「自分には関係ない話だと思ってました...」(Aさん談)
「何していますか? 忙しいですか?」
LINEを通じて本人になりすまし、WebMoney(ウェブマネー)など換金性の高いプリペイドカードの情報をだまし取る「LINE乗っ取り詐欺」。どれくらいの人が被害を受けたのかはハッキリしていませんが、LINE自体は広く利用されているサービスですから、それなりの数の被害があるようです。
私の周囲でも、何人かLINEのアカウントを乗っ取られた人がいます。彼/彼女たちに、「対策はしていたのか?」「実際に被害はあったのか?」、当時の状況を聞いてみました。
Aさんの場合:3万円の被害
LINEをどれくらい使っていますか?
スマホとパソコンで使ってます。メッセージのやりとりと、グループトークがメインです。
乗っ取りにはいつ気づいた?たぶん、乗っ取られてすぐです。友人がFacebookのメッセージで教えてくれました。
気づいてからの対応は?LINEに問い合わせをしたんですけど...返事は来ませんでした。
しょうがないので新しいアカウントを作って、友人に知らせてまわりました。
古いアカウントは放置状態です。
友人が引っかかってしまって、3万円ぶんのカードをだまし取られたんですよ...
僕にも責任あるんで、被害額の半分を払ってます。めちゃ痛いです...
あとは参加しているグループのいくつかを解散させられてしまったので、グループに残しておいた写真なんかが消えてしまったのも残念です。
パスワードやPINコードは設定していました?メルアドを登録したとき、パスワードは設定していました。PINコードは...設定していませんでした。
Bさんの場合:2回乗っ取られる
LINEをどう使っていますか?
パソコン版で使っていて、スマホではあんまり触っていません。グループトークをよく使っていました。
乗っ取りにはいつ気づいた?友人からFacebookやSMSのメッセージがたくさん飛んできたので、すぐ気づきました。
気づいてからの対応は?メールでLINEに連絡を入れました。
乗っ取られたアカウントは凍結されたみたいで、買ったスタンプやポイントは新しく作ったアカウントに無事に移されていました。
ただ、そのあとで新しいアカウントがもう一度乗っ取られちゃって。そこでLINEをやめちゃいました。
買ったスタンプくらいです。友人に被害がなかったのが不幸中の幸い。
あとは友人・知人への説明や連絡にたくさん時間がかかったのが、被害といえば被害かな。
一度乗っ取られたあと、PINコードは設定したんですが、それでも乗っ取られました。
前と同じパスワードを使っちゃったのがマズかったと思います。
以上、被害者の声をお届けしました。
今回、お話を聞いたAさん・Bさんに共通していたのは、「パスワードを他のサービスと使い回していた」こと。ただのメッセージツールだから、適当なパスワードでいい...と思っていたところをやられたわけですね。
セキュリティの最初の砦であるパスワードを強固なものにしておかないと、他の対策も無意味になってしまいます。以下の記事もご一読ください。