電子書籍の夜明けまであと一歩といったところ。
先日、Google Playがリニューアル、コミックや小説といった電子書籍の販売がスタートしました。日本でも、スマートフォンで手軽に本を買ったり読んだりできる時代になりつつありますね。
Google Playの電子書籍を読むためには、専用アプリ『Google Play ブックス』が必要ですので、さっそく試してみました。
結論から言うと、このアプリはどちらかと言えばNexus7をはじめとするタブレット向きに作られています。スマホでも、小説など文章メインの本なら読めますが、コミックなどビジュアル重視の本の場合、ちょっとツラいところがありますね。
■文庫本の小説は問題なく読める
アプリには、サンプルとして太宰治の「人間失格」そはじめとする文庫本が収録されています。こちらはスマホの画面でも問題なくサクサク読めますね。
■コミックは画面が小さい
コミックを読み始めると、最初に気になるのが画面の小ささ。ギャラクシーS IIIの4.8インチ画面でも、ふきだしのセリフは読みにくいです。画面をダブルタップすれば拡大できますが、マンガを読むあいだ、ずっと画面を小きざみに動かし続ける必要があってめんどくさい!
あと、スマホでもタブレットでも、画面を横向きにしても見開き表示にならないのも残念ポイント。雑誌だと迫力のある見開きが、バッサリ真ん中で切れてます。
■アプリのデキというより、電子書籍のデキが悪い
以上、小説とコミックをそれぞれ見てみましたが、アプリの性能というよりは、提供されている電子書籍のデータのつくりが雑なだけのような気がします。
とくに問題なのは、ちょっとサイズが大きいビジネス書。本をそのまま画像データにしたものなので、スマホの画面で見たら文字が小さいのなんの。さらに、本編の前後にある白紙のページまで含まれており、「これ電子書籍にする意味あるの?」と首をかしげっぱなしでした。
また、アプリ本体にも「Google Play以外で購入した電子書籍データを読み込めない」「アプリが途中でフリーズ/クラッシュする」など、直して欲しいところがちらほらあります。
電子書籍の読者が増えれば、いずれスマホでも読みやすい電子書籍のかたちができ上がっていくとは思いますが、それには少し時間がかかりそうですね。
(金本太郎)
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