ほんとうにすばらしい生活をしている人なんて、一握りです。きっと。
ミズーリ大学コロンビア校の研究者らによると、フェイスブックの友達の投稿にうらやむ気持ちがうつ病の原因となるそうです。IT情報メディアのTechCrunchなどが伝えていました。
この実験は、学生700人を対象に行われました。フェイスブックを「友達や家族と触れ合うため」に使っている人に比べ、「友達の生活の様子を確認するため」に使っている人はうつ病の症状が起きやすいという結果になったそうです。
「SNS疲れ」が叫ばれて久しいですが、ついにうつ病の原因にまで上り詰めました。おめでとうフェイスブック、君はネット界の劇薬だ。
フェイスブックでうつ病にならないためには
では、フェイスブックを見てうつ病にならないためには、どうしたら良いのでしょうか。
交流が増えすぎたことによる「SNS疲れ」であれば、見る時間や友達の数を減らせば解決することが多いものです。詳しくは、以下の記事から。
しかし、うつ病になる人は交流が多すぎるのではなく、友達の投稿内容からくるもの。使う時間を減らすことは気持ち的に難しいでしょうし、根本的な解決にはなりません。
ではどうすればよいのか? ここはひとつ、気持ちの持ちようを変えてみましょう。
どうせみんなアピールさ
フェイスブックが原因のうつ病は、友達のすばらしい生活を見てしまったことにあります。高い買い物や、いいところに旅行している姿などなど。
しかし、考えてみてください。あなた自身がフェイスブックに投稿するとき、少し無理をしてでも良い生活をして見えるよう苦労していませんか? それは、みんな一緒です。
高い買い物をした写真を投稿している友達は、もしかするとカードの分割払いがかなりたまっているかもしれません。良い所に旅行している人は、実はそんなところに行ってないかもしれません。
恋人の写真を投稿していた? ネットで拾ってきた画像です。ツーショットで写っていた? 合成画像です。
あなたがフェイスブック内では無理をして自分よく見せているように、友達たちもまた無理をしているのです。よりよい生活をしているように見える人は、より無理をしているはず。
中には本当に素晴らしい生活を送っている人もいるかもしれませんが、そんなものは一握りです。もしそんなに充実した生活をしている人がたくさんいたとしたら、日本の出生率はこんなことになっていません。
ひねくれた考え方かもしれませんが、うつ病になるぐらいだったらひねくれオジサンになった方がマシです。「どうせみんな無理してる」。これぐらいの感覚で、良いのではないでしょうか。
SNSは便利なものですが、使い方を間違えると時にあなたの心身をむしばむ存在になりかねません。自分の生活を潤わせてくれる存在になってくれるような心構えが、必要なのではないかと思いました。
研究結果:Facebookは鬱病の原因になりうる[TechCrunch]
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