いつも苫米地英人ブロマガチャンネルをご愛読、ご愛聴いただき
ありがとうございます、チャンネル運営部です。
先週の10月24日にお送りしたメルマガの
「物理空間よりも情報空間から働きかける」ですが
大変申し訳ないことに、1つ前に
「相手に仕掛けなければならない」という記事をお送りせねばならぬところを、
運営部のミスで間違って
「物理空間よりも情報空間から働きかける」の方をお送りしてしまいました。大変申し訳ございませんでした!

つきましては、WEB上では、すでに「相手に仕掛けなければならない」の記事を
を追加で掲載しておりますのでご一読いただけましたら幸いです。
そして念のため、本日お送りするはずのメルマガとは別で
こちらにも「相手に仕掛けなければならない」を
お送りさせていただきます。
このようなことが今後無いように重々気をつけますので
今後とも苫米地英人チャンネルをどうぞよろしくお願いいたします。


相手に仕掛けなければならない


 カジノで一攫千金を狙うにしろ、株の売買で金を稼ぐにしろ、あなたの未来の事象には全て人間がかかわっています。その対象となる相手に仕掛ければ、あなたは必ず成功し、周囲からは「ツイている」と思われるでしょう。
 基本的に、皆さんの未来に関することには、全て人間がかかわっています。
 カジノで一攫千金を狙うのであれば、相手はディーラー、つまり人間です。ビジネスで稼ぐときも、人間を相手にします。自宅で株のトレードを行うにしても、ツールとして利用するのはパソコンですが、実際に株を売買しているのは人間です。
 ツキと思われる世界では、その対象として人間が介在しています。ということは、あなたの相手となる人間に影響を与えれば、確率変数は変わります。
 これは私が先に紹介した2つの確率理論とは異なります。ベイズ確率のように一回ごとの確率が完全にランダムではありませんし、デンプスター・シェイファー理論のように過去に起きた事象からの影響はありません。
 数学だけの世界なら話は別ですが、現実には必ず人間という相手が存在します。相手に影響を与えれば、確率変数は変わるのです。
 問題は、いかに相手に影響を与えるかでしょう。
 例えば、カジノのルーレットでは、ディーラーは自分の思い通りの場所にボールを投げ込むことができると聞きます。そのため、あなたが赤に賭けていれば黒に、偶数に賭けていれば奇数にボールを落とせば、あなたを簡単に負かすことができます。これはもはや確率という問題ではないでしょう。
 では、あなたが賭けたところにディーラーがボールを投げ込むように仕向ければどうでしょうか。単純に、あなたが偶数を張ると見せかけて、実際には奇数に張り、ボールを投げたディーラーに「しまった!」と思わせるのです。
 「それはただの駆け引きだ」と反論する人がいるでしょうが、そうではありません。あなたの仕掛けが「ツキ」を呼び込んでいるといえます。
 もし、あなたの仕掛けにディーラー、あるいは周囲の人が気づかなかったら、彼らはきっとあなたのことを「ツイているなあ」と思うでしょう。
 全くフェアなルールと環境であったとしても、この世に完全なランダムは存在しません。かといってルールの落とし穴を無理やり探し出すというわけでもありません。
 情報処理空間(この世は全て情報で成り立っています)に対して、なんらかのバイアスをかけて自分が有利になるようにするのです。
 この説明でまだ納得できないようなら、別のれいを挙げてみましょう。
 カジノに行き慣れている人であれば、ご存じかもしれませんが、ルーレットには絶対に勝てる方法があります。実行するとすぐに退場させられる、いわゆる「イカサマ」ですが、その方法を使えば確率計算上絶対に勝てます。投げるボールの期待値とチップの倍率を使って計算しており、長い間同じ張り方をすればよいというものです。プロの間ではよく知られています。
 この方法をあなた以外の誰も知らず、あなたがこの方法で勝ったとしたら、周囲の人はあなたを「ツイている」と思うでしょう。
 しかし、あなたはツイているとは思わないはずです。そういう方法があると知っているだけなので、ツキでも何でもありません。抽象度を上げて、自由意志で選択しているのです。
 もちろん、選択するだけであれば「ツキ」がもたらされる保証はないので、仕掛けを作って周囲にも働きかけます。
 自分で仕掛けを作って「ツキ」を得る側に立つか、他人の仕掛けに乗せられて「ツキ」を失う側に立つかーー。
 皆さんにとって「ツキ」とは、この2つなのです。