tyabotyaboのブロマガ

【ネタばれ多】そろそろ許される頃合いだと思うので、「君の名は。」の感想を書く。

2016/11/26 10:20 投稿

コメント:14

  • タグ:
  • 君の名は。


8月の某日、ずいぶん流行している「君の名は。」という映画を見に行った。
私は高校時代からRADWIMPSというバンドが好きだったので、RADが音楽を担当している+ずいぶん評判がいい……という理由で、劇場に足を運んだ。

やはり流行っているというのは事実らしく、カップルや学生のグループ、家族づれを中心に、かなり人が入っており、端の方での鑑賞となった。


適当なあらすじ

・田舎の美少女(三葉)と都会のイケメン(瀧)がなんか知らんが急に入れ替わる。
・入れ替わっている間の文句を垂れつつも、それぞれの生活をエンジョイする。
・あるとき、入れ替わりが起こらなくなる。記憶を頼りに三葉に会いに行こうとする瀧だが、三葉の住む町は3年前に彗星の断片が落ちて消し飛び、三葉も死んでいることを知る。ここで初めて、瀧は三葉との時間が3年ずれていることに気がつく。
・なんやかんやあって、瀧と三葉が協力して、人的被害は最小限で済む。
・東京で2人が再開→エンド


ここから感想

映画冒頭、「入れ替わってる!?」からの、前前前世の入りは素晴らしく、「おお、こっから面白いストーリーが始まりそう」という、期待が高まった。

実際、異常にきれいな風景の中で、瀧と三葉が入れ替わりながら学生生活をしていくくだりはとてもテンポよく、いかにもありそげでありながら、キラキラしていた。

しかし、後半になり、物語の核心部に移るにつれて、「……うん?」と思うようなシーンがずいぶん出てくるようになった。


・なぜ、3年も日付がずれているのに、2人ともそれに気がつかないのか?夢の中だから記憶があいまいなのだという説明を適用するとしたら、それぞれが自分自身の体に戻っている時に維持している相手側の記憶が鮮明すぎやしないか。

・入れ替わりが起こらなくなり、瀧が気にかけて三葉の手掛かりを探すためにいろいろ根回しをして動き始めた……という、流れはまあわかる。これに対して、瀧に会うために急に学校を休んで東京まで三葉がやってくるシーンは、あまりに唐突過ぎる。というより、「彼に会いたい」と強く思うまでの描写がはしょられすぎていて、東京くんだりまで田舎から出てくる説得力がない。恋愛劇としてどうなのと思っちゃう。

・「なんでそこまで相手のことを大切に思っているのか、なんでそうしたいのか」という、行動原理にあたる部分の説明が不足しすぎてて、「こういうプロットがあり、このような美しい舞台を用意してますんで、それにマッチするように動いてくださいという指示に従って、登場人物が動いているような違和感を持ち始める。

・映像や演出、演技の出来が良く、その雰囲気で飲みこんできて、なんとなく物語を受け入れそうになるが、「人」の行動だけを見ていると「???」という感じで、劇を見に来ているのか、舞台装置を見に来ているのか、良くわからなくなってくる。

具体的には
・三葉に会うには口噛み酒を飲むしかない→観客の視点から見れば、ファンタジーだし「そうだろうな」と思えるけど、現実の人間の思考回路だったら、なんかよほどの説得力がない限り、そんな結論には至らない気がする。ちょっと脈絡がなさ過ぎる。
・荒天の中、理由もよくわからないが山に入ろうとする少年を、登山口にいざない、弁当を持たせる地元民→止めろよ。危なすぎるだろ。こいつ、雨具も持ってないんだぞ。
・あんた入れ替わってるね?私たちの一族の女は若い時に入れ替わりがおこって…→説明的過ぎないか?唐突すぎないか?もっと早く気が付けるシーンがあったのではないか?
・この村は滅亡する!だから、災害に見立てて変電所を爆破し、村民を避難誘導しよう!→いやいや、そんなこと言われても、爆弾を使いたい願望でもない限り、変電所を爆破したりせんでしょ?

……まあ、終始こんな感じで。


まとめると

面白い、すごい、きれい、と思うようなシーンは多々あったが、全体として私にはあまり合わなかった。おそらく、

・細かいことが気になって仕方がない人。
・その舞台におかれたときに、「自分ならこうはしないだろうな」とか考えちゃう人。
・ご都合主義が嫌いな人。

には、あまりお勧めできない映画なのではないかと思います。

一方で、

・圧倒的映像美と演出。
・ヒロインを救い出そうと努力するヒーロー。それに応えて変わっていくヒロイン。

という、わかりやすく感動できる要素は随所に詰め込まれているので、細かいことを気にせず、雰囲気に入り込める人には、とても楽しめる映画なのではないかと思います。

ちなみに私が一番印象深く覚えているシーンは、

「瀧憑依状態の三葉が乳もみながら涙と鼻水を流すという醜態を見て、四葉(妹)が「姉ちゃんやばいわ……」を繰り返すシーン」

……いや、割と真面目に見ていたはずなんですけどね。おかしいな。

確かに面白い映画だと思いますが、全ての人がもろ手を挙げて「素晴らしい」、「劇場でもう一度見たい」と思うかというと、そうでない人も一定数いるだろうなーと思います。
もろもろを考えて、この興行収入はさすがに過大評価だよなー。という感じですね。

ということで、いち個人の感想でした。

コメント

平 和男
No.13 (2016/11/27 12:44)
追伸:

>私が一番印象深く覚えているシーンは、
>瀧憑依状態の三葉が乳もみながら涙と鼻水を流すという醜態

 奇遇にも、そこは私にとっても一二を争う印象的なシーンです。
その際の「……生きてる……!」というセリフも含めて。

 客観的に見れば醜態以外の何物でもありませんが、
瀧くんの立場になったと想像すると、主観的には醜態と思えませんでした。

 実際、そのシーンが、後に私が「わけのわからない衝動に駆られてpixivに二次創作を投稿する」きっかけとなりました。
tyabotyabo (著者)
No.14 (2016/11/27 12:54)
>>12
平 和男さん
こんにちは。
やはり好みの問題なんだろうなーと思います。
私はラブ過多目の小説とか好きです(有川浩とか)。そういう物語の中では、好きになる過程はやっぱり現実っぽさがありますが、そういう雰囲気を君の名は。をみた「私」は感じ取れなかった。
全体を通しても、最初からファンタジー一辺倒であれば、それもまあそれで受け入れちゃうのですが、入れ替わりというイレギュラー以外は十分に現実っぽい世界観から、彗星が落ちてくる、タイムスリップ、口噛み酒、など、現実離れした要素が次々と現れてきては、駆け足に流し去ってしまうので、結局、舞台設定と雰囲気の良さは感じながらも、物語に入り込むことがないまま、ギャラリーとして俯瞰しながら見届けるだけで終わってしまった。そんな感じです。
自分の感性によく合う物語に出会って時には、その世界観に引き込まれるものだと思いますが、私にとって君の名は。はそうなることができない作品だった。
平さんを始め多くの人にはよくマッチした作品だった。そういうことなのだろうと思います。
試聴用:鮫島
No.15 (2017/02/05 20:36)
>ちなみに私が一番印象深く覚えているシーンは、

いえ、あなたの感性は正しいです(真顔)どハマりした私でさえこのシーンが一番印象に残ってますから。
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事