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無駄に真面目に考えてみた

【アニメ】ノーゲーム・ノーライフ ~第三話からの評価が大荒れの原因を考える~

2014/05/01 14:41 投稿

コメント:7

  • タグ:
  • アニメ
  • ノーゲーム・ノーライフ
  • 2014年春アニメ
  • ラノベ原作アニメ
【カテゴリ】アニメ
【タイトル】ノーゲーム・ノーライフ アニメ公式サイト
【筆者属性】原作1巻のみ既読
【論  題】ノゲラとは何だったのか
※ネタバレ注意 (アニメ4話まで・原作1巻まで)



今期(2014年春)アニメ、ノーゲーム・ノーライフ(以下「ノゲラ」と略称)。

現代社会を拒絶したゲーマー兄妹が、ゲームですべてが決まる異世界に「生まれ直す」というストーリー。


駆け引き担当の兄「空」とロジック担当の妹「白」の「  」(くうはく)コンビ

1話、2話の導入部は、
独特の色彩とテンポの良い構成、松岡さん・茅野さん・日笠さんら声優の演技が巧く噛み合い、今後の「ゲーム」への期待の高まる良い内容だった。
ニコ動のコメントも好意的なものが多かったように思う。



日笠さんのアップダウンの激しい演技が印象的

ところが、
「ゲーム」が本格的にはじまった3話に対する反応は賛否両論
かたや「面白い」という反応。かたや「つまらん」「ゲームですらない」といった反応。
個人的にも、面白いと思う一方、どこか腑に落ちないものがあった。
今回は、賛否両論を生んだ原因について考えていきたい。



●3話の展開をおさらい
空と白は王座を巡って「駒が意思をもって動くチェス」をすることになった。
当初はロジック担当の白が、持ち前の頭脳で敵を追い詰めていく。
しかし「意思をもった駒」は自らの命を捨てる動きに従わず、手を縛られた白は逆に追い詰められてしまった。
ここで兄にバトンタッチ。兄の空は当ゲームをチェスではなく「ストラテジーゲーム」と定義。手番を無視し、演説「かわいいは正義」によって味方の士気を上げ、演技「泣き落とし」で敵のクイーンを寝返らせるという展開。



ニコ動のコメントが荒れだしたのもこの辺りからだ

その後、敵の二つ目のイカサマ・洗脳が登場して再び劣勢になったところで三話はひき。しかし四話で敵クイーンに第三勢力を築かせて敵を追い込み、最後は「暗殺」で敵キングが自滅するという結末。

主人公のルール無用に見えるの振る舞い。それが3話の評価を分けることになった。
それは何故か。その原因を真面目に考えてみた。

●何を期待していたかの違い
筆者個人としては、このような展開もアリで、面白いと感じる。
空が「ストラテジーゲーム」だと言うように、もしもこの作品が戦記モノであったならば
敵の調略、洗脳、工作活動からの内紛惹起・暗殺と、意外性あふれる垂涎の展開が起こっていることになる。

しかし、ノゲラに求めていたのは何でもありの意外性だろうか。
おそらく、少なくない視聴者にとってはNoである。

本作品は「頭脳戦」との触れ込み。1話も2話も普通のチェスに始まり、ポーカーやジャンケンといったルールの確立しているゲームが選ばれ、そのルールの中でイカサマを含めた駆け引きが繰り広げられていた。
ここから想像し、期待する展開は、ライアーゲームやカイジのような、
確立したルールによって縛られた中で如何に相手を出し抜くかという頭脳戦
ではないだろうか。

このようなジャンルにおける面白さは「出し抜かれる意外性」。してやられたという興奮。
物語の主人公は、視聴者を出し抜くことも求められる。また視聴者もゲームの対戦相手の立場から裏切られることを期待する。ここで視聴者にルールを隠すことは許されない。視聴者に対してアンフェアだからだ。

ノゲラ3話の展開は、視聴者どころか敵すらも知らなかったルールの判明から生じる意外性であって、駆け引きによって出し抜いたわけではない。大貧民で突然ローカルルールの適用を宣言されたようなもの。対戦相手的立場から楽しもうとしていた視聴者は肩透かしを食らったことだろう。

これを「元々何でもあり」と許容できるか、「ルール無用」と付き合えないかが、視聴者の評価の分かれ目になったのではないだろうか。


●「ゲーム」とは何か
「何でもあり」か「ルール無用」か。視聴者の態度の違いは、
「ゲーム」という言葉にどのようなイメージを抱いているかに拠るのではないだろうか。

ゲームとは何か。その定義は様々に語られる。 wikipedia
しかし、「ルールに支配された」という要素を取り上げない定義を私は知らない。
ここでは特にコスティキャンによる定義を引用したい。
「充分な情報の下に行われた意思決定 (decision making)をもって、プレイヤーが与えられた資源を管理 (managing resources)しつつ自ら参加し、立ちはだかる障害物を乗り越えて目標 (goals)達成を目指す」
この定義に拠ったとき、ノゲラ3話の「チェスのような何か」は「ゲーム」であっただろうか。決して「充分な情報の下に行われた」とは評価できない。


当定義に拠らなかったとしても、
「チェスのような何か」はルールに支配されたといえるだろうか。

「チェスのような何か」にも明確なルールは存在したかもしれない。
しかし作中、ゲームプレイ前に明かされることは無かった。明確でないルールをルールと呼ぶことはできない。
※どのようなルールが適用されていくかを分析するゲームも存在する(例「惨劇RoopeR」)が、そのようなゲームであっても、ルール適用のルールが予め明確にされる。

