かつて夢見た22世紀は、意外と早くやってくるのかもしれません。
10月23日から26日まで日本科学未来館で開催されている「デジタルコンテンツEXPO」は、先進技術の展示会です。もともとは研究者や技術者が多く集まるイベントですが、その実は一般ユーザでも未来の技術に触れながら楽しむことのできるエンターテイメントイベントでした。
どこでもドアと空気砲を体験
会場ではアニメやマンガなどを題材にした出展が多く見られました。
事前にも話題になっていたのは、株式会社プロノハーツとエクシヴィによる共同開発のドラえもんの「どこでもドア」。VR(仮想現実)を体験できるヘッドマウントディスプレイ型の機器を使って世界の名所を移動したり、タケコプターで飛んで来たドラえもんと遭遇したりできます。
こちらで使用されているヘッドマウントディスプレイはSamsung Gear VRで、中にGALAXYのスマホをはめこんで使います。こちらの展示は今年7月にパリで開催されたJAPAN EXPOで出展した際にも大好評だったとのことです。
このイベントには、どこでもドアだけじゃなくて、空気砲もあるの!? と思いきや、こちらは東京工業大学による「アクアフォールディスプレイ」のデモでした。こちらは、こぼれ落ちる水と高密度の霧によって作られたディスプレイです。
展示のメインは、このディスプレイですが、空気砲はデモのゲーム内で滝の中に住むあひるを守るべくウィルスを倒すための武器だそうです。
将来的にこちらの技術は、商業施設の展示やデジタルサイネージなどに活用していきたいとのことでした。
空中に投影されたタッチパネルに「触れる」
超音波を使った新技術が今年のトレンドのようでした。とりわけ注目を集めていたのがこちら。まるでSF映画そのものです。
一見すると液晶ディスプレイのようですが、こちらは何もない空中に投影された「タッチパネル」なので、手を奥に突っ込むとパネルの向こうにすり抜けてしまいます。
最近は、空中に画像を表示する技術が見られるようになりましたが、この「空中触覚タッチパネル」の特徴はその名の通り、パネルにタッチした触覚も超音波で再現されることです。数字のボタンを押すと軽く反発する感触があるので、その感覚を頼りにディスプレイを操作できます。
こちらの技術を活用すれば、料理中であっても手を洗わずにレシピなどを調べることができます。また、複雑な機器を限られた時間内で操作しないといけない手術の現場など、医療にも活用していく計画もあるとのことです。
同研究室では投影されたトカゲが走ると、水しぶきが飛ぶデモンストレーションもやっていました。
試しに走っているルートに手を置いてみましたが、トコトコとトカゲが走って行く感触がリアルに伝わってきましたよ。
番外編:ストレス解消に車を破壊してきた
「NARIKIRI SHOWDOWN〜ふはははは、見ろ!車がゴミのようだ!」...という名前の展示がありました。こちらは、Unityというソフトウェアと人の動きと姿を捉えるキネクトセンサーを使い、ゲームの世界に自分が入り込んで車を破壊するゲームです。
ここのところ、少し疲れがたまっていたので、ストレス解消もかねて体験してみました。
ポーズによって技が変わってきます。某格闘ゲームかドラゴンボールのキャラになった気分です。
ゲージがいっぱいになるまでエネルギーをためて...!
デストローイ!!
いやー、スッキリしました♪
という感じで、実際に体験しながら日本の最先端の技術に触れることのできるデジタルコンテンツEXPO、土日の予定がまだ決まっていない方は行って損がないイベントだと思いますよ。