情報中毒の文章練習

【ネタバレ含】偽史・ダンガンロンパ - ifの話

2015/11/28 02:53 投稿

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軽率に書く、と宣言したので、推敲や論理構築、精密な章立てよりもまず書くことを先行させる(予防線)



タイトル通り、ここからはPSP用ソフト『ダンガンロンパ』(スパイク・2010年)について話をする。「偽史」というのは、多くの作品で言われる「正史」、もっとも正当であるとみなされる展開や結末に対して用いるために用意した語で、つまり、ifの話、もしもあそこでこうだったなら、という空想を語ろうという趣旨だ。

これはとてもとても重要なことなので何度でも書くのだが、『ダンガンロンパ』はとてもよい作品である。大好きだ。

強烈なキャラクターたち、背景も含めてきっちり尖らせたビジュアル、物語をけん引する謎、十分などんでん返しを含む展開も、プレイ中は楽しくて楽しくて、一気に遊んだ。
ケチをつけて、ミソをつけて、けなしてかかりたいわけでは断じてない。分析的に作品を読むのが好きだし、大好きだからこそ、「ここがこうだったらどうだろう?」と思考を進めてしまうのだ、と、明らかに言い訳めいていることを承知で、でも何度でも書く。

『ダンガンロンパ』が好きだ。あれが正史だ。
絶対に。

でも、それとifの話は別だ。別だということにして、語らせてほしい。
実質的にダメ出し風に見えるだろう。見当違いのことを言っているのかもしれない。
でも、『ダンガンロンパ』の話がしたい。

当然ながら、正史と対比しながら語っていくので、本作の致命的なネタバレが含まれる。未プレイ、もしくはアニメ未視聴組は速やかにブラウザバックしていただきたい。どうぞよろしく。

(ここからしばらく空白)























……十分な空白を置いただろうか。

では、開始。



1.Chapter 2のif

 なんと言っても、本作で大きな決断がなされたこのチャプターについて考えたい。十神白夜があのような形にまとめられたのはなぜだろうか?
 このChapter 2の「被害者」は、シナリオの要請から宿命的に退場せざるを得ないともいえるので、それは良いにしても、主人公・苗木誠に対する一種の仕込みとして、十神の仕掛けた戦略はいささかその強度が低いように思える。
 あれだけ仕込んだのなら彼は彼なりに真実は見えているはずで、だとすればこのChapter 2内では十神は一切驚いてはいけないのではないだろうか(そうでないと間抜けすぎる)。

 苗木たちにとってはともかく、せめてプレイヤーにとって「十神はいつか犯人になるかも」という思い込みを維持したほうがよりスリリングだっただろうし、あるいは早々に退場してしまって、「まさかこれだけの大物がさっさと退場なんて!」という効果を生んだらどうだっただろう(※シリーズのファンの皆様、おっしゃりたいことは分かっているつもりであります)。
 Chapter 2の十神の強度の低さは結果、十神の生存可能性を著しく高め、最終生き残りメンバーに彼が含まれることがほぼ透けてしまっていたように思う。

 ※学級裁判パートの構造上、最終メンバーが数人いるであろうことはまず間違いなく、「頭脳派」と「バカ」がそれぞれ一定数確保されないといけないこともほぼ決まりだろうから。

 Chapter 2の隠し玉の一人、ジェノサイダー翔と十神の関係性から言っても、このチャプターで十神が退場しないのならば、相当の後半までの生き残りは固い。腐川の情報を更新しておいて十神との関係をいじらないなんて、もったいなすぎるからだ。
 したがって、これからの数チャプターを生存するに違いない十神の機能としては「いつも微かに犯人くさい」という形がありえただろうし、そのためには彼はもう少しだけ有能であってもよかったんじゃないだろうか。
 これは次項・Chapter 3のifとも関連する。



