オ〇ニストによる音楽批評

Vaura/The Missing

2014/01/21 00:06 投稿

  • タグ:
  • ポストブラック
  • ポストパンク
  • シューゲイザー



1. The Missing
2. Incomplete Burning
3. The Fire
4. Mare Of The Snake
5. Pleasure Blind
6. Passage To Vice
7. The Things That We All Hide
8. Braced For Collapse
9. Abeyance
10. Putting Flesh To Bone

USはブルックリン出身のポストブラックメタルバンドの2nd。Kayo DotのベーシストであるToby DriverにGorgutsやら今をときめく旬な連中(この手の音楽追ってるなら理解できるはず)を揃えたスーパーバンドである。そんな一癖も二癖もある連中が集まったとあれば普通の音楽が出来上がるはずもなく、デビュー作「Selenelion」はポストと付くものを適材適所にブチ込んでポストロック(ブラック)的な何かをやってたはず。で今作はというとその癖をある程度すっきりさせてドストレートなポストブラックをやってるからビックリしたわけですよ。本家がポストブラックに近付いたからなんだろうか?それともDeafheavenに対抗とかそういうのなんかな?まぁそれはさて置きポストブラ厨ならニヤニヤ出来ること間違いなしの爽やかなブラックゲイズっぷりに下位ながらも去年のベストにランクインしたというわけですね。

Deafheavenに対抗するかのような甘々激情系ポストブラックで好きモノをニヤリとさせるタイトルナンバー1. The Missingから無駄に気持ちが高ぶってくるわけでポストブラ厨のツボを見事に押さえた名曲っぷりに悶絶せざるを得ない。続く2. Incomplete BurningもAmesoeursやSoror Dolorosaなどのゴシックロック/ポストパンク的なアプローチを取り入れたこれまた良さ気な一曲。アンビエントなイントロからブラックゲイズしちゃうぜとトレモロリフの洪水を激情に乗せ発しまくる3. The Fire、デプレ的な物悲しい雰囲気のミドルナンバーでまったり進行する4. Mare Of The Snake、これまたGermなどのゴシックロック調ポストブラでアンニュイな楽曲がゆったり身に沁みていく5. Pleasure Blind、サイケデリックな要素を強めた幽玄な雰囲気の曲で摩訶不思議な感覚に陥ること必須の6. Passage To Vice、ポストロック的な癒し要素のある浮遊感に満ちた7. The Things That We All Hide、更にトリップ感の増したアンビエンスな曲かと思いきや中盤やラストでスクリームを混ぜ込んでくる8. Braced For Collapse、不穏な空気を醸し出すナンバーで時折ドス黒いブラッケンな部分をチラチラと見せる9. Abeyance、ポストメタル的な重苦しくも浮遊感のある空間を形成していく10. Putting Flesh To Boneとドストレートというと大袈裟な気はしますが、割とポストブラックに擦り寄ったVauraの新作は思ってた以上にツボな内容に仕上がっていたというわけです。

前作「Selenelion」の時点ではまだ音楽性がしっかり定まっておらず、ポストロックやらアンビエントやらが入り混じったポストブラック的何かであったのに対し、今作ではハッキリと俺らは典型的なポストブラックバンドや!と宣言しているような作風へと変化しており、音に確実な進歩が見られる点は嬉しいですね。特に序盤3曲目までの流れは素晴らしい。だとしても中盤以降は前作からのポストロックやらゴシック、アンビエントなどの要素もちょいちょい出てくるためあくまで前作の路線を踏襲した上でポストブラに歩み寄ったと解釈するべきか。個人的なポストブラの好みにおいても、ドス黒いタイプ(スラッジ/ポストメタルからの影響が強いタイプ)よりスウィーティな清涼感のあるAlcest系のが断然好きということからこの変化は十分アリというか素直に嬉しいです。なのでポストブラック界隈が好きなら本家Kayo Dotの新作を差し置いてでも聴く価値がある一枚です。本家Kayo Dotの新作はごった煮エクストリームブラックで去年を代表する傑作アルバムであったと言えますが、如何せん癖が強い作品だったからねwむしろあっちが無理だった方なんかはVauraの新作の方がストレートで分かりやすいポストブラやってるので取っつき易いはず。オススメです。



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