頭痛で目が覚めた僕は、自分が道端ではなくワンルームの自分の部屋で寝ていることに気づき、安堵した。
ひどい二日酔いなのだろう、まだ天井がゆっくり回っている。
僕は頭痛が強くならないよう慎重に起き上がり、今日が土曜日であることを心の中で確認しながら、窓を開けた。
わずかに暖かさを感じる春めいた風の香りに救われながら、昨日のことを思い出してみた。
熱かった。
とにかく最後まで熱かった。
メンバーの想い溢れる語り。
それに応えて未来のXの素晴らしさを伝える自分の気持ち。
何度も何度も繰り返した一気飲みにぶつける気合いと情熱。
そして自分達と未来を信じて全員で振り絞る叫び声・・・。
それに応えて未来のXの素晴らしさを伝える自分の気持ち。
何度も何度も繰り返した一気飲みにぶつける気合いと情熱。
そして自分達と未来を信じて全員で振り絞る叫び声・・・。
周りの偏見や誤解がどんなに強くても、とにかくXは最高なバンドだから大丈夫、必ず日本一になる、という想いで僕達は一つになっていた。
(最高の夜だった・・・)
最後の方は記憶が定かではないけれど、メンバーとの間にあった遠慮や距離感のようなものがきれいに消えた感覚だけはよく覚えている。
(早く、共に闘うことをメンバーに伝えたい・・・)
共闘・・・。
そう、僕はXというバンドがいつか日本一となる日を信じて、これからメンバーと共闘を開始するのだ。
そのために、新しい配属先のセクションで、僕がXに時間を割いていくことが業務であると認めてもらわなければならない。
僕は、新しいセクションで自分がどんな役割を果たし、どう活動し、Xをその活動の中心としていくために何を提案したら良いのか、この休日で考えをまとめようと考えた。
そして月曜日にその内容をセクションのメンバーに伝え、正式な業務として認めてもらうことを決意した。
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