2.Chapter 3のif
 このチャプターもプレイヤーにとっていささか親切過ぎた印象がある。何と言っても犯人が目立ちすぎる。ハプニングが起こり、皆がばたばたと走り回る際、犯人が積極的に誘導に回っているシーンが多すぎた。
 それ単体は難易度調整というメタな要請によるものとしてある程度は仕方ないにしても、いや、だからこそ、彼女のキャラクターを死なせることにつながっている気がしてならない。
 何せ彼女は超高校級のギャンブラーなのだから、「対人の賭け」であれば勝てるはずなのだ。ここで自分が出しゃばらなくても、苗木が、霧切が、十神が、都合よく誘導してくれるように……という(彼女からの一方的な)対人戦は成立しうるし、そうしていればあんなに目立つことはなかった。
 仮にそうでなくても、誘導においては十神がもっと積極的に彼女の仕事を奪っていておかしくない。彼女に誘導されているということは、十神の有能さが隠れているともいえるのだ。
 というわけで、十神にもっと積極的に誘導に回っていただきたかった……と、これは本当に強く思う。彼女の才能のためにも、また、彼自身の疑惑を強化するためにもだ。
 ところで、『才能で必然的に勝ち、だからこそ、才能を根拠に敗北する』というパターンは、『2』でしっかり利用されていた。『2』もいいよね。好きです。



3.Chapter 5のif
 重要な分岐点の選択肢は、「霧切のウソを追及する/しない」よりも、「霧切を追及する/しない」であったほうがもう少し本質的だったと思う。
 「ウソをついている」という認識にしてしまえば、あの時点での霧切が「自分が生き残るために無理筋を通す」形になってしまう。真実の追及が是とされるルールに乗ってきたプレイヤーにとって、ここで反転的思考に転じなければならないのはなかなか苦しいのではないだろうか。
 個人的な願望としては、ここでは苗木VS霧切をもっと立てて、苗木が疑惑を跳ねのけるほどに結果的に霧切が追い詰められていく構図を強調してほしかった。
 苗木か、でなければ霧切である、という二択と見せかけ、霧切は「それこそが罠」と知りつつ、二択を超えた第三の選択肢を探るため、苦しいながらに苗木に追い詰められながら戦う。
 苗木としても、自分の疑惑を晴らすことが霧切を追い詰める結果になることを察しながら、「自分は絶対に犯人じゃない」という真実を頼りに、霧切もまたこの疑惑を振り払ってくれることを信じて霧切を追い詰めてみせてほしい。
 苗木が「自分は犯人じゃない!」と叫び、では犯人は霧切……と流れかけた場を、苗木がまた「霧切さんが犯人だなんて言ってない」と引き戻すような、それに霧切が笑って「私もそう思うわ。私は犯人じゃない。そして苗木くんが犯人だなんて言わないわ」と応えるような展開を見たかった。
 ※別の逆転する何かにこういう構図があったような気がする。

 また、もうひとつのifは、霧切が死んでいる(と見せかける)ことだ。身元不明の死体は霧切である、と誤認しながら進行し、苗木が犯人と指摘される。
 この展開のポイントは、「ウソの手がかりからはウソの真実が導かれる」という構図だ。モノ紛れたウソによって苗木自身が犯人は自分だと指摘する。「『この手がかりから考えると』犯人は僕だ」と。しかもそれがモノクマに追認されることによって、残りのメンバーに疑惑を抱かせる。「この結末が導かれるならば、手がかりのほうが間違っているのではないか? モノクマが真実を語るとは限らないのではないか?」と。
 そして、オシオキをかいくぐった苗木が監禁されていた霧切を救出する、と。

 そういえば、霧切の才能がもうちょっと早く出ていたなら、その肩書が疑いのエアスポットになって、「その裏をかいて」という路線で十神と対決するというifもあるなあ。






 ……ああ、書いた書いた。
 もうちょっと細かいことは当時はあれこれ思ったのだけれど、さすがに少し記憶が遠くなっている(発売直後に遊んでいる)。

 プールは殺人現場にしてほしかったなあ(血染めのプールは好きである)、とか、Chapter 4はいくらでも捌きようがあって空想が捗るとか、そんなようなことだ。
 誰かと会話していれば出てくることも、文章を書くだけではうまく出てこないものだ。

 あと、『2』との関係性ね。
 まったく、『2』は『2』でさ、あれこれあるのよ。うん。
 それはそのうちまた、時間を見つけて語りたいものです。 



 ……実はわりとマジで「たたかれませんように……」とか思っている。 
 自意識過剰過ぎである。
 大丈夫大丈夫、無名人のブロマガなんて読まれないよ!


 レッツ軽率公開!

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