オ〇ニストによる音楽批評

The Antlers/Familiars

2014/09/06 22:37 投稿

  • タグ:
  • ドリームポップ
  • スロウコア
  • ジャズ
  • インディ



1. Palace
2. Doppelgänger
3. Hotel
4. Intruders
5. Director
6. Revisited
7. Parade
8. Surrender
9. Refuge

USはNYマンハッタン出身、現在はブルックリンで活動するインディロック/スロウコア/ドリームポップバンドの5th。前作「Burst Apart」では同じくブルックリン勢のGrizzly BearやUKのWild Beastsなどの動物系インディバンド同様ドリーミングなインディポップスを展開、ピッチ含む各メディアで概ね好評を得ていた彼らですが、Beach Houseの名盤「Teen Dream」「Bloom」やYYYs,TV on the Radioなどを手掛けたChris Coadyをプロデューサー/エンジニアに迎えたこの新作「Familiars」において新たな境地を切り開いている。それはTrue Widowの最新作ほどダークではないもののスロウコア/サッドコアの要素を取り入れた結果、ドリーミングな感覚はそのままに過去作以上にゆったりとトリップ出来ちゃうような心地よい作風へと変化を遂げた。

ゆったりとしたホーンの音色にPeter Silbermanの時に切なく感情的なファルセットヴォーカルが合わさり、ぼんやりと夜空を眺めているようなドリーミング極まりないリードトラックにして名曲クラスの1. Palaceからして前作以上にスロウな感覚を強めていることが分かる。続く2. Doppelgängerでは更に繊細なサウンドを奏で、ジャジ―なサックスを溶け込ませてしみじみとした気分にさせてくれる。温かみのある動物系インディフォーク路線の3. Hotel、穏やかなジャズインディからポストロック的な流れでもって鮮やかに音の強さが増していく5. Director、チェンバーロック/フォークな音の温かみに優雅なジャズ演奏がエレガンスに絡んでいく6. Revisited、Grizzly Bearあたりを彷彿とさせるインディフォーク路線な7. Parade、ラストの9. Refugeも優等生らしくジャズ絡みの穏やかなナンバーで終始黄昏るような繊細なインディフォークでとても癒された作品でした。

上でも書いたようにスロウコアへの接近も本作のポイントなんだけど、サックスやホーンなどのジャズ要素が濃くなっている点も見逃せない。本来の美しいメロディが溶け込んだドリーミングな楽曲との相性は抜群。尚突然こういう路線へと走ったのかと最初は思っていましたが、後から調べてみたところ4th以降に発表されたEPでスロウコアっぽいことやろうとしてたらしいんで、本作がその路線の完成系と捉えてもらえばいいかなと。でも本来の緩い音楽性の延長上で変化してるあたり聴いてる側としても非常に安心感を覚えるし、今更だけどホント優等生的なバンドだと改めて感じましたね。流石に名盤「Hospice」と比べたら劣るかなとは思いますが、個人的にはかなり気に入った作品で今年のベスト候補の一枚ではあります。







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