォーカリストMick Mossとポルトガルはセントロ地方出身のゴシック/デスメタルバンドPainted BlackのギタリストLuís FazendeiroによるプログレバンドによるProphecyからリリースされた1st。Antimatterと言えば元AnathemaのDuncan Pattersonを中心に結成されたバンドで、アンビエントやトリップホップを取り入れたアトモス系のプログレを得意としています。その中心人物であるDuncanは割と早期に脱退してしまいましたが、残るMick Mossのソロプロジェクトとして活動を続け、「The Judas Table」という新作を今年中にリリースする予定らしい。対するPainted Blackは一切聴いたことがなかったので、今回取り上げることも何かの縁だと思って一応視聴したところ、プログレ系ゴシックデスやっててソチラも普通にオススメな中々のクオリティ。そんな上記のバンドの連中による新バンドSleeping Pulseなんだけど、やはりというべきかオルタナへヴィくらいのハードさとゴシックメタル的な物悲しさが同居したPost-Progressiveな作風は惹かれるものがありました。

アンビエンスな幕明けから影と哀を感じさせる曲調にはRiversideの静の曲を想起させる1. Parasite、オルタナティブ/ハードロック的な盛り上がり方を見せる2. Gagging Order、静謐なクラシカルパートが透き通った美しい静寂を形成、マイルドで深みのあるヴォーカルが一層雰囲気を高めていき、男らしい渋い哀愁性を感情に乗せて解き放つ3. Backfire、中期Anathemaを彷彿とさせるゴシックメタル然としたハードな悲愴感とアンニュイさを兼ね備えた5. Foreign Body、Lunatic Soulにも通ずる幽玄なる孤高の深み/境地を描き出すアンビエントロックな7. Painted Rust、近年KatatoniaやPocupine Tree直系のエッジの効いたオルタナへヴィ路線な8. Noose、アトモスフェリックな静寂と聴き手の感情を揺さぶるような重圧なゴシック/ドゥームにてどっしりと進行するリードトラックの9. Warまで憂いや哀といった感情が溢れだす薄暗系オルタナ/プログレで、あまり話題にはなっていないのが勿体ないほどの良作でした。

トータルで見ても高いクオリティを誇り、特に奇数曲の良曲揃いっぷりには驚かされました。逆に偶数曲は良くも悪くも雰囲気モノのアンビエントロックってかんじですんなりと抜けていく感は否めなかったですが。なんというか現在のAnathemaがkscope色に染められて眩いばかりの光と希望を放つのに対して、初期~中期あたりにあった影の部分を表現しているのがSleeping Pulseという比較なんかも出来ちゃうけど、内向的な孤独感や陰鬱さはRiverside/Lunatic Soulの方が近く感じました。それだけにPost-Progressiveな感性を感じさせつつも内向的なダークさの方が勝っているあたりがkscopeじゃなくてProphecy所属な理由だろうなって。とにかく影のある現代プログレ好き=心に穴の空いた根暗系プログレッシャーなら次第に音世界の深みにズブズブと堕ちていくこと間違いなしの一品です。



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