オ〇ニストによる音楽批評

An Autumn For Crippled Children/Try Not To Destroy Everything You Love

2014/03/28 04:31 投稿

  • タグ:
  • ポストブラック
  • ポストロック
  • シューゲイザー



1. Autumn Again
2. The Woods Are on Fire
3. Never Complete
4. Try Not to Destroy Everthing You Love
5. Hearts of Light
6. Sepia Mountains for Her Lament
7. Closer
8. Avoiding Winter
9. Starlit Spirits

オランダはフリースラント出身のポストブラックメタルバンドの4th。ポストブラッカーならHypomanie,Cold Body Radiationと合わせてオランダ産優良ポストブラックとして認知してるであろうバンドで毎年のように新作をリリースしてくるマメっぷり。そもそもこのバンドってのは元々こんなスウィーティなポストブラやってたわけじゃなくて、デビュー作「Lost」はアートワークから漂う陰鬱な閉鎖された病棟を想起させるデプレッシブな都会型ポストブラックやっててなかなかにキチッていました。近い音楽性で言えば、去年新譜が良い出来だったGrisとか惜しくもメンバーが自殺して自然消滅したLifeloverのようなタイプ。ですが2nd「Everything」以降はその陰鬱さや適度なアングラ感は封印して、よりアトモスフフェリックで美メロを増量したストレートなポストブラックへと変化していった。4thとなる本作も変化後の路線を当たり前のように踏襲、洒落たピンクのアートワーク同様、爽やかなポストブラやってくれてます。

以前はデプレやってたとは思えないほど爽やかなシューゲイザー特有の安らかな轟音に乗せてやや女々しい遠くから響くような絶叫が乗っかる1. Autumn Again、霞がかったようなトレモロとこのバンド特有の美メロの洪水、そして後半からのクラシカル的なパートがツボった2. The Woods Are on Fire、程よいノイジーさのミドル調轟音シューゲ3. Never Complete、ちょい悲愴感のあるポストロック的な静寂に女性の半泣きSEが乗っかる前半から、瑞々しいピュアなポストブラックへと流れる4. Try Not to Destroy Everthing You Love、Bandcampで以前から公開されてた曲で、ポロリと装飾されたピアノの旋律が良さ気な5. Hearts of Light、アートワークにあるような花の輝けるその短い一瞬を意識したような繊細過ぎる美メロの旋律でほろりな6. Sepia Mountains for Her Lament、蕩けるようなシューゲの波に乗って気持ち良くダイブな7. Closer、壮麗なシューゲサウンドはそのままにDeafheaven的なエピカルな激情をドストレートに聴き手に響かせる8. Avoiding Winter、若干割れ気味のノイジーな轟音からノスタルジックな儚い路線へと気持ち良く導かれる9. Starlit Spiritsと相変わらずピュアなポストブラックやっててそれなりには楽しめました。

ブラックと言える箇所は精々絶叫ヴォーカルとデフヘ的な激情パートくらいなもんであとはポストロック/シューゲイザー的な至って健全な音を奏でている。上でも書いたとおり、2nd以降どんどんブラックっぽさが抜けてきてますが、次作くらいでついに脱メタル化的な今のAlcest的な流れに乗っかってきそうな気がしなくもない。肝心の今作の評価と言いますと、いくら私がポストブラック大好きだからと言って今作を大絶賛するってことはなくて、なんというかスマート過ぎるもしくは優等生過ぎるって印象で物足りなさを感じてしまった。曲自体も良く出来ているもののグッと胸が締め付けられるような哀愁美メロが過去作に比べて足りないし、曲の区別が付かないと言われたら何も言い返せないですわ。つうことでコンスタントにリリースもいいけどネタが尽きてる感もあるので、次作ではじっくりと時間を掛けて制作し、何らかしらの変化を見せて驚かせてほしいですね。



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