オ〇ニストによる音楽批評

Bersarin Quartett/III

2016/09/13 00:15 投稿

  • タグ:
  • アンビエント
  • クラシカル
  • エレクトロニカ



1. Verflossen ist das Gold der Tage
2. Staub und Sterne
3. Hinter uns die Wirklichkeit
4. Bedingungslos
5. Die Nächte sind erfüllt von Maskenfesten
6. Umschlungen von Milliarden
7. Sanft verblassen die Geschichten
8. Es ist alles schon gesagt
9. Schwarzer Regen fällt
10. Jeder Gedanke umsonst gedacht
11. Welche Welt
12. Ist es das, was Du willst

ドイツはノルトライン=ヴェストファーレン州ミュンスター出身のアンビエント/ポストクラシカル系ミュージシャンの3rd。Jean-Michel名義でも活動するThomas Bückerによるプロジェクトで過去二作と同時に入手。トリップホップ系統のダウナーなエレクトロビートや不規則に散りばめられたノイズ音を軸に重圧なストリングスを導入したポストクラシカル~ダークアンビエントに属するようなタイプのミュージシャンで、Tim HeckerやBen Frostの近年の作品に通ずるようなエクスペリメンタリズムや緩やかでダウナーな旋律の数々が生み出す、まるで「映像の世紀」の劇中歌のようなそこはかとない悲愴感や緊張感が辺りを包み込んでいくような美しくも陰りのあるダークアンビエント。ストリングスを導入した淡く切ないクラシカルアンビエントな1. Verflossen ist das Gold der Tageを始め、アブストラクト系のダウンテンポナンバー2. Staub und Sterne、Tim Hecker作品の「Ravedeath, 1972」あたりを彷彿とさせる霞みがかったポスト系の雰囲気や細かなノイズ音を散りばめた映像音楽的なノスタルジーを感じさせてくれる3. Hinter uns die Wirklichkeit~6. Umschlungen von Milliardenまでの中盤、後半に入るとインダストリアルな無機質なビートや不規則なノイズ/エフェクトを駆使したミニマルな電子音楽要素が強くなっていきますが、緩やかな時間の流れに身を任せるようなとても荘厳でしっとりしたポストクラシカルナンバーの7. Sanft verblassen die Geschichtenや10. Jeder Gedanke umsonst gedachtなんかは上記同様に儚系ポストクラシカル/アンビエントですっかり聴き入ってしまうほどに美しさを放ち、重圧なオーケストラサウンドによる劇中音楽さながらの雄大なサウンドスケープにも次第に圧倒されてしまいました。勿論、こういう作品は聴き手を選ぶであろうことは百も承知ですが、ダークウェイブ~シンセ系統やクラシカル等様々な要素が溶け込んだアブストラクトなスタイルでもあるので、アンビエント特有の抑揚の無さから遠ざかってしまっているリスナーでも割とすんなり聴けるかもしれない、そんなシネマティックな一枚でありました。

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