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神保町映画祭リターンズ/「カモン・ボルテージ!」佐藤美百季監督インタビュー

2018/07/20 00:00 投稿

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ニコニコチャンネル(動画配信サイト)「東京ヘッズ」とのコラボレーションによる「神保町映画祭リターンズWEB」!

今月の企画配信は「夏を感じる映画」特集です。

配信と併せて監督インタビューもどうぞお楽しみください



7/20(金)~7/26(木)「カモン・ボルテージ!」 21分 監督:佐藤美百季  
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<あらすじ>
とある漫画家、先生。締め切りも近いのになかなかやる気が
起こらない。
そんな時、突然「海へ行こう」…ということに…
何が起きるや珍道中!頑張れ、俺!

配信URL:http://www.nicovideo.jp/watch/1530797765
※期間以外は表示できませんのでご注意ください


 


佐藤美百季(さとう みゆき) 9564fca785436e244fb2c83e75c970ac3e8987f4

2008 年ニューシネマワークショップのクリエイターコースを受講。
実習作品『そ』を監督。
2009 年東京国際フォーラムにて開催された『Movies-High9』にて
『そ』が上映される。
2011 年自主短編映画『リターン』を監督。
下町コメディー映画祭1次入選。
2012 年新宿k‘s cinema にて開催された『Movies-High12』にて
『リターン』が上映される。
2015 「カモン、ボルテージ」制作。

 


 

制作の経緯をお聞かせくださいますか?

所属している『愛しあってる会(仮)』の企画がきっかけです。

メンバーが各々脚本を持ち寄って、自分以外の人が書いた脚本を監督するという企画で。

私は永田浩幸さんの脚本が、「映画にしたら面白ろそう!」と思って選びました。

当初「サンデーモーニング」というペライチくらいの短い脚本でしたが、そこに私がエピソードと台詞を追加して、今回のシナリオに仕上げました。

『愛しあってる会(仮)』は、ニューシネマワークショップで知り合った監督仲間を中心にした15名程度の映画制作グループですが、定期的に集まったり撮影のお誘いがあったりして、いつも刺激をもらってます。




タイトルの由来は?

大した由来とかはなくて…愛しあってる会(仮)の仲間内でわちゃわちゃ話してて、ノリで決まった感じです(笑)

たしか他の監督の撮影で移動している車の中で。

皆でタイトル考えようってことになって、「どんな話だっけ?」って聞かれて、私が説明するときに「だんだんボルテージが上っていく感じの話なんだよねぇ」ってのを皮切りに、「ボルテージ、ってかっこよくない!」って3人くらいで盛り上がって(笑)

そこから「カモン・ボルテージ!」ってタイトルに決まりました。

タイトル言うのも恥ずかしいっていう(笑)

撮影のときから、そこそこの年代の人から「懐かしい感じ」とか「昭和のコントっぽい」とかは言われてますね。お約束をきっちり守る感じのコメディになってると思います(笑)




冒頭の蚊取り線香の描写の元ネタは?

あれは実体験なんです(笑)ちょうど他の現場で虫がすごく多くて…。

蚊取り線香なしでは居られないのに、急いでるときに蚊取り線香が外れなくて、ボロボロにしちゃうっていう…残念な「夏あるある」ですよねぇ。

掴みとして、主人公の残念な感じとイライラした様子を出したかったので追加しました。

補足ですが、あれは最初立たなかった蚊取り線香が立つっていうラストにかかっていたりもします。



撮影日数はどのくらいでしょうか?

2日間です。かなりタイトなスケジュールでした。

1日目終わってから雨が降ってきて、2日目は小田原方面まで行って海とか外のシーンが中心だったので、どうしようかと頭を抱えたんですけど…

朝、準備して車でロケ地に近づくにつれて、どんどん晴れてきて何とかなりました。

砂浜のシーンも主人公が落胆して帰るので、結果的には曇りくらいの方がよかったと思います。



キャラクターづくり、役者とのコミュニケーションについて

漫画家先生役・坂本直季さんと眼鏡かけたアシスタント役の中澤隆範さんは

私がたまに舞台の撮影とかを手伝っている劇団「ヨロタミ」の方で、ずっと一緒に作品撮りたいなって思ってたので、今回お声がけしました。

「ヨロタミ」は坂本直季さんが座長をされてる劇団で、普段からコメディタッチな芝居も多くて、勝手にキャラクターとかも膨らませて、想像で若干あて書きっぽく増やした台詞もあります。

役者さんとのコミュニケーションは、衣装合わせのときに少しリハーサルっぽいことをやった程度ですかね。

漫画家とアシスタントふたりの関係性とか会話が面白い作品だと思うので、脚本上でイメージしたキャラクター設定をキャストさんにお伝えしました。

漫画家役の坂本直季さんには「憎めないバカ」やってくださいってお願いました(笑)

中澤隆範さんには、先生との長年の付き合いがあるので、尊敬とまでは行かないけど、ある程度「しょうがないなぁ」と受け入れている感じを出してもらい、

もう一人のアシスタント役・後藤直樹さんには、まだこの役は漫画で食っていくかどうか迷っているくらいの状態で、「俺はこの人たちみたいにはならない」とか「ここだけじゃねぇから」みたいな強気な感じを出して欲しいとお伝えしました。

この3つのキャラが組み合わさってオヤジだけど男子中学生っぽいガヤガヤした感じというか…傍目にはおバカに見えるんですが、当人は至って真面目という感じが出てると思います。




撮影または制作の苦労話は?

