【 ART OF LIFE ⑯】

 さて、再び詳細な音楽解説に戻る。

 ピアノソロ後の勢い溢れる世界を見てみよう。

 
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  37.RIFF-38.Aメロ③ (24:19 〜)

 YOSHIKIの激しいドラミングから後半が始まる。

 この16ビートのほとんどを連打するDrumsリフパターンは、YOSHIKIがとても得意とするところだ。

 このような激しいYOSHIKIのドラミングが大好きな僕にとって常に謎なのが、その勢いとかっこよさが、どこから生まれているのか、というところだ。 
 
 厳密にいえば、16ビートすべてが埋め尽くされる連打のそれぞれは、正確なテンポに対して、僅かにズレている。
 
 つまり機械的にピッタリとしたリズムなのではなく、若干「人間らしいリズムの揺れ」があるわけだ。
 
 音楽の世界では、これを「グルーブ」と呼ぶ。
 
 まずはYOSHIKIならではのグルーブがこのような連打にはあって、その揺らぎがリズムに強い魅力を与えているのだろう。
 
 グルーブを波形で確認したわけではないが、僕の音楽的な耳と、過去YOSHIKIのDrumsについて分析した経験(「夢と夕陽」12. Xの音楽性〜YOSHIKIの速いドラムが聴いている人の心を熱くさせる理由 :参照)でいえば、その揺らぎは常に弧を描くように変化しているはずだ。