動画投稿サイトのYouTubeが、「60fps動画」に対応しました。これにより、今までよりなめらかな動画を楽しめるようになります。
といっても、そもそも「fps」の意味が分からない、という方も多いかもしれません。ガジェットにある程度詳しい方でないと、聞いたことすらない言葉かと思います。
そこで今回は、この「fps」について、解説いたしましょう。意味がわかれば、YouTubeをさらに楽しめるようになるはずですよ。
ただし、どうやらパソコンのブラウザからじゃないと、「60fps」の恩恵は受けられないようですのでご注意ください。スマホでは、従来と変わらないようです。
「60fps動画」を見てみる
まずは実際に、「60fps動画」を見てみましょう。人によっては、見ただけで今までとの違いがわかるかもしれません。
以下が、「60fps」に対応した動画です。右下の歯車アイコンをクリックして、「720p HD」か「1080p HD」を選択してご覧ください。
※パソコンのスペックが低いと、ブラウザが止まってしまうかもしれませんのでご注意ください
今までの動画とどこが違うのか、お分かりいただけましたでしょうか?
fpsとは
では、fpsについて、簡単に解説してみましょう。
fpsとは「Frames Per Second」の頭文字をとったもので、フレームレートを表す単位のことです。フレームレートとは、動画の絵が一秒間に何回更新(書き換え)されているかを示す数字となります。
60fpsの動画なら、「フレームレートが60fpsの動画」と言ったりするわけですね。
fpsの考え方
これだけではまだよく意味がわからないと思いますので、もう少し具体的に見てみましょう。
たとえば、1fpsの動画があったとします。この動画は1秒間に1回、3秒間で3回絵の書き換えが行われることになります。
2fpsなら、1秒間で2回、3秒間で6回更新されます。
さらに、5fpsなら3秒間で15回、10fpsなら30回書き換えが行われるということになります。
つまり、fpsが高いほどより多くの回数絵の書き換えが行われるため、動画がなめらかに、なめらかに動いているようにみえるというわけです。なお、1fpsや2fpsでは、早い紙芝居程度のカクカクな動画となってしまいます。
そして、今までのYouTubeは30fpsまでの対応でしたが、このたび60fpsまで見れるようになったというわけですね。
60fps動画の注意点
ただし、60fps動画には、いくつかの注意点があります。
まず、動画自体が60fpsで撮影されており、かつYouTubeが対応した以降に投稿されたものでなければ30fpsでの再生となってしまいます。先日60FPSに対応したばかりですので、まだほとんどの動画が30fpsでの再生となりますよ。
また、60fpsの動画をヌルヌル試聴するには、ある程度パソコンに高いスペックが要求されます。低スペックマシンだと、ブラウザが止まったりしてしまうかもしれません。
さらに、60fpsの動画は、従来の30fps動画と比べて2倍の通信が発生します。マシンスペックの都合もあり、スマホで再生できるようになるのはまだ当分先でしょう。
「fps」という言葉
もう一つ注意したいこととして、「fps」という言葉には2つの意味があるという点です。2つ目の意味は「First-person shooter」、いわゆる一人称視点シューティングゲームとなります。
先ほど見ていただいた60fps動画は、「Battlefield」というゲームの予告動画なのですが、このゲームのジャンルが「FPS」です。
つまり、「フレームレート60fpsのFPS」という、大変ややこしいことになりますので、ご注意を。多くの場合、フレームレートは小文字で「fps」、ゲームジャンルは大文字で「FPS」と書かれます。
以上、「60fps動画」についての解説でした。今後60fpsの動画が増えてくると思うと、楽しみですね。
YouTube Creators[Twitter via ギズモード]
(コンタケ)