[前回は・・・]

 周知の通り、シングルリリースされた「WEEK END」はアルバム「BLUE BLOOD」に収められた音源とはアレンジが異なる。
 
 レコーディング前にアレンジ作業を進めていく中で当時の僕が感じたのは、このアレンジが今後予定しているアルバム制作における、新たな音楽性を示しているのだろう、というものだった。
 
 そもそも「BLUE BLOOD」の制作がインディーズ時代からの「進化」を意図していたので、次のアルバムはさらなる進化を遂げるはずだ、という確信が僕にはあった。
 
 だから、TOSHI、HIDE、PATA、TAIJI、YOSHIKI5人の個性がより強く音楽に反映され、激しさも美しさも音質もより磨きがかかり、作品のスケールも大きくドラマティックになっていくはずだと思っていたのだ。
  
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 そんなイメージを持っていた僕にとって、後半のBメロから展開する新たなアレンジは、まさに僕が期待していた音楽的な進化そのものだった。

 ギターソロ後のAメロに続くBメロに入った瞬間、バックグラウンドのバンドサウンドが消え、TOSHIの歌とストリングスだけになる。