オ〇ニストによる音楽批評

Sleepmakeswaves/Love Of Cartography

2014/11/28 01:22 投稿

  • タグ:
  • ポストロック
  • エレクトロニカ
  • アンビエント



1. Perfect Detonator
2. Traced In Constellations
3. Singularity
4. Emergent
6. The Stars Are Stigmata
7. A Little Spark
8. How We Built The Ocean
9. Something Like Avalanches
10. Your Time Will Come Again

オーストラリア東南部ニューサウスウェールズ州シドニー出身のポストロックバンドの2nd。エレクトロニカ/アンビエントの要素を配合した美麗系ポスト/ロックサウンドを得意とするバンドで、現在でもBandcampにてNYP公開されているEP「In Today Already Walks Tomorrow」の頃から新人ならぬ良いセンスを見せつけていました。そして約3年ぶりとなる2ndフル「Love Of Cartography」でも、OG産らしいオルタナへヴィ感が沁み込んだメタリックな轟音を繊細かつロマンチックに響かせる理想のポストロック像をやってのけている。プロデュース&ミキシングにはPearl Jam/Incubus/Kornなどの大御所から同郷のKarnivool「Asymmetry」を手掛けたNick DiDiaが担当しているあたりからもメジャー感溢れてるあるいは成り上がりっぷりが理解できるはず。

煌びやかな光の轟音にて爽快かつエピカルにかき鳴らす1. Perfect Detonatorから彼ららしい彩り豊かでドラマ性の高いポストロックを展開、続く2. Traced In Constellationsでも美メロによる優しく繊細な轟音がゆるやかに流れる様に胸の高まりを抑えられない。とりあえずこの2.までの流れを聴けばポスト耳を持つリスナーの心に響くこと間違いなしで、序盤の掴みとしては完璧だと言える。Russian Circlesを彷彿とさせる浮遊感と揺らぎを持った轟音とアンビエントの融合体な4. Emergent、まるでアートワークに示された夜に輝く無数の光体を表す煌びやかなニカ要素を一面に散りばめて、多幸感で気分を沸々と高揚させていく5. Great Northern、OG産らしいオルタナ成分を強めてエモーショナルに高まる6. The Stars Are Stigmata、そしてここからラストに向かっての畳み掛けが中々凄くて、Mono直系のエピカルなトレモロリフとへヴィな轟音が光り輝く雄大なポストロックを描いていく8. How We Built The Ocean、近未来感のあるイントロを挟み、ニカニカしくて煌めくアンビエンスな空間を演出、後半に掛けては超スケールなサウンドスケープにて感動を生み出す9. Something Like Avalanches、繊細なメロディラインが美しい前半パートを超えてエモ―ショナル極まりないドラマティックな展開で華麗に締めくくる10. Your Time Will Come Againなどメリハリ効かせて表現力を格段に上げた力作と言えるでしょう。

以前に比べ轟音パートがよりメタル寄りになって、アトモスフェリックな空間意識の強化や煌びやかなエレクトロニカ/Keyを効果的に導入した結果、過去最高にメリハリが効いたポストロックとしては理想とも言える作風へと進化しています。シューゲイザー直系の淡さ/甘さ加減が特徴だった1st「...And So We Destroyed Everything」もそれはそれで良さがあって楽しめる良作でしたけど、私の中ではそれすら余裕で超えた感あります。あとメロディに関してもよりメランコリック/エモ―ショナル寄りになったことで、聴く者の感情に訴えるような感覚が強まっているのも本作のいい点で、全インスト曲ながらも全く退屈感を感じさせずにラストまで駆け抜けていけるという強みも今年のベストに挙げたくなった要因。ということで約3年間の進歩が詰まった今作、今年のポストロック界隈を代表する作品だと断言できます。ベスト候補。

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