撮影当日は7月とは思えないくらい寒い日で、海のシーンは皆ガタガタ震えながら撮影してました。

カメラマンの方には海の中から撮影してほしかったのですが、海パンを忘れたらしくパンイチで海に入ってもらうことになりました。

寒さでカメラを持つ手が震えて、一部ブレブレになっている箇所があるのですが、逆に臨場感がある映像が撮れていたのでOKにしました。

あとは車から落下させる人形をつくるのが大変でした。

段ボールとかを使って、3人くらいで試行錯誤しながらつくったんですが…なかなか時間がかかってしまいました。

最初は人形を2体つくって、お約束通りに2人とも後部座席から飛び出す予定だったんですが、1体つくるだけで時間切れになってしまい断念しました…。




現場はどのような雰囲気でしたか?

今回で監督は3作品目で、久しぶりだったこともあり見事にテンパりましたが

普段から一緒にやってる仲間なので、和気藹々とした現場の雰囲気に助けられました。

いつも他の現場では、美術や小道具を担当してるのですが、今回は監督やりながら美術もやって兼任が大変でしたね。

今回のことで逆に、普段自分がやっているポジションの大切さにも気が付きました。




こだわりのシーン、お気に入りのシーンは?

車から落ちるシーンですね。

脚本の永田浩幸さんからも「ここは面白く撮って」って言われてたのでこだわりました。

とくに運転席に居るアシスタントの「やっちまった」っていう表情には拘って何度か撮った気がします。ここは笑えるので是非見てもらいたいです。

気に入ってるシーンは、帰りにコンビニに立ち寄ってアシスタント2人がアイスを食べてるシーンで、2人が顔を見合わせるところです。ここは、すごく気に入ってて繰り返して何度も見ました。

その後に繋がるとこで先生が「街がきれいだ―!!」って叫ぶシーンも評判いいです。

先生の「単純」で憎めないキャラを象徴する台詞なので、反響が多いのは嬉しいですね。




映画を撮りはじめたきっかけ

2年半くらいオフィスワークをしてて、事務所でこもって仕事をしてると、「暑いのか」「寒いのか」も分からない日々を送っていて、季節感もないっていうか…。

外の様子が分からないし、「生きてる実感が欲しいな」と思ったのがきっかけです。

もともと映画が好きで、映画のメイキング映像とかも楽しそうだなって思っていたので、自分もやってみたいと思ってNCWに入りました。

ちょうど高校生3年生くらいの時に近所に映画館ができて。

毎日通ってたので公開中の作品は全部見ちゃって、観る映画がないときは予告編だけ観て帰るっていう…そのくらい通ってましたね。

いまはコンスタントに映画づくりに参加できて充実しています。




影響を受けた監督、映画

三木聡監督の「イン・ザ・プール」が好きです。あとは兄の影響で「酔拳」とかジャッキーチェンの映画もよく見てました。ジャッキーチェンの映画は追手から逃げるシーンが必ずあって、逃げながら派手にいろいろ壊していくのが面白くて好きでした。




映画制作で大事にしていることは何でしょうか

事前準備です。現場が滞りなく進むようにシミュレーションをして、タイムスケジュールを考えて。

私はアドリブとかが全然出来なくて結構ドンくさいタイプなので、とにかくテンパらないように事前準備は大事にしてます。

喋るのが苦手でアングルとかを言葉で伝える自信がないので、カメラマンとの意思疎通のために絵コンテも準備します。

あとは人によっては控えめな発言というか…自分の監督した作品を「大した作品じゃないです」みたいに謙遜することがあると思うのですが、

私は自分が監督をした作品でも、「120%頑張りました」とか「面白い映画ができました」って言いたいと思っています。

だって、そこに関わってくれた人に申し訳ないので…。自分の監督作品であっても、そういう発言はしないように気を付けています。



監督としての今後の活動について

せっかく、ここまで映画をやってきたので長編を撮ってみたいと思います。

長編はすごく時間はかかってしまうと思いますが、長い目でみて挑戦してみたいことのひとつです。

それとあとひとつ、今まで男性が主役の作品ばかりなので、女性が主役の作品をつくりたいです。いま少しずつですが脚本を書いています。

美術としてチームで作品づくりをしていくことも楽しいですが、今後も監督はやっていきたいと思います。





ー長時間のインタビューありがとうございました。








取材・文:向日水ニャミ子

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