オ〇ニストによる音楽批評

Empyrium/The Turn Of The Tides

2014/10/05 23:26 投稿

  • タグ:
  • クラシカル
  • ポストロック
  • アンビエント
  • ゴシックメタル
  • ネオフォーク



1. Saviour
2. Dead Winter Ways
3. In The Gutter Of This Spring
4. The Days Before The Fall
5. We Are Alone
6. With The Current Into Grey
7. The Turn Of The Tides

ドイツはバイエルン州ヘンドゥンゲン出身のネオクラシカル/ゴシック/ダークフォーク/ポストロックバンドの5th。当の昔に消えたバンドだと思っていたのですが、12年ぶりとなるフルアルバムがリリースされました。調べたら去年EPとライブ盤も出してた模様。このEmpyriumの音楽性というと、以前は初期Ulverの自然崇拝ネオフォーク(ブラック)や古き良きゴシックメタルのエッセンスが混ざったヨーロピアンな叙情世界を描いていました。過去作に関しては後追いで聴いたのでそこまでの驚きはありませんでしたが、最近で言うところのカスカディアンブラックにも通ずるスピリチュアルでアトモス極まりないもので大変素晴らしかった。なのでここに来てまさかの新作が出るってのは嬉しいですねぇ。

まるでクリスマスソングのような神聖なポストロックを渋みのある歌声でオペラチックに歌い上げていく1. Saviourからしてアトモスフェリックで神聖さな雰囲気に包み込まれること必至で、ポストロックらしいサウンドに若干の変化を感じつつも好みの作風には変わりなくて幸せを感じざるを得ない。ミステリアスな雰囲気の美しいアンビエント路線から厚みのあるストリングスによるドゥーミーな音の広がりを見せていく2. Dead Winter Waysは本来のEmpyriumらしいメタル要素が少し残るスタイルでこちらも美味しくいただける。壮麗なストリングスによる自然を想起させる静寂に身を任せているとポストブラック系のダイナミックな轟音が吹き荒れる3. In The Gutter Of This Spring、詠唱に近い歌唱スタイルで聴かせるメロメロなダークフォーク4. The Days Before The Fall、物悲しいピアノの旋律が泣きゲーの挿入歌じゃないけどある種の空虚感を生み出すも優しくしっとりと響き渡っていく5. We Are Alone、雄大なアンビエントから幕開け、朗々とした渋みのある歌唱に泣きのギターが染み渡り、哀愁メロを振りまきながら上手くまとめる6. With The Current Into Grey、ラストは波の音などのSE入り自然崇拝アンビエント大曲で〆る7. The Turn Of The Tidesと自然崇拝的なフォークとアトモス/ポスト成分が上手く合わさった快作であります。

改めて過去作と聴き比べてみると、欧州バンド特有の薄暗い叙情感やどっしりとしたメタルらしい重みなんかはやや薄れた感がありました。しかし近年増えてきたアトモス系のバンドのようなふわふわっとした感覚やポストロックらしい壮大な展開が入った今作もコレはコレで素晴らしいものである。轟音(メタル)パートに関してはある意味ポストブラックっぽくもありAgallochやFenあたりが好きって方にもオススメ出来そう。あとどっかの狼さんもこんな風にアンビエントやればいいかんじに評価されたのかもね。というわけでアトモス/ポスト系好きにはもってこいの一枚である。当然今年のベストにも挙げたいですね。メタル要素が薄いのでメタルのベストに入れるかどうかは迷いますが。



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