オ〇ニストによる音楽批評

Todd Terje/It's Album Time

2015/02/09 23:10 投稿

  • タグ:
  • エレクトロニカ
  • ニューディスコ
  • ポップス



1. Intro (It's Album Time)
2. Leisure Suit Preben
3. Preben Goes To Acapulco
4. Svensk Sås
5. Strandbar
6. Delorean Dynamite
7. Johnny And Mary (feat. Bryan Ferry)
8. Alfonso Muskedunder
9. Swing Star Part I
10. Swing Star Part II
11. Oh Joy
12. Inspector Norse

ノルウェー南部ブスケルー県出身、現在は首都オスロを拠点に活動するエレクトロニカ/ニューディスコ系アーティストの1st。調べてみると意外にもキャリアが長いようで、ミックスやプロデュース業に明け暮れて早10年、Terje主宰のレーベルOlsen Recordsから満を持してリリースされたのが本作のようだ。私自身Nu-Discoなるジャンルの音楽に触れるのはコレが初めてなんですが、意外にも自分の感性にビビッときまして、去年(公開は先月末)の2014年度ベストにもしっかりランクインさせるくらいには気に入っております。

「It's Album Time/アルバムの時間」ですよと1. Introからゆったり幕を開けて、ちょっぴり緊張感を漂わす序盤を挟んで、独特のムード溢れる甘美なメロディラインや80'sポップスのようなお茶目な一面も見せながらもスペーシーな空間をEDMの枠組みから外れることなく巧みに演出する2. Leisure Suit Preben、近未来的なスペース感を更に強化、彩り鮮やかに煌めくシンセの音色に心揺さぶられる3. Preben Goes To Acapulco、生き生きとしたラテンフレーバー溢れるリズム感にノリながら軽快に進行するディスコ風味仕立てな4. Svensk Sås、ワクワク感の高いメロディアスな旋律に乗せて軽快かつループ的に聴かせる云わばNu-Disco版The Fieldみたいな5. Strandbar、5.の流れを引き継ぎつつ、サイケなシンセが煌めきを放ち宇宙の彼方へトリップさせてくれるキラー曲6. Delorean Dynamiteまで時間の経過を忘れさせてしまうほどに中毒性がジワジワ効いてくる秀逸な流れだ。そして本作の注目点であろうRoxy MusicのBrian Ferryがゲスト参加したスペーシーな静アレンジカバー7. Johnny And Maryで宇宙的なスケール感に感動を覚えるあたりは聴き所だし、大御所だからと言ってアルバム内で浮かせることなく流れの一部に上手く溶け込ませているあたり何で今までアルバムとして作らなかったのかホント謎。シャレたSF系映画に起用されてそうなムーディなフレーズの数々、そしておちゃらけたようなユーモアさが爆発した8. Alfonso Muskedunder、トランシーな早打ちビートやシンセの煌びやかさ、ファンキーさが光る9. Swing Star Part Iと対照的にBurialライクなダークな地下感を漂わせる10. Swing Star Part II、ネオンに照らされたような夜の街をドライヴィンに飛ばしていく11. Oh Joyで気分を高揚させてからの同郷のRöyksoppやLindstrømライクなメロウでミニマルなニカポップチューン12. Inspector Norseにて溢れるほどの幸福感を吸収、肩の力ゆるゆるになって終演。

本作の魅力と言ったらメロウなフレーズやユーモアなポップセンスだろう。かと言って特別ポップさが前面にゴリ推されているという感覚はゼロに等しく、程よくダラけているのでメジャー感や嫌みな感覚はほとんど感じない。アルバムの流れを見ても序盤はEDM/ディスコ調かと思いきやラテン気質あり、バラードあり、ロマンティックありとかなり多彩に満ちた作品で、通して聴いてもダレを感じることはなく、むしろ再びリピートしたくなるくらいの脅威の中毒性を孕んでいます。あと最初にも書いたとおりこのジャンルには全くもって知識が無いのに何故か妙な親近感に襲われて、同郷のLindstrømかな?とも思ったけどもっとポップで中毒性があって割と最近だったような~って考えてたら「やくしまるえつこ/X次元へようこそ」のアレだ!って今更ながら気が付いた。どうりで気に入るはずだ。ということで超絶シャレてるけどチャラくないEDM求めてた私の希望に見事応えてくれた一枚で、RöyksoppやLindstrømに続くノルウェー産EDM/ディスコ音楽の継承者はこのTodd Terjeで決まりです。



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