最近、酒をたしなまない若者が増えている、と聞く。

 健康の面から言えば、悪いことではない。
 経済的にも無駄がなく、お酒の必要がない人生は個人的に羨ましいくらいだ。

 で、僕はというと、おそらく酒はかなり強い方だと思う。

 半生を振り返ったりすれば、その記憶はたくさんの「お酒のある夜の風景」に満たされる。

 その中でも、Xの記憶に限定すると、「お酒のある夜の風景」率は格段と高くなる。

 それほどに、Xの記憶とお酒の関係は深い。