オ〇ニストによる音楽批評

Woods of Desolation/As The Stars

2014/08/06 01:58 投稿

  • タグ:
  • ポストブラック
  • アトモスブラック
  • ブラックメタル
  • デプレッシブブラック



1. Like Falling Leaves
2. Unfold
3. And If All the Stars Faded Away
4. This Autumn Light
5. Anamnesis
6. Withering Field
7. Ad Infinitum

オーストラリアはニューサウスウェールズ州ウロンゴン出身のブラックゲイズ/アトモスフェリックブラック/デプレッシブブラックメタルバンドの3rd。前作「Torn Beyond Reason」ではアトモスレジェンドAgallochを彷彿とさせる荒涼な世界観をベースにLifeloverあたりのメランコリックな都会系デプレ要素とAlcest系癒しのシューゲブラックが混合した泣けるデプレ系ポストブラックの決定盤みたいな作品で、その年のベストにも選出した傑作でした。それから約3年経った今、ポストブラックもややマンネリしてきたからなのかは分からないが、今年ポストブラック界隈である変化が起きている。それはパイオニアであるAlcestが最新作「Shelter」で遥か先を見据えて光の彼方へ飛び立っていったのをきっかけにして、よし、じゃあ俺らも一抜けたってなかんじで釣られて脱ポストブラックしちゃうって流れだ。例を出すとドイツのLantlôsやオランダのCold Body Radiationがドリーミングでクリーンなシューゲへと変化して日和ったり、更には先月リリースされたカスカディアン系の長Wolves in the Throne Roomが何を思ったか完全にアンビエント/ドローンに振り切った大作を出したりと界隈の重鎮クラスですら築きあげた地位をいとも簡単に捨ててしまったってなかんじでお前らにプライドはないのかとwまぁ狼さんに関しては割り切って聴けばアリなんだけど、ヘビロテするにはキツ過ぎるし一回通して聴けば満足的なアレでしたね。そんな半ば腐りきった今のポストブラック界隈で、唯一真っ当に泣けるデプレブラック鳴らしてるのがこのWoods of Desolationなんですわ。

いきなりノイジーなギター&ブラストで幕を開け、メランコリーな泣きメロ満載の儚い激情系ブラックで俺らデプレッシャーのハートを刺激しまくる1. Like Falling Leaves、哀愁漂う静寂イントロから多幸感でいっぱいのエピカルなメロディを擁した甘いポストブラックナンバー2. Unfold、激しくも優しくて包み込まれるようなBlackgazeやってる3. And If All the Stars Faded Away、儚い系ポストブラックに悲愴感漂う新任ヴォーカルThrydwulfの絶叫がこれまたグッとくる4. This Autumn Light、ShiningやLifeloverあたりのスウェーデン産都会鬱ブラ直系のデプレメロディをたっぷり披露する5. Anamnesis、アコギイントロを挟み、Shiningらしい悲痛なヴォーカルにまみれた俄然ノイジーなポストブラックな6. Withering Field、ポストロックに近いタイプの楽曲で、初期のAlcestにも通ずる癒し系ブラックで多幸感で胸いっぱいにさせてくれる素晴らしいラストナンバー7. Ad Infinitumと前作からほとんどブレることなく泣けるデプレ系ポストブラック世界を繰り広げてくれたWoDに感謝な一枚でした。

そんな中、変化と言えば前作でヴォーカルを担当していたTim Yatras氏が脱退して、初期に在籍していたThrydwulfなる方が復帰している点だろう。そのスタイルはポストブラに適していたTimに対して、Thrydwulfはスウェーデン産鬱ブラ勢に近いデプレに合うスタイルとやや異なる。しかし新任の絶叫ヴォーカルもこれはこれで合っていると思うし、私的には全然アリです。そしてWoDの中心人物D.氏が描く儚くも鬱くしい世界観は今作も健在で、ポストブラ厨の心にストレートに響いてくる。さて、上でも書いたとおりポストブラック界隈に光はないのかっていうと実はそうでもなくて、新人勢ではもしかしたら化けるかもな逸材が何組か確認出来ている。随分前に紹介したチェコのDeafheavenこと██████(nic)や改名後大化けしたSo Hideousあたりを筆頭に、UKのRomantic music for dreamersを自称するクラシカル派のAdornやUSのAstronoid、激情×カスカディアンなYellow Eyesなど今後の伸びに期待出来そうなバンドがチラホラと。今後新旧入れ替えな流れが来るかは予想出来ないけどなったらなったで面白いと思うんで是非頑張ってもらいたいところ。ということで話が少しズレましたが、前作「Torn Beyond Reason」と比べたら流石に劣るけど、この手のポストブラ好きなら手放しでマンセー出来るくらいの捨て曲皆無の良盤(名盤)であることには変わりないので、ポストブラ系好きなら間違いなくマストと言える一品です。年間ベスト行き確定。


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