新しいゲームに直面してルールを確認せずにプレイを始めた主人公は何をやっているのだと、ゲーマー視聴者たちは隔靴掻痒だっただろう。しかもゲームを持ちかけた敵すらも知らなかった様子である。意外ではなく論外。ルールを明確にしなかった当事者の間が抜けていただけ。これはこれでコメディとして滑稽だ。
そもそもテンポが良すぎて「頭脳戦」にあるべき手に汗握る暇が視聴者に無い。演出もコメディ寄りに思える。

「ゲームですらない」という批評コメントがここまで意識していたかはわからない。
しかし「ゲーム」に対して真摯であればあるほど、ゲームにおける頭脳戦を謳うノゲラの展開には疑問を持たざるを得ないように思われる。

ということは「頭脳戦」と銘打って勘違いさせたマーケティング戦略が戦犯なんじゃ……


他方で、「ゲーム」を単なるエンターテイメントショーとして捉えている場合、
観客にすぎない視聴者にとって超展開は望むところである。
※もっとも、ゲーム実況というショーが1つのジャンルを形成するニコニコ動画において賛否両論なのがノゲラ3話である。これは、自分がプレイしない場面であっても、観客に留まらないゲーマー視聴者が多いということではないだろうか。もしゲーム実況するならば視聴者がただの観客ではなく、自分のスタイルを重ねるゲームプレイヤーであるということも意識した方が良いかもしれない。


●「何でもあり」と捉えた場合のノゲラ
それでは、ルールに支配された「ゲーム」ではなく、「何でもあり」という前提でノゲラを見たとき、どう感じるだろうか。


筆者は面白いと感じているが、それは戦記モノというベクトルで様々な脳内補完を経ている。
そして戦記モノと捉えたとしても、難点が残っている。
なぜなら主人公は「何でもあり」で動いていながら、敵がルールに縛られているからだ。それは知略でもなんでもない。チート級の俺TUEEEE系であり、「頭脳戦」たる本作に求める要素ではない。
また、「何でもあり」である以上、全ての展開がご都合主義に見えてしまう。
相手が強敵でなければ戦記モノは面白くない。はたしてノゲラの敵は強敵であっただろうか。主人公が感知できない魔法というイカサマを盾にゴリ押ししていただけのように思う。


ゲームを称し、ご都合主義の超展開でも面白い作品は存在する。
遊戯王だ。
遊戯がバーサーカーソウルを発動してモンスターカードを引き続ける展開は、ご都合主義以外の何物でもない。しかし面白いと感じる。
あくまでも私見であるが、その原因は、
  • 読者・視聴者は出し抜くべき対戦相手ではなく決闘の観客であり、そもそも超展開を許容する地盤があったこと
  • 実際にカードが出回ってからは、漫画・アニメの決闘が「理想のデュエル」あって、しろ超展開であってほしいという夢が込められていたこと
  • 敵も超展開を繰り広げられていたことで、何となくフェアな感じが保たれており、超展開も明確なルールの範囲内であると飲み込むことができ、ゲームの体を成していた
ことにあると考える。
そして遊戯王の面白さは、
良い所で神のカードをひいてくれる「期待通りの超展開」の盛り上がりと興奮にある。
※咲もこの分野かなと。いいところで嶺上開花して盛り上げてくれる。

この場合、視聴者を出し抜くことを考えてはいけない。
むしろ、視聴者の期待に沿った超展開を提供しなければ「面白くない」。
視聴者を出し抜く超展開に、視聴者は付いて行けない可能性があるからだ。

今後、筆者は遊戯王と比較しながらノゲラを視聴しようと思う。
そして主人公と並ぶ超展開を繰り広げる敵の登場を期待したい。


【結論】
「ゲームの頭脳戦」と考えると肩透かしを食らう。
ノゲラは「頭脳戦」アニメではなく「超展開」アニメとして楽しめるかもしれない。


※テンポは良いのだから「怒涛の展開」と宣伝した方が良いんじゃないかなぁ

【私的教訓】
意外性と超展開は紙一重。

コメント

IWD1@PhotoshoP
No.5 (2017/07/23 22:57)
先日、ニコ生で一挙放送がありましたが、タイムシフト予約は3000程度と、人気がないなあと思っていました。
私は1話で切っていましたが、やはりそうでしたか。
黄昏
No.6 (2018/02/18 18:44)
真面目系主人公だったら面白い展開にできたんだろうけどね。実際私もチェスシーンはくそつまらないと思った。捨石になれない駒を説得する展開ならまだしも。
ゲスト
No.7 (2019/10/16 21:43)
一番のロジックの破綻は、現実社会が糞ゲーという社会不適合者のゲーマーが、ゲームの実力ではなく現実社会の勝ち組のようなスキルでゲームを攻略していくところですね。そのスキルでどうぞ現実社会を謳歌してください。絶対に負けないチェスの腕前ひとつ取っても現実社会で十分遊んで暮らせて余りある生活が送れるでしょう、笑
ゲームという、遊びかもしれないが勝ち負けが必ずあるという世界の厳しさみたいなものを期待したが時間の無駄でした。
みなさん題名に騙されないでください、作者はゲーマーでもなければ、ゲームが何たるかも理解してません。
3話まで観た時間を返して欲しいと思いつつ、いろいろ勉強になりました。
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