『旭日ニ戀露ス』(きょくじつにこころあらわす)は、日露戦争時代の海軍を舞台にした乙女ゲー。海軍で歴史物ときたら「艦これ」を思い浮かべてしまいそうですが、本作は提督サイドに恋する乙女のお話です。
いうなれば、「提督これくしょん」といったところでしょうか。正確には提督になる前の、若い海軍兵たちがお相手となるのですが。
本作のすごいところは、お相手となる海軍兵3名「佐藤鉄太郎(Wikipedia)」「秋山真之Wikipedia)」「広瀬武夫Wikipedia)」が全員実在人物なところでしょう。まあ、三国志の英傑と恋愛するゲーム(詳しくはこちら)があるぐらいなので、今更でしょうか。
というか、冷静に考えれば、艦隊に萌えてる「艦これ」が一番わけわかりませんね。
さて、実際に本作をプレイしてみたところ、全体的にかなりレベルの高い作品でした。「乙女ゲー」ではありますが、「艦これ」プレイヤー始め男性でも問題なく楽しめる作品ではないかと思います。
まだ序盤部分ではありますが、以下プレイしてみた様子です。
衝撃のキャッチコピー
さて、まず本作をダウンロードするためにGooglePlayのページを開いて、アプリの説明文を読んでみました。すると、一行目に、以下のような文章が。
赤紙から始まるラブストーリー
んー、これはなかなかにロックです。いいのか、そんなところから始まって。
一体どんな話なんだ...と思いつつインストール、ゲーム開始です。
明治のロマン
時は明治30年代なかば。看護婦(今は「看護師」ですが、時代背景上「看護婦」で統一させていただきます)として働いていた主人公「板谷 琴」の元に、赤紙が届くところから始まります。
女性には兵役がないので、本来彼女のもとに赤紙が届くことはないはずです。一瞬乙女ゲー特有のぶっ飛び設定かと思ったのですが、「従軍看護婦として」の呼び出しというまっとうな理由でした。すみません。
予想外の招集に戸惑いながらも、両親に見送られ長崎の佐世保へ赴く「板谷 琴」。汽車に乗り、海軍基地を目指します。
プレイしていると分かるのですが、全体的な雰囲気がとにかく渋い。落ち着くBGMやグラフィック、文章の雰囲気などが合わさって実に落ち着きます。
乙女ゲーをプレイしているという感覚がなく、歴史物の小説を読んでいる感じに近いと言えましょう。これが、男性にもおすすめできると思った理由です。
昔の日本を感じさせてくれる、明治のロマン詰まった作品ですね。
ハーボイルド・ダンディーズ
海軍基地に着くも、人がおらず迷子になってしまう「板谷 琴」。歩きまわっていると、お相手の一人「広瀬武夫」に出会います。
って、渋っ! 実にハードボイルドな雰囲気ただよう、男らしいイケメンになっています。
絵柄も今風なアニメ塗り・萌え絵ではなく、リアル路線な感じ。男性目線から見ても、嫌味な感じのない良い絵だと思いました。
ただし、残りの二人は割りと今風な感じ。
女性の皆さんはこちらの二人のほうが受けが良さそうですが、筆者的には断然広瀬です。マジダンディー。
突然の歴史クイズ
さて、その後も進めていくと、「私も従軍看護婦になるんだから、海軍のことをお相手の誰かに教えてもらおう」というイベントが発生しました。選択肢が出たので、迷わず広瀬を選択。すると...。
う、うわー! 歴史クイズ(全部海軍関連)が始まったー! しかも超むずい!
本作は物語中の選択肢次第で話の展開が変わることがあるそうなのですが、このクイズの正答率も関係してくるそうです。き、厳しい...。
とはいえ、歴史上の出来事を題材にした問題ばかりですので、ガチで勉強になります。女性がこの分野に詳しくなりたいのかどうかはさておき。
男女問わず遊べます
とりあえず2章の途中まで遊んでみたのですが、これは実にいいですね。前述のとおり、「乙女ゲー」というより「恋愛小説」な感じです。
ただ、全体的にかなり渋く、昭和のロマンにあふれていますので、大人向けかと思います。主人公の「板谷 琴」も、成人してますし。
もともとの対象プレイヤーである女性の皆さんはもちろん、「艦これ」プレイヤーや、歴史好きな男性の皆さんもぜひ遊んでみてください。歴史背景も学べますし、きっと楽しめると思いました。
使用端末:HTC J butterfly (HTL21)
OS:4.1.1
バージョン:1.0
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発売元:startrip
更新日:2014年3月13日
価格:1,000円(無料体験版あり)
対応機種:Android2.0.1 以上、
(コンタケ)