【 ART OF LIFE ② 】
前回に引き続き、「ART OF LIFE」の音楽的な解説をしたいと思う。
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半音でベースラインが下がっていく下降進行という、哀しみが引き立つマイナーキーのコード進行に包まれながら、時々少し明るいトーンになりかけつつ、切ない世界が展開する。
実は、サビなど中心的な存在ではない、このような場所のメロディーをじっくり見ても、YOSHIKIがそのメロディーと和声を、心の震えに沿って究極まで研ぎ澄ませて生んでいることが、よくわかる。
そのあたりを解説してみたい。(メロディーは「移動ド」での表記。この連載では、全てこのスタイルで表記する )
〜「I Melo ①」〜
最初のメロディーは「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」だ。
続くメロディーは「ソレドレ〜レドシシドド〜(シ〜)」と、最初のメロディーと同じようなメロディーの抑揚とリズムのまま、少し下に下がった感じのメロディーとなる。
これらはいったい、どういうことなのか。
まず、「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」というメロディーが、ちゃんとYOSHIKIの心から生まれた、命のあるオリジナルなメロディーであること、そしてそのメロディーが他のメロディーには代わり得ない、唯一無二な存在であることがポイントだ。
つまり「究極まで研ぎ澄まされたメロディー」だ。
だから、続くメロディーは、そのまま少し低くなったような「ソレドレ〜レドシシドド〜(シ〜)」というメロディーとなって、自然につながっていく。
そしてその後、再び「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」というメロディーが来るけれど、心から生まれているからこそ、単なる繰り返しではなく、僅かに違ったニュアンスが必要になる。
それを表現しているのが、メロディーを支える和声の変化なのだ。
【Em-B/D♯】と【Em-D】の違いは、【Em-B/D♯】の方が若干濡れた感じ、【Em-D】の方が若干乾いた感じ、というものだ。微妙だけど、誰もが必ず同じように感じる、和声の不思議だ。
1. 序章としての歌(譜面では「I Melo」)
静かなイントロに続いて、序章としての歌が始まる。
前回解説したように、イントロの和声がこのキーのホームグラウンドである「Em」というコードに落ち着こうとしつつも、そこへ落ち着かずにCとBを繰り返していた後、このEmが始まるため、心はとても安心しながら歌を迎えることになる。
そして、YOSHIKIがとても素直な心で曲を生んでいる証である、聴いた瞬間、心にそのまま溶け込むようなメロディーの切ない歌が始まり、聴いている人はどんどん「ART OF LIFE」という曲の世界に引き込まれていく。
前回解説したように、イントロの和声がこのキーのホームグラウンドである「Em」というコードに落ち着こうとしつつも、そこへ落ち着かずにCとBを繰り返していた後、このEmが始まるため、心はとても安心しながら歌を迎えることになる。
そして、YOSHIKIがとても素直な心で曲を生んでいる証である、聴いた瞬間、心にそのまま溶け込むようなメロディーの切ない歌が始まり、聴いている人はどんどん「ART OF LIFE」という曲の世界に引き込まれていく。
半音でベースラインが下がっていく下降進行という、哀しみが引き立つマイナーキーのコード進行に包まれながら、時々少し明るいトーンになりかけつつ、切ない世界が展開する。
実は、サビなど中心的な存在ではない、このような場所のメロディーをじっくり見ても、YOSHIKIがそのメロディーと和声を、心の震えに沿って究極まで研ぎ澄ませて生んでいることが、よくわかる。
そのあたりを解説してみたい。(メロディーは「移動ド」での表記。この連載では、全てこのスタイルで表記する )
〜「I Melo ①」〜
最初のメロディーは「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」だ。
続くメロディーは「ソレドレ〜レドシシドド〜(シ〜)」と、最初のメロディーと同じようなメロディーの抑揚とリズムのまま、少し下に下がった感じのメロディーとなる。
そして、再び同じ「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」というメロディーが繰り返されるけれど、そのメロディーを支える和声は、微妙に最初の時とは違っている。
譜面を見て頂くと分るが、最初のメロディーの時は【Em-B/D♯】、そして2回目の時は【Em-D】となっている。(「I Melo ①」の1段目 2:12〜と2:24〜)
譜面を見て頂くと分るが、最初のメロディーの時は【Em-B/D♯】、そして2回目の時は【Em-D】となっている。(「I Melo ①」の1段目 2:12〜と2:24〜)
これらはいったい、どういうことなのか。
まず、「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」というメロディーが、ちゃんとYOSHIKIの心から生まれた、命のあるオリジナルなメロディーであること、そしてそのメロディーが他のメロディーには代わり得ない、唯一無二な存在であることがポイントだ。
つまり「究極まで研ぎ澄まされたメロディー」だ。
だから、続くメロディーは、そのまま少し低くなったような「ソレドレ〜レドシシドド〜(シ〜)」というメロディーとなって、自然につながっていく。
そしてその後、再び「ラミレミ〜ミレドレミミ〜」というメロディーが来るけれど、心から生まれているからこそ、単なる繰り返しではなく、僅かに違ったニュアンスが必要になる。
それを表現しているのが、メロディーを支える和声の変化なのだ。
【Em-B/D♯】と【Em-D】の違いは、【Em-B/D♯】の方が若干濡れた感じ、【Em-D】の方が若干乾いた感じ、というものだ。微妙だけど、誰もが必ず同じように感じる、和声の不思議だ